本多劇場が無観客一人芝居を配信 柄本時生、川尻恵太、御笠ノ忠次ら出演

本多劇場グループが6月1日から営業を再開。無観客演劇プロジェクト『本多劇場グループ PRESENTS「DISTANCE」』を6月1日からイープラスのライブ配信サービスStreaming+で配信することがわかった。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月7日から全劇場を自主的に休館していた本多劇場グループ。再開にあたって関係各所と協議を重ねた結果、安全を考慮して「無観客生配信」という結論に辿り着いたとのこと。

第1弾企画となる『本多劇場グループ PRESENTS「DISTANCE」』は、6月1日から1週間
にわたってオムニバス形式の一人芝居を日替わりで上演。荒廃した東京・下北沢の本多劇場を舞台に、全国の劇場を掃除して回る清掃員が「人と人とが距離をとらなければいけなかった時代の、それでも演劇を続けた人々の記録」が綴られた日記を拾い上げることから物語が展開される。メインキャストは1人のみで、各日の上演時間は40~50分程度を予定。

脚本と演出を担当するのは、プロジェクトの発起人である川尻恵太と御笠ノ忠次。出演者にはストーリーテラー役の川尻恵太、御笠ノ忠次に加えて、井上小百合、入江雅人、伊礼彼方、柄本時生、小沢道成、小林顕作、近藤芳正、清水宏、永島敬三らが名を連ねる。協力はニッポン放送。「演劇を劇場で生で観劇する状態に少しでも近づける」という意図により、アーカイブは残されない。

演目、タイムテーブル、全キャストは5月25日に発表予定。有料電子チケットは5月27日12:00から販売される。詳細はプロジェクトの特設サイトで確認しよう。

「DISTANCE」製作委員会のコメント

「DISTANCE」発足に寄せて
“DISTANCE”とは…
「安全に劇場で舞台をつくり、お客様に届けたい。」という目的のもと、2020年5月より始動した企画です。
発起人は脚本・演出家の川尻恵太、御笠ノ忠次の2人で、演劇再開に向けた方法論を当企画で模索していきます。
第一弾となる今回は、劇場で作品を上演し、届けることを目標に、本多劇場グループの賛同と協力を得て、この「一人芝居の無観客生配信」という形での上演に至りました。
「DISTANCE」とは、表現者と演劇の距離、演劇と観客の距離、そして、表現活動における心の距離。
今一番感じているものを一言に纏めたものです。
この演目によって、各々が演劇との距離を再確認できればと考えています。
私たちは、コロナウイルスという脅威を知ってしまいました。
コロナ前とコロナ後、という言い方は極端かもしれませんが、これまでと同じ捉え方、作り方をするのは難しいかもしれません。
またいつ新たなウイルスや、未知の脅威が発生するかわかりません。
それでも、演劇は必ず劇場で復活するものだということを、示していければと思います。
6月1日から1週間、下北沢本多劇場からお届けいたします。お待ちしております。

本多愼一郎(本多劇場グループ)のコメント

劇場再開に寄せて
人が集まってこそ劇場です。
劇場は舞台で創りあげた作品をお客様にお届けする場所です。
劇場としてできることは何なのか。安全を第一としつつ、わずかでも着実に、一歩ずつ。
今できることをやりながら私たちは前に進みたいと思います。
6月1日から本多劇場グループは劇場を再開していきます。
休館期間中、皆さまに舞台を観ていただきたいという思いで準備をしてきました。
多くの方にご協力をいただき、
本多劇場グループPRESENTSとして出来得る限りの安全対策をし、最初は少人数から。
本多劇場の無観客生配信を皮切りに色々な演目を上演してまいります。

番組情報

『本多劇場グループ PRESENTS「DISTANCE」』

2020年6月1日(月)〜6月7日(日)にStreaming+で配信
脚本・演出:川尻恵太、御笠ノ忠次 出演: 井上小百合 入江雅人 伊礼彼方 柄本時生 小沢道成 小林顕作 近藤芳正 清水宏 永島敬三 川尻恵太 御笠ノ忠次 ほか
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