展覧会『シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の「シュール」』が、12月15日から神奈川・箱根のポーラ美術館で開催される。
同展では、誕生から約100年を迎えたシュルレアリスムの現在までの展開と、フランスから日本、アメリカ、アジアに至るまでのシュルレアリスムの広がりを約100点の絵画、版画によって紹介する。
フランスの詩人アンドレ・ブルトンが中心となって推し進めたシュルレアリスム運動は、理性を中心とした近代的な考え方を批判し、理性が及ばない無意識の世界の表現を目指して「超現実」という新たなリアリティを追い求めた。
やがて絵画の分野にも拡大したシュルレアリスムは、ドイツ出身のマックス・エルンストによる実験的な作品や、「偏執狂的=批判的方法」という独自の理論にもとづいて絵画を制作したスペインのサルバドール・ダリによって広く知られることとなった。日本では、1930年代に「超現実主義」という訳語のもと最新の前衛美術のスタイルとして流行した。
同展では、サルバドール・ダリ、マックス・エルンスト、古賀春江、三岸好太郎、瑛九、吉原治良らの作品を通じて、シュルレアリスム運動からどのようにシュルレアリスム絵画が生まれたのか、日本における超現実主義がどのように展開したかを追う。
12月15日にはシュルレアリスムの研究者である巖谷國士を招いた記念講演会 「シュルレアリスムと『超現実主義』」、1月11日には「シュール」な世界観と笑いの関係に迫るトークイベント「新春!シュルレアリスム ヒットパレード ―シュールの笑いを分析する―」、1月12日には箱根駅伝にちなんで学芸員がタスキをつなぐ「第8回ギャラリートーク駅伝」を開催する。イベントの詳細はポーラ美術館のオフィシャルサイトをチェックしよう。
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『シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の「シュール」』展
2019年12月15日(日)~2020年4月5日(日) 会場:神奈川県 箱根 ポーラ美術館 時間:9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで) 料金:大人1,800円 65歳以上1,600円 大学・高校生1,300円 ※中学生以下は無料、障害者手帳をお持ちの方と付添者1名は入場料1,000円