志村貴子の漫画『どうにかなる日々』がアニメ化され、2020年初夏に劇場公開される。
『どうにかなる日々』は、『放浪息子』『青い花』などの作品で知られる漫画家・志村貴子によるオムニバス漫画。元恋人の結婚式、男子校の教師と生徒、思春期の幼なじみといった様々なシチュエーションの恋模様が展開する。原作には多様なキャラクターが登場するが、アニメではその中の「かつて一緒にいたけれど、今はもう遠くに行ってしまった誰かを想う物語」が描かれるという。
監督を務めるのは、11月22日に劇場公開を控える『フラグタイム』や『あさがおと加瀬さん。』などの佐藤卓哉。キャラクターデザインは『山田くんと7人の魔女』の作画監督や『センリツのルシファー ただひとつの始まりの歌』のキャラクターデザインを務めた佐川遥、アニメーション制作はライデンフィルム京都スタジオが担当する。
原作者の志村貴子はアニメ化にあたり「原作は地味な作品ばかりを集めたオムニバス形式の作品集です。描いてる真っ最中の私は別に地味に作るぞという意気込みで描いてはいないのですが結果的に地味と評されることが多いのです。それなのに数多ある漫画の中から見つけ、アニメにしようと考え、細部に至るまで丁寧に関わってくださったスタッフの皆様には感謝しかありません」とコメントしている。
発表とあわせて特報映像とティザービジュアルが公開。ティザービジュアルは志村による描き下ろしとなり、物語に登場するキャラクターたちを配したデザインになっている。12月20日には同ビジュアルのクリアファイルが付属する前売り券の販売がスタートする。
志村貴子のコメント
原作は地味な作品ばかりを集めたオムニバス形式の作品集です。
描いてる真っ最中の私は別に地味に作るぞという意気込みで描いてはいないのですが結果的に地味と評されることが多いのです。
それなのに数多ある漫画の中から見つけ、アニメにしようと考え、細部に至るまで丁寧に関わってくださったスタッフの皆様には感謝しかありません。
そして個人的に気に入っている短編たちをひとつにまとめてくださいました。本当に頭が下がるばかりです。
読者の皆様にもご覧いただけたら嬉しいです。担当編集・上村晶のコメント
この作品は15年以上前の作品ですが、今も全く古びない新鮮な輝きをもって、今も必要とされる物語だと感じています。
志村さんのフラットで優しい眼差しは、他者から見たら歪かもしれないけど大切にしたい気持ちや、日々生きることの愛しさにそっと光を当ててくれます。
今回、大きな愛情と理解をもって本作のアニメ化に関わってくださる皆さまに心から感謝していますし、私もわくわくしています。
たくさんの方にご覧いただけたら嬉しいです!プロデューサー・寺田悠輔のコメント
「どんな恋愛も、どんな生き方も、全て“普通”だ」ということを映像で表現したくて、この作品のアニメ化に手を挙げさせていただきました。
志村先生の、フラットで、誰かを特別扱いするわけでもない、でもどこか暖かい視線は、きっと今の時代を生きる様々な人たちの人生に寄り添えると思います。
今回のアニメでは「かつて一緒にいたけれど、今はもう遠くに行ってしまった誰かを想う物語」を選ばせていただきました。
この作品を観ながら、皆さんの痛くて愛しい想い出を、劇場で抱きしめていただけたら嬉しいです。
- 作品情報
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『どうにかなる日々』
2020年初夏に期間限定公開監督:佐藤卓哉 演出:有冨興二 脚本:佐藤卓哉、井出安軌、冨田頼子 原作:志村貴子『どうにかなる日々』(太田出版) キャラクターデザイン:佐川遥 配給:ポニーキャニオン
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?