松居大悟監督の新作映画『君が君で君だ』の新たな場面写真が公開された。
7月7日から公開される同作は、自分を捨てて、好きな女性の好きな人になりきり、10年間彼女を見守ってきた3人の男たちの愛と、その結末を描いた作品。尾崎豊になりきる主人公に池松壮亮、ブラッド・ピットや坂本龍馬になりきる男たちに満島真之介、大倉孝二がそれぞれキャスティングされているほか、ヒロイン・ソン役を『息もできない』のキム・コッピ、ソンに借金の肩代わりをさせる恋人・宗太役を高杉真宙、借金取りの星野役をYOU、友枝役を向井理が演じる。
公開された場面写真では、キム・コッピ演じる姫を苦しめる「クズ彼氏」の宗太を、尾崎たちが追い詰める場面や、尾崎と宗太が対峙しているシーン、タバコをくわえた星野や友枝の姿、白いジャケットに首輪を付けた尾崎の様子、壁一面に貼られた自身の隠し撮り写真を背に佇む姫の姿などが確認できる。
あわせて同作のチラシビジュアル裏面と、松居監督のコメントが公開。チラシの裏面には「この映画は観ちゃいけない!」と記されている。
松居大悟監督のコメント
「何も共感できない」「まだそんな事やってるの?」「役者は良かった」
手を噛みちぎりながら、ヘラヘラ笑う。すべてその通りで、それを受け入れることも、論破することもできず、この作品をうまく守る言葉を持っていない。
あなたは人を愛しいと思った時にどうしますか?
ぼくは伝えることができないどころか、伝わらないように見つめ続けることしかできません。太陽だけを見つめ続けるひまわりのように。
逃げたくなるような現実と掃いて捨てるような虚構の果てに、オリジナルで描きたいと思ったのは、愛についてでした。
この作品は、自分にとって最後の意地をみせた作品です。
長年温め続けたため、これを作りたいと信じたあの頃の切実さと今の切実さははるかに遠のいていて、あまりにも純粋で、痛々しくて、クソだ。
これからは、たくさん共感できて既視感のある作品を作りたいなと思います!
だからこの作品を、どうか見てください。よろしくお願いします。
- 作品情報
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『君が君で君だ』
2018年7月7日(土)から新宿バルト9ほか全国公開監督・脚本:松居大悟 音楽:半野喜弘 出演: 池松壮亮 キム・コッピ 満島真之介 大倉孝二 高杉真宙 中村映里子 山田真歩 光石研 向井理 YOU 配給:ティ・ジョイ
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?