映画『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』の予告編と場面写真が公開された。
同作は昨年放送されたNHKドラマに新たな映像を加えて再編集した劇場公開作。宮川徹志の著書『僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫』を原案に、沖縄返還交渉の裏面史を描いた物語だ。外交交渉の最前線にいた実在の外交官・千葉一夫を井浦新が演じる。
今回公開された予告編では、「沖縄の核撤去を真剣に考えてほしい」「いま我々はベトナムで戦っているんだ」「ベトナムはアメリカが始めた戦争だ。こっちの知ったこっちゃない」「日本の提案はすべて拒否する」と、一筋縄ではいかないアメリカと千葉が交渉する様子や、駐米大使を演じる大杉漣が井浦に「君が態度を改めん限り、沖縄は永遠に返還されんぞ」と話す様子などが確認できる。
なお出演する井浦新、戸田菜穂のほか、美輪明宏、茂木健一郎、鳥越俊太郎のコメントも到着した。
井浦新のコメント
真剣に、本気で生きる千葉一夫さんの姿が、深く胸に突き刺さった。
千葉さんが見た沖縄、そして闘い続けた日本は、あれからどう変わったのだろうか。
僕たちは真実を知らなくてはならない。戸田菜穂のコメント
「沖縄をこの国に取り戻す!!」
そう断言した男の、なんとたくましく魅力的なことか!!日本の歴史を変えた、魂と信念の男の妻を演じて一年経つが、私はいまだにその熱が冷めやらない。美輪明宏のコメント
おごれる戦勝国、米国にとって従順ならざる日本人が、白洲次郎以外にもここに居たのである。
これは特に政官界人達必見の映画である。演出も俳優陣も素晴らしい。茂木健一郎のコメント
沖縄返還の舞台裏に、もう一人の「白洲次郎」がいた!プリンシプルを譲らず、アメリカに対峙した外交官を井浦新が熱演。歴史の渦の中で、貫かれた志。この映画は、傑作にして衝撃のスクープでもある。
鳥越俊太郎のコメント
沖縄の辺野古に基地が新しく造られようとする今、この映画の登場は大きな希望の光を与えてくれる。「いつか、沖縄を取り戻す」を心に秘め沖縄返還交渉にあたった外交官が日本に実在した!驚きと感動の映画だ。
- 作品情報
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『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』
2018年6月30日(土)からポレポレ東中野ほか全国順次公開監督:柳川強 脚本:西岡琢也 原案:宮川徹志『僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫』(岩波書店) 音楽:大友良英 出演: 井浦新 戸田菜穂 尾美としのり 中島歩 みのすけ チャールズ・グラバー 吉田妙子 平良進 津波信一 佐野史郎 大杉漣 石橋蓮司 語り:仲代達矢 上映時間:100分 配給:太秦関連リンク
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