音楽番組『ららら♪クラシック』が7月24日にNHK Eテレで放送される。
「渋谷慶一郎が語る~テクノロジーと音楽~」と題された同回は、最先端テクノロジーを自らの作品に取り入れてきた音楽家の渋谷慶一郎をゲストに迎え、音楽テクノロジーの最前線を紹介。AIグレン・グールド、アンドロイド「オルタ3」などが登場するほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で注目を集める「リモート合奏ソフト」、ドイツの音楽大学で行われた「リモート入試」、音源分離、AIアシスト楽曲制作ツールといったテクノロジーを紹介する。スタジオではAIが作曲した「バッハ・スタイル」の楽曲と、バッハ本人の楽曲を聞き分ける「バッハ・クイズ」を行なう。
AIと人間の共創の可能性を追求するためのヤマハによるプロジェクト「Dear Glenn」は、1982年に亡くなったグレン・グールドの遺した約100時間におよぶ音源からAIが学習し、どんな楽曲でも「グールドらしい表現」で演奏することができるプログラム。今回は生前本人が演奏していない曲に挑戦する。
また、AIを搭載したピアノとバイオリニストの成田達輝との共演や、渋谷慶一郎と人工的に生命を作る「ALife」の考えのもとに開発されたアンドロイド「オルタ3」との演奏も放送。渋谷のピアノに合わせてオルタ3が即興で歌を披露し、アンドロイドオペラ『Scary Beauty』の表題曲をパフォーマンスする。
そのほかのゲストには前澤陽、VTR出演のジャン・ミッシェル・ジャール、鈴木優人、光藤祐基、岸治彦、池上高志らが名を連ねる。
渋谷慶一郎のコメント
音楽は元々テクノロジーと密接なんです。新しい楽器も奏法も人と道具の関わりという意味ではテクノロジーと言えるでしょう。例えばモーツァルトも新しいクラリネットが発明されるとそれのために曲を書いていたことと、20世紀に入ってから作曲家が電子音楽に夢中になったことはさほど違いはないんです。つまりテクノロジーは基本的に進化しかしないから当然、創作を触発し作る側はその刺激を求めているのです。
- 番組情報
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『ららら♪クラシック』
2020年7月24日(金)21:00〜NHK Eテレで放送出演: 渋谷慶一郎 成田達輝 前澤陽 AIグレン・グールド アンドロイド「オルタ3」 ジャン・ミッシェル・ジャール 鈴木優人 光藤祐基 岸治彦 池上高志 ほか MC: 高橋克典 石橋亜紗
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?