近日公開の映画『その手に触れるまで』の監督ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌから動画コメントが到着した。
『第72回カンヌ国際映画祭』監督賞を受賞した同作の主人公は、尊敬するイスラム指導者のイマームに感化され、過激な思想にのめり込みんでいく13歳の少年アメッド。その思想にとって脅威と思われる考えを持つ先生を殺さねばならない、という狂信的な考えに取り憑かれたアメッドの感情が変化していく様を映し出す。
動画コメントは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため自宅待機中のジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督のベルギーにある自宅で撮影。ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督の背後にはロバート・フランクのポスター、リュック・ダルデンヌ監督の背後には天井まで届く書棚などが確認できる。
ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督のコメント
COVID-19で自宅待機中のベルギーからのメッセージです。
死に至らしめる狂気に取り憑かれた思春期の少年が元の人生を取り戻す旅を、皆さまが、熱心に、夢中になって、注意深く観て下さることを期待しています。リュック・ダルデンヌ監督のコメント
この映画の邦題は「その手に触れるまで」です。
コロナウイルスで皆が自宅待機している今、とても具体的な意味合いを持ちます。
私たち二人はこの映画を作った時、映画の中のアメッドの母親のような気持ちでした。
友達と遊ぶのが好きだった子に戻るように試みました。
映画をお楽しみください。
- 作品情報
-
『その手に触れるまで』
2020年にヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開監督・脚本:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ 出演: イディル・ベン・アディ オリヴィエ・ボノー ミリエム・アケディウ ヴィクトリア・ブルック クレール・ボドソン オスマン・ムーメン 上映時間:84分 配給:ビターズ・エンド関連リンク
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?