映画『アウト&アウト』が今秋に全国で公開される。
原作は、小説『藁の楯』や漫画『ビー・バップ・ハイスクール』などで知られる木内一裕の同名小説。血の繋がらない小学2年生の少女・栞と共に探偵事務所を営む元ヤクザの矢能が、1本の依頼の電話がきっかけで思いもよらない事態に巻き込まれるというあらすじだ。
主人公の矢能役を演じるのは遠藤憲一。原作者の木内一裕が「きうちかずひろ」名義で監督を務める。きうちかずひろはこれまでにも渡瀬恒彦主演『鉄と鉛』や、竹中直人や小泉今日子らが出演した『共犯者』などを手掛けており、『アウト&アウト』は映画監督として7作目の作品となる。
遠藤は「何といっても登場人物全員が魅力的。監督の言う通りに演じて良かった!皆さんも是非、きうち監督の美学を楽しんで下さい!」とコメント。またきうちは「私は原作者として、脚本家として、監督として、そして製作者の一人として、この映画を作る過程でずっと戦い続けました。プロデューサーとも、俳優とも、予算とも、過酷なスケジュールとも、日本の映画製作の現状とも。幸い優秀なスタッフが結集してくれたお蔭で、その全ての戦いに勝利し、絶対的な自信を持ってお届けできる映画が完成しました」と述べている。
遠藤憲一のコメント
撮影が始まるといろいろアイディアが浮かんできます。自分の癖で「監督、ここはこうやってみてもいいですか?」とアイディアを形にして見せることも多いのですが、今回は監督の中でイメージが明確にあったようで、途中からはすべて監督の言うとおりに演じました。語尾の変更も許されません。ちゃんと演じきれているのかだんだん不安になったこともあります。そして、『アウト&アウト』は完成し試写を迎えました。何といっても登場人物全員が魅力的。監督の言う通りに演じて良かった!皆さんも是非、きうち監督の美学を楽しんで下さい!
きうちかずひろのコメント
映画「アウト&アウト」は私の7本目の監督作品であり、長編映画としては実に18年ぶりの監督作品です。ちなみに原作者(きうちかずひろ&木内一裕)としての34本目の映像化作品でもあります。「原作者が自らメガホンを取った」などと言うと、小説家が映画監督に手を出したかのように思われがちですが私の場合は違います。映画監督が小説を書き、その小説が映画化されるに当たってベストの監督を選んだ、ということなのです。私は原作者として、脚本家として、監督として、そして製作者の一人として、この映画を作る過程でずっと戦い続けました。プロデューサーとも、俳優とも、予算とも、過酷なスケジュールとも、日本の映画製作の現状とも。幸い優秀なスタッフが結集してくれたお蔭で、その全ての戦いに勝利し、絶対的な自信を持ってお届けできる映画が完成しました。
さて、この自信が真実のものなのか、それともハッタリなのかは、ぜひスクリーンで、ご自身の眼でお確かめ下さい。
- 作品情報
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『アウト&アウト』
2018年秋に全国で公開監督:きうちかずひろ 原作:木内一裕『アウト&アウト』(講談社文庫) 出演:遠藤憲一 配給:ショウゲート
Special Feature
Crossing??
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