原田裕規の個展『One Million Seeings』が、10月8日から東京・新宿のKEN NAKAHASHIで開催される。
1989年に山口で生まれた美術家の原田裕規。絵画や写真、インスタレーションの制作に加えて、キュレーション、テキストライティング、書籍製作など幅広く活動している。2012年から『心霊写真プロジェクト』を展開。著書に『ラッセンとは何だったのか?消費とアートを越えた「先」』などがある。今年2月に埼玉・原爆の図 丸木美術館で『写真の壁:Photography Wall』を開催した。
同展は『心霊写真プロジェクト』から発展させた、映像作品とデジタルコラージュで構成される。新作の映像作品は「見届けること」や「意味を与えること」を念頭に、搬入期間中のギャラリーで十数時間にわたり観客不在のパフォーマンスを行ない、その様子をノンストップで記録して作品化するもの。制作の背景には、原田が近年体験し、目撃してきた不条理な人間の憎悪、暴力、嫉妬などの感情があるという。原田は「ある出来事について語る言葉が奪われてしまったときにこそ、その出来事をできるだけ長く『ただ見る』ことによって、新しい意味や存在理由を組み立て直すことができるのではないか」と語っている。あわせて、2019年から制作が始められたデジタルコラージュの新シリーズも展示される予定だ。
10月11日にはオープニングイベントを開催。詳細はKEN NAKAHASHIのオフィシャルサイトをチェックしよう。
※記事掲載時から、オープニングイベントの日付を修正いたしました。
- イベント情報
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原田裕規
2019年10月8日(火)~10月26日(土) 会場:東京都 新宿 KEN NAKAHASHI 時間:11:00~19:00 休廊日:日、月曜
『One Million Seeings』