蜷川実花の写真展『東京 TOKYO / MIKA NINAGAWA』が、6月12日から東京・渋谷のPARCO MUSEUM TOKYOで開催される。
蜷川実花の新作写真集『東京 TOKYO』の刊行を記念する同展では、「東京」と向きあってシャッターを切り続けた2年間に制作された500点以上の写真や映像を展示。会場およびパルコオンラインストアでは同展を記念したオリジナルグッズや、過去に販売された書籍、ZINEなどの販売も行なわれる。さらにオンラインストアでは写真集『東京 TOKYO』のサイン本を数量限定で販売。会場隣のMeets by NADiffでは、2010年に発表された『noir』シリーズの一部が展示される。
PARCO ARTのウェブサイトでは、会場の様子を3Dビューで鑑賞できるオンライン展示を実施。会場内を移動したり、360度見渡したりするなど自宅にいながら展示会場にいるような鑑賞体験ができるという。公開期間は6月12日11:30~6月29日18:00まで。
プレイベントとして6月11日19:00から特別番組『「蜷川実花の写真史から紐解くNEW TOKYOとNEW NOMAL」5HOURS!!!!!』をDOMMUNEで生配信。蜷川実花をはじめ、宇川直宏、Licaxxxらが登壇する。
蜷川実花のコメント
いつか、東京ときっちり向き合って写真を撮らなくてはいけないとずっと思っていた。
東京に生まれて東京に育ち、この街にしか住んだことがない。
でも何だか向き合うだけの準備ができていない気がして、ずっとうやむやにしてきていた。
大事なものすぎてなんだか手を出せないような感じ。2年前、ふとそのタイミングがきた気がした。
たくさんの人達と映画『Diner ダイナー』と『人間失格 太宰治と3人の女たち』を撮り終えた頃、ふと得意技を封じて、シャッターを切ることだけで勝負をしてみたいと思った。
撮り始めてみると、私にとっての東京とは私の半径2.3メートルの世界だった。
その中に常に虚構と現実が入り交じる日々。
どうやらその境界線が曖昧なのが私の日常、東京。この本のほとんどは写ルンですで撮影している。
自分の得意技を全て使えない状況においた時に何が残るのか、何ができるのかが知りたかった。
表面を支配しているものを無くした時に見えてくる景色を見たかった。きっとそこに答えはある。
今在りし日の東京の一面を眩しく見返している。
やはり写真には時代が写り込んでくる。
フィルムに焼きつく光景が日々変わっていく。
今も東京を撮り続けている。
- イベント情報
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『東京 TOKYO / MIKA NINAGAWA』
2020年6月12日(金)~6月29日(月) 会場:東京都 渋谷 PARCO MUSEUM TOKYO時間 10:00~21:00(入場は閉場の30分前まで、6月29日は18:00まで) 料金:一般500円 学生400円 ※小学生以下は無料
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