パリ郊外を舞台に「現代の闇」描く　仏映画『レ・ミゼラブル』2月公開

2019.11.29 Fri

映画『Les Misérables』の邦題が『レ・ミゼラブル』に決定。2020年2月28日から東京・新宿武蔵野館、渋谷のBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開される。

『第72回カンヌ国際映画祭』審査員賞を受賞し、『第92回アカデミー賞』国際長編映画賞のフランス代表に選出された同作の舞台は、ヴィクトル・ユーゴーの小説『レ・ミゼラブル』で知られるフランス・パリ郊外のモンフェルメイユ。移民や低所得者が多く住む犯罪地域と化したモンフェルメイユの犯罪防止班に加わった警官のステファンは、仲間たちとパトロールを行なう内に複数のグループ同士が緊張関係にあることを察知するが、イッサという少年が引き起こした些細な事件をきっかけにやがて取り返しのつかない事態へと陥っていくというあらすじだ。

監督と脚本を務めたのはモンフェルメイユ出身、在住のラジ・リ。ウェブドキュメンタリーを長年にわたって手掛けており、『レ・ミゼラブル』が初の長編監督作品となる。出演者にはダミアン・ボナール、アレクシス・マネンティ、ジェブリル・ゾンガ、ジャンヌ・バリバールらが名を連ねる。

同作は11月20日にフランスで公開され、初日動員数7万人を突破。マクロン大統領も観賞し、政府に「映画の舞台となった地域の生活条件を改善するためのアイデアを直ちに見つけて行動を起こすこと」を求めたという。