又吉直樹の著書『東京百景』の文庫版が4月10日に刊行される。
2013年に発表され、10万部を記録した『東京百景』は又吉直樹の「原点的作品」。2009年から書き綴った100篇の物語で構成されるエッセイ集だ。
又吉の「文庫は単行本の劣化版ではない」という信念に基づき、文庫版には相方との日々や現在に至る『東京百景』「以降」の思いを書き下ろした『代田富士見橋の夕焼け』を収録。また、のんを起用した新たな表紙に変更したほか、のんと又吉による朗読動画が制作された。
のんのコメント
お話をいただいてとても嬉しかったですが、「又吉さんの本にのんの顔が載るの?」と不思議な気持ちでした。でも又吉さんの青春が詰まっていて心にグッと来て、是非やってみたいと思いました。撮影には『東京百景』に漂う青春の痛み、油断している中に切なさが滲む雰囲気を表現しようと臨みました。動画で朗読もしている『池尻大橋の小さな部屋』の、「その人はそこで逃げるべきだったのかもしれない」という言葉が妙に残って切なかったです。悔しさが感じられる強い言葉でした。又吉さんと初めて朗読をしましたが、とても不思議な空気が流れていました。意外な組み合わせだなと思う方、どうなっているのかなと気になる方、是非その興味のままに見てほしいなと思います。
- 書籍情報
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『東京百景』
2020年4月10日(金)発売 著者:又吉直樹 価格:726円(税込) 発行:KADOKAWA