『あいちトリエンナーレ』来週開幕 パフォーミングアーツ5作品など注目

『あいちトリエンナーレ2019』が、8月1日から愛知・名古屋、豊田各所で開催される。

2010年から3年に1回開催されている『あいちトリエンナーレ』。4回目となる今回は「情の時代」をテーマに据え、国内外の90組以上のアーティストが現代美術や映像、パフォーミングアーツ、音楽など多様な表現を発表する。芸術監督は津田大介が務める。

オープニングから会期前半に行なわれるパフォーミングアーツのプログラムとして、8月3日、4日にネイチャー・シアター・オブ・オクラホマ+エンクナップグループによる『幸福の追求』が上演。トランプ政権誕生期に作られた同作は、アメリカ人が自国を自嘲するといった批評的な態度が織り込まれた作品で「西部劇のパロディー」の体裁をとっている。

また同時期の8月2日から4日にはベルギーで実際に起きた少女監禁殺害の顛末を、少年少女を役者に据えて再構成するミロ・ラウ(IIPM)+CAMPO『5つのやさしい小品』も上演。

創設45年の愛知の児童向け劇団うりんこが、演出に三浦基(地点)、舞台美術にメディアアーティストのクワクボリョウタを迎えて贈る劇団うりんこ+三浦基+クワクボリョウタ『幸福はだれにくる』は、開幕期の8月16日から18日、会期中盤の9月21日、22日の2期に分けての上演となる。

演劇と美術を横断しながら活動する高山明は、戦前のアジア主義者たちのテキストに基づく「街頭演説(パブリックスピーチ)」の可能性・不可能性を探りながら、『あいちトリエンナーレ2019』の会期中、発展的にプロジェクトを進める。オープニングの8月1日、2日に行なわれる「プロジェクトプレゼンテーション」でプロジェクトの一端が明かされるという。

さらに国際展の一部としてスペイン出身のドラ・ガルシアによるレクチャーパフォーマンス『ロミオ』を8月3日、4日に開催。同作は冷戦期に東ドイツのスパイとして暗躍した「ロミオ」と呼ばれる若い男性たちの存在に着想を得た作品となり、展覧会会場内にも「ロミオ」を忍び込ませるとのこと。レクチャーパフォーマンスでは、記者会見のように設えられた舞台に実際の「ロミオ」たちが登場し、観客と質疑応答を行なう。

各公演の詳細やその他のプログラムについては、『あいちトリエンナーレ2019』のオフィシャルサイトで確認しよう。

イベント情報

『あいちトリエンナーレ2019』

2019年8月1日(木)~10月14日(月・祝) 会場:愛知県 名古屋 愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、豊田市美術館ほか
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