瀬々敬久監督の『連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~』が5月からWOWOWプライムで放送される。
薬丸岳の小説『悪党』を原作とした同作は、罪を償い出所した犯罪加害者の現在の状況を調査することになった元刑事の探偵・佐伯修一が、自らの過去と忘れることのできない犯罪のその後に向きあい、葛藤する様を描いた作品。瀬々監督と薬丸は昨年公開の映画『友罪』でもタッグを組んだ。
幼いころに姉を殺された主人公・佐伯修一役に、同作が連続ドラマ初主演となる東出昌大がキャスティング。共演者には、佐伯が勤める探偵事務所の所長・木暮正人役の松重豊、佐伯に情報を与え、次第に惹かれあうようになるキャバクラ嬢はるか役の新川優愛らが名を連ねる。
東出は初共演の松重について「他の現場で『松重さんとどっちがデカい?』と聞かれる事が多かったので、実際にお会いして、身長も体型もほぼ同じな事に驚きました。先輩の背中は格好よく、優しさと柔らかさのあるお芝居なので、ご一緒できてとても安心感があります。これからの撮影で、憧れは抱きつつ、一緒に良いお芝居が出来ればと思います」とコメント。
松重は東出について「東出さんと共演させていただくのは初めてですが、同じくらいの身長ですし背の大きな方とご一緒できるのは気持ちが楽です(笑)。共演は探偵事務所でのシーンが中心になるかと思いますが、とても楽しみにしています」と述べている。
東出昌大のコメント
オファーを受けた時の印象
『菊とギロチン』に続き2作目となる瀬々監督とのお仕事が、楽しみで仕方ありませんでした。
脚本を読んだ際の感想
薬丸さんの原作小説から既に、映像作品を観ているかのような鮮烈な印象を受けましたが、脚本は原作の魅力を凝縮しつつ、原作にはない描写や、生き生きとした台詞が足されていたので、より魅力的に演じることが出来ればと思います。
初共演の松重について
他の現場で「松重さんとどっちがデカい?」と聞かれる事が多かったので、実際にお会いして、身長も体型もほぼ同じな事に驚きました。
先輩の背中は格好よく、優しさと柔らかさのあるお芝居なので、ご一緒できてとても安心感があります。これからの撮影で、憧れは抱きつつ、一緒に良いお芝居が出来ればと思います。
視聴者へのメッセージ
『64-ロクヨン-前編/後編』『友罪』を撮った瀬々監督で、犯罪にまつわる作品に携われることは、心強くもあり、また、プレッシャーもあります。しかし、このコメントを最後にプレッシャーの事はすっかり忘れて、新しい境地に皆で辿り着けるように、突き進みたいと思います。松重豊のコメント
オファーを受けた時の印象
瀬々監督と一緒にやれることは何よりも喜びでしたので、久しぶりにオファーをいただいて嬉しかったです。
また、薬丸さんも以前、ご一緒させていただいたことがありますが、冷酷な事件の中にも温かい人物のまなざしは本作にも生きていますし、好きな原作ですので参加できて嬉しく思います。
脚本を読んだ際の感想
救いようのない部分もある中で、どうやって救済されるのか、憎しみの連鎖やそれぞれのやるせない感情の行き場がどこに辿り着くのかを想像させられました。お客さんにどういう気持ちで見ていただけるかというのを考えながら演じて、事件と向き合ってみたいと思います。
初共演の東出について
東出さんと共演させていただくのは初めてですが、同じくらいの身長ですし背の大きな方とご一緒できるのは気持ちが楽です(笑)。共演は探偵事務所でのシーンが中心になるかと思いますが、とても楽しみにしています。
視聴者へのメッセージ
WOWOWのドラマは硬派な原作を硬質な作品としてお届けできる唯一のコンテンツと思います。瀬々さんがどう料理されるのか、きっと見応えのある骨太な作品に仕上がると思っていますので、心して見てください。瀬々敬久監督のコメント
常日頃は地縁や血縁の言わば世間で生きていた人間が、一旦犯罪に関わってしまうと、社会的人間に変わってしまう。
加害者も被害者も禍々しい体験を経て、テレビのニュースや新聞の報道で人目に晒され、〈普通の人〉だった人々が〈社会的人間〉へと変貌してしまうのだ。
一方で犯罪は、そこに関わる人々の日常では決して見ることが出来ない生々しい感情まで表出させてしまう。
これまで犯罪を映像化するに於いて自分が惹かれて来た理由はそこらにある気がする。
でも『悪党』はそんなもんじゃない。そんなところも超えている。
もしそういうところまで描けるなら描いてみたい。
テレビドラマというジャンルの中で、試みてみたい。
- 番組情報
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『連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~』
2019年5月からWOWOWプライムで放送監督:瀬々敬久 脚本:鈴木謙一 原作:薬丸岳『悪党』(角川文庫) 音楽:大間々昂 出演: 東出昌大 松重豊 新川優愛 ほか
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?