5月8日から開催される『第71回カンヌ国際映画祭』コンペティション部門のランナップが発表された。
オープニングを飾るのはペネロペ・クルスとハビエル・バルデムが共演したアスガル・ファルハーディー監督の『Everybody Knows』。日本からは是枝裕和監督の新作『万引き家族』、濱口竜介監督の新作『寝ても覚めても』が正式出品される。
さらにスパイク・リー監督の『Blackkklansman』、ジャン=リュック・ゴダール監督の『Le Livre d'image』、イ・チャンドン監督の『Burning』、ステファヌ・ブリゼ監督の『At War』、ジャ・ジャンクー監督の『Ash is Purest White』、デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の『Under the Silver Lake』、ジャファール・パナヒ監督の『Three Faces』、マッテオ・ガローネ監督の『Dogman』、クリストフ・オノレ監督の『Sorry Angel』、エヴァ・ハソン監督の『Girls of the Sun』、ナディーン・ラバキー監督の『Capernaum 』、パヴェウ・パヴリコフスキ監督の『Cold War』、アリーチェ・ロルヴァケル監督の『Happy as Lazzaro』、A・B・シャウキー監督の『Yomeddine』、キリル・セレブレニコフ監督の『Summer』の計18作品がラインナップしている。
5度目のコンペティション部門出品となる是枝監督は「素直に嬉しいです。5度目のコンペということで『賞レース』とか『意気込み』とはちょっと違う感慨もあって、本来の祭の目的である、映画という豊かな文化に触れて、今後の自分の映画作りの課題を見つけるようなゆったりとした時間にしたいなあと思っています」とコメント。
是枝監督の『万引き家族』に出演したリリー・フランキーは「是枝さんの切り取った、見過ごしてしまいそうで、決して見逃してはいけない日常の表裏がカンヌ映画祭に評価されたことを、心から嬉しく思い、また誇りに思います」「この、埃まみれの物語が、華やかなカーペットを歩くことに希望を感じました」と語っているほか、リリーの妻役を演じた安藤サクラは「東京の谷底で黒い粒子にまみれてたあの汚ったない家族がカンヌで赤絨毯とは!かっこいいなぁ。監督、おめでとうございます!万引き家族の行方が楽しみです」とのコメントを寄せている。
また『寝ても覚めても』の濱口竜介監督は「歴史ある映画祭に『寝ても覚めても』が選ばれたこと、とても光栄です。東出さん、唐田さんらの演技を、素晴らしいと思いながら現場で眺めていた身として、それが国際的な舞台へと届いたことを、 心から嬉しく思います」と喜びを語っている。同作には東出昌大が主演し、唐田えりかがヒロイン役を演じている。
なお『カンヌ国際映画祭』のコンペティション部門を巡っては、同映画祭が今年からNetflix作品を出品させない方針をとったことから物議を醸していた。
是枝裕和監督のコメント
こんな小さな作品に目を留めて頂いて感謝しています。素直に嬉しいです。
5度目のコンペということで「賞レース」とか「意気込み」とはちょっと違う感慨もあって、本来の祭の目的である、映画という豊かな文化に触れて、今後の自分の映画作りの課題を見つけるようなゆったりとした時間にしたいなあと思っています。リリー・フランキーのコメント
普遍的な家族の問題と、今世界で同時期に起きている家族にまつわる社会問題。
絆、金、善悪、生と性。是枝さんの切り取った、見過ごしてしまいそうで、決して見逃してはいけない日常の表裏がカンヌ映画祭に評価されたことを、心から嬉しく思い、また誇りに思います。
是枝監督おめでとうございます。この、埃まみれの物語が、華やかなカーペットを歩くことに希望を感じました。安藤サクラのコメント
憧れのカンヌ国際映画祭!しかもコンペティション部門!凄い!おめでとうございます!
東京の谷底で黒い粒子にまみれてたあの汚ったない家族がカンヌで赤絨毯とは!かっこいいなぁ。監督、おめでとうございます!万引き家族の行方が楽しみです。濱口竜介監督のコメント
歴史ある映画祭に『寝ても覚めても』が選ばれたこと、とても光栄です。
東出さん、唐田さんらの演技を、素晴らしいと思いながら現場で眺めていた身として、それが国際的な舞台へと届いたことを、 心から嬉しく思います。
今から映画祭の熱気と、多くの観客に出会えることを楽しみにしています!
- 詳細情報
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『第71回カンヌ国際映画祭』コンペティション部門出品作
『Everybody Knows』(監督:アスガル・ファルハーディー) 『万引き家族』(監督:是枝裕和) 『寝ても覚めても』(監督:濱口竜介) 『Blackkklansman』(監督:スパイク・リー) 『Le Livre d'image』(監督:ジャン=リュック・ゴダール) 『Burning』(監督:イ・チャンドン) 『At War』(監督:ステファヌ・ブリゼ) 『Ash is Purest White』(監督:ジャ・ジャンクー) 『Under the Silver Lake』(監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル) 『Three Faces』(監督:ジャファール・パナヒ) 『Dogman』(監督:マッテオ・ガローネ) 『Sorry Angel』(監督:クリストフ・オノレ) 『Girls of the Sun』(監督:エヴァ・ハソン) 『Capernaum 』(監督:ナディーン・ラバキー) 『Cold War』(監督:パヴェウ・パヴリコフスキ) 『Happy as Lazzaro』(監督:アリーチェ・ロルヴァケル) 『Yomeddine』(監督:A・B・シャウキー) 『Summer』(監督:キリル・セレブレニコフ)
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CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?