グレゴール・シュナイダーの個展『SUPPE AUSLÖFFELN けりを付ける(スープを飲み干す)』が、9月25日から東京・六本木のワコウ・ワークス・オブ・アートで開催される。
1969年にドイツ・ライトで生まれ、現在も同地域で活動を続けるグレゴール・シュナイダー。閉ざされた空間への興味を契機として、大掛かりな室内の改変を制作に用い、時空の接続や断絶を想起させる空間インスタレーションを発表している。2001年に『第49回ヴェネチア・ビエンナーレ』のドイツ館代表に選出され、『死の家』で金獅子賞を受賞した。
今回の個展は、ナチス・ドイツの国民啓蒙宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスが実際に暮らしていた家で、2014年にシュナイダーが行なったプロジェクトを立体作品や映像作品によるインスタレーションとして展示する試み。このプロジェクトは自身の出生地の近くにかつてゲッベルスが暮らした家があることを知ったシュナイダーが、家を買い取って家財や目録を調べ上げ、さらに建物の内部を破壊し、残骸を廃棄するまでを一連の流れとしている。
2014年にポーランド・ワルシャワのザヘンタ国立美術館とドイツ・ベルリンのフォルクスビューネ劇場で『UNSUBSCRIBE』展として公開されたが、それ以降は展示されることがなく、今回の展覧会で約5年ぶりに公開される。アジアでの公開は初。
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グレゴール・シュナイダー
2019年9月25日(水)〜11月9日(土) 会場:東京都 六本木 ワコウ・ワークス・オブ・アート 時間:11:00〜19:00 休廊日:日、月曜、祝日
『SUPPE AUSLÖFFELN けりを付ける(スープを飲み干す)』