蓮沼執太の展覧会が2月に表参道で開催、NYの1日限定プロジェクトを再構築

蓮沼執太の展覧会『OTHER “Someone's public and private / Something's public and private”』が、2月1日から東京・表参道のVoid+で開催される。

同展はアメリカ・ニューヨークのTompkins Square Parkで1日限り行なわれた『Someone's public and private / Something's public and private』のアーカイブをまとめ、再構築するもの。Tompkins Square Parkには蓮沼の体重分の水が入ったボトルと蓮沼が制作したインストラクションを用意。参加者が指示をもとにボトルを自由に動かし、最後にはボトルを持って帰ることで、作品の一部になることができたという。

『OTHER “Someone's public and private / Something's public and private”』ではプロジェクトの記録映像や写真、音源、ボトルの位置を定点観測して作られたスコア状のメモなどを、空間を1つのキャンバスに見立てたかのように再構成するという。会期中の2月1日にはオープニングレセプション、2月16日にはリーディングレセプションを実施。

なお蓮沼は、2月6日から群馬・太田市美術館・図書館で行なわれる『太田の美術vol.3「2020年のさざえ堂——現代の螺旋と100枚の絵」』でフィールドレコーディング作品『Walking Score』の最新作を展示。期間中の3月14日にはU-zhaanとライブを行なう。

また、2月8日と9日に東京都渋谷公園通りギャラリーで開催される『Shibuya Gatherinhg /Shibuya Difference 渋谷つどい・渋谷ちがい』のオープニングプログラムに参加するほか、2月に都内で新作『響のあいだ』が公開予定だ。『響のあいだ』は1970年代の『大阪万博』でフランソワ・バシェが制作した音響彫刻を蓮沼が実際に演奏した音源を元に制作したもので、詳細は後日発表される。

蓮沼執太のコメント

都市における「プライヴェート」と「パブリック」を「水」という要素を使い、「公園」という場所で行ったプロジェクトです。「水」は音が街に広がっていくように移動、循環していきます。「水」という根源的な物質は、自然界では形を変えて地球に存在している要素であり、人間中心的な都市環境においては資本主義社会の物流に乗っかりグローバルに移動している不思議なマテリアルです。さまざまな人種、動物や植物などが集まるニューヨークの公園を舞台にして、指示書に沿って、公園に偶然通りかかった市民の手によって水の入ったワインボトルの位置が変わっていき、公園の情景が変化していく。そして、その「水」の入ったワインボトルは市民の個人の場所へ移動していく。「水」を通して、公共、個人、資本主義、そして音を考えていくプロジェクトを再展示します。

イベント情報

蓮沼執太
『OTHER “Someone's public and private / Something's public and private”』

2020年2月1日(土)~2月29日(土) 会場:東京都 表参道 Void+ 時間:14:00~19:00 休廊日:日、月曜、祝日
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