展覧会『「カンジ・ムジカ」~春と愛と漢字に溺れる、音とアートの企画展~』が4月5日まで京都・漢検 漢字博物館・図書館で開催されている。
アーティストの志人と山崎阿弥が出展する同展。2人が「漢字が生まれたとき」に思いを馳せて表現した、体験型の「音の作品」を展示する。
志人による展示『音郷響門閃闇立日 -なにゆえの あいうえお ことばは どこから?』は、詩で形づくられた「門」をはじめ、木こりでもある志人自らが収集した漢字の元来の姿をイメージさせるオブジェクトを展開。会場内では志人の書き下ろしを含む73分間の音声ガイドが流れ、音声ガイドに合わせた映像を投影する。またハガキの起源と言われる「多羅葉」の葉に期間限定で文字を記す体験を実施。
山崎阿弥による展示『声/千闇千刻の光』では、鑑賞者が触れることができる「膜」に覆われた約10メートルのドローイングを紹介。ドローイング作品は、山崎が声を出しながら紙の上に記した「音と響き」を鑑賞者が自らの手でなぞることを通してアーティストの行為を追体験し、「鑑賞者にとっての文字」を再発見することができるという。入り口には無数の線と光が浮かび上がる箱を設置。
志人のコメント
文字のない時代に人類が命を営む上で取り巻く自然の姿や遍く音に触れる原始的体験を通し、私たち人類が言葉(ことば)を他者へ伝える口承手段・芸術、そして書く(描く)行為により伝達方法を見出した瞬間を表現した体感型展示です。言葉はどこから来たのか? 果ては音はどこから湧き出たのか? その途方もない問いに対し、ひとひらの閃きを拾う旅への誘い。門に人が入り、音に触れ、閃き、闇の中で見つけた文字星の光とは如何に?
山崎阿弥のコメント
これらのかなのいみがわかるとき\それをたすけているのがかんじです/かんじはことばにきめとおくゆきをあたえます/ことばがぞうをむすぶとき\かんじはそれによりそい\あなたのこころやしこうがおこるばしょをゆびさす ―このさくひんは\きざまれたいくせんのせんがつくるやみから\いっぽんのいとをひきあげるように\いみのあるむすびめをあなたがみいだすけいけん/そのとき\かんじのおとは\あなたとわたしのこえでさいせいされ\あなたのなかであたらしくぞうをむすぶでしょう/
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『「カンジ・ムジカ」~春と愛と漢字に溺れる、音とアートの企画展~』
2020年1月10日(金)~4月5日(日) 会場:京都府 漢検 漢字博物館・図書館 2階 休館日:月曜(3月30日は開館) 料金:一般800円 大学生・高校生500円 中学生・小学生300円 ※未就学児は無料、障がい者は介護人1名まで無料