映画『わたしは光をにぎっている』が2019年に全国公開される。
同作は『走れ、絶望に追いつかれない速さで』『四月の永い夢』などの監督作を発表している1990年生まれの中川龍太郎監督の新作。両親を早くに亡くし、長野・野尻湖の畔の民宿を祖母と切り盛りしていた20歳の宮川澪が、祖母の入院をきっかけに父の親友だった京介を頼って上京し、彼が経営する銭湯の仕事を手伝うようになるが、東京での日々が少しずつ楽しくなってきた矢先に区画整理で銭湯が閉店する運命にあることを知り、ある決断をする、というあらすじだ。
主演を務めるのは松本穂香。同作は『第41回モスクワ国際映画祭』の特別招待作品として正式出品されることが決定している。
松本穂香は作品について「私たちの暮らす世界はとても儚くて、だからこそ美しいのだと、映画を通して改めて感じました」、映画祭の出品について「海外での上映はひとつの目標でもあったので、とても嬉しくもあり、海外の人に受け入れてもらえるのかという不安もあり、ドキドキでいっぱいです。堂々と自信を持って参加したいと思います」とコメント。
中川監督は「今の日本以上に先の見えない世情にあって、ロシアは街の様相も刻々と変わっていると聞きます。この映画が、まさに激動の隣国・ロシアの人々にどう受け止められるのか、ドキドキしています。モスクワに限らず、この映画が、これまでの映画のように一つでも多くの文化で生きる人々に届きますように。そして、その声を養分にして、日本の観客の皆様と豊かなコミュニケーションがとれたら嬉しいです」と述べている。
松本穂香のコメント
作品について
私たちの暮らす世界はとても儚くて、だからこそ美しいのだと、映画を通して改めて感じました。
中川監督が紡ぐセリフは優しくて、映画の中に溢れる光はとても美しいです。
色んな視点から楽しんでもらえる映画になっていると思います。『モスクワ国際映画祭』出品について
海外での上映はひとつの目標でもあったので、とても嬉しくもあり、海外の人に受け入れてもらえるのかという不安もあり、ドキドキでいっぱいです。堂々と自信を持って参加したいと思います。中川龍太郎監督のコメント
作品について
祖母の代からずっと通っていた近所のお豆腐屋さんが潰れた。学生時代にいつも通っていた銭湯も潰れた。伝統的なものが高級な文化としてしか残らないのだとしたら、日本に暮らしている多くの高級なものとは無縁の僕たちは、この国で生まれ、生きていることの思い入れをどうやって守ったらいいのでしょうか。そんな想いをきっかけに、「子供のまんまでいたい」女の子が、自分の力でどうやって新しい居場所をつかみとるのかを描きました。この小さな物語が現代日本を舞台にした、ささやかな『魔女の宅急便』になっていますように。『モスクワ国際映画祭』出品について
前作『四月の永い夢』を温かく受け入れてくださったモスクワの皆さんと再会できることが楽しみです。今の日本以上に先の見えない世情にあって、ロシアは街の様相も刻々と変わっていると聞きます。この映画が、まさに激動の隣国・ロシアの人々にどう受け止められるのか、ドキドキしています。モスクワに限らず、この映画が、これまでの映画のように一つでも多くの文化で生きる人々に届きますように。そして、その声を養分にして、日本の観客の皆様と豊かなコミュニケーションがとれたら嬉しいです。
- 作品情報
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『わたしは光をにぎっている』
2019年全国公開監督:中川龍太郎 脚本:末木はるみ、中川龍太郎、佐近圭太郎 脚本協力:石井将、角屋拓海 出演:松本穂香 配給:ファントム・フィルム
Special Feature
Crossing??
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