デレク・ジャーマン訪問時の写真も 高橋恭司の写真集『WOrld's End』

高橋恭司の写真集『WOrld's End』が、8月26日に刊行される。

1960年生まれの写真家・高橋恭司。写真集『WOrld's End』は、1992年にイギリス・ダンジェネスに映画監督のデレク・ジャーマンを訪ねた際の写真や、2010年代後半のベルリン、ロンドン、東京の路上を撮影した写真、デレク・ジャーマンの言葉や高橋恭司の詩などを交えた写真集だ。アートディレクションはクリストフ・ブランケルが手掛けた。

『BLUE ブルー』などの映画やThe Smiths“The Queen Is Dead”のPVで知られるデレク・ジャーマン。1986年にHIV感染を宣告を受けたのちに原子力発電所のある町・ダンジェネスと出会い、コテージに住みながら小石だらけの土地に庭を作る生活を始めたという。ジャーマンは高橋が訪れた2年後の1994年に死去した。

同書の刊行を記念した展覧会『WOrld's End 写真はいつも世界の終わりを続ける』が、9月7日まで東京・乃木坂のBooks and Modern+Blue Sheep Gallery、8月28日から東京・秋葉原の3331 Arts Chiyoda内nap galleryで開催される。nap galleryでは9月28日に高橋恭司と伊藤貴弘(東京都写真美術館)によるトークイベントが行なわれる。

高橋恭司のコメント

時が止まっている、光が押さえつけられている。明るい闇?明るい終わりが続いている。

知人からデレク・ジャーマンのポートレイト撮影の依頼を受けて、その時はじめて、プロスペクト・コテージを見ました。コテージの中や庭を非常に美しいなと思って、デレク・ジャーマン達が昼食にいっている間に撮影しました。

自分が写真に撮りたいなと抽象的に考えていたことが、ここに具体的にあるなと感じました。世界の果て(エッジ)が目の前にあるなと。写真や映像になってはじめて完成する造形が目の前にあった訳です。

デレク・ジャーマンは非常に優れた美術家だと思います。30年経ってより一層強くそう思います。写真と映像の時代である20世紀の最後にデレク・ジャーマンの庭があり、『BLUE』があった訳です。あれから30年経ってどう思うか。その答えが、WOrld's Endの中にあるのではないのでしょうか。

書籍情報
イベント情報

『WOrld's End 写真はいつも世界の終わりを続ける』

2019年8月16日(金)~9月7日(土) 会場:東京都 乃木坂 Books and Modern+Blue Sheep Gallery 時間:12:00~19:00 2019年8月28日(水)~9月28日(土) 会場:東京都 秋葉原 ap gallery 時間:12:00~18:30 休廊日:日、月、火曜、祝日、9月4日~9月7日
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