体験型芸術祭『すみだ向島 EXPO 2020』が9月12日から東京・墨田区曳舟エリアの街中会場約40か所で開催される。
厳しい戦禍をくぐりぬけ、「長屋文化」と共に進化を続けてきた「すみだ向島エリア」を舞台とした『すみだ向島 EXPO 2020』。今回は「隣人と幸せな日」をテーマに据えて、コロナ禍で人と会えない状況を経験した今だからこそ、「隣人」という密な関係性にフォーカスし、「人と関わる」ことの根源を捉え直す。芸術監督は芸術作家の北川貴好、アドバイザーは建築家の長谷川逸子が務める。
見どころは、すみだ向島にゆかりのある建築家やアーティストが住民・「隣人」と共に未来を住まうまちの在り方を考える「建築プロジェクト」、人と地域が連携するエリアの回遊やオンラインでの交流を提供する「隣人プロジェクト」、人間の多様性を受容した住環境を考える「アーティストプロジェクト」。
参加アーティストは、アカリエダ、アップデートアーキテクツ、EAT&ART TARO、居間 theater、VR東²京、ウチダリナ、海野良太、大洲大作、オカザキ恭和、小野志門(セカイ)、オンライン関係住人ツアーズ、開発好明、KAB Library and Residency、北川貴好、後藤佑介、再現ハト屋プロジェクト、佐藤史治+原口寛子、澤谷理裕、住中浩史、高田幸男、タノタイガ、田原唯之、千葉大学工学部デザイン学科環境デザイン研究室、千葉大学鈴木弘樹研究室、角田晴美、ティトススプリー、東京型家、ドンツキ協会、中里和人、中西道也、軒下プロジェクト、nof architects、長谷川逸子、樋口裕一、ヒロセガイ、ブリコラージュ研究所、北條工務店、まつうらかほ、三田大介、三宅哲平、明治大学山本俊哉研究室、ロマン美容室長屋つなげるプロジェクトら。
なお新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、日時指定パスポートチケットを導入の上、入場制限などを実施。チケット購入者には、まちのカフェ飲食券や「コッペパン」の試食がプレゼントされる。また来場が叶わなかったチケット購入者に対して、アーティストとのオンライン対話をはじめ、飲食店チケット、限定グッズ、会期終了後に使えるまちの宿泊券や穴場ツアーチケットなど様々な特典を準備中とのこと。詳細は『すみだ向島 EXPO 2020』のオフィシャルサイトで確認しよう。
後藤大輝(『すみだ向島 EXPO』実行委員会代表)のコメント
コロナ禍以降、「関係する」という人間の欲動が揺れるなか、わたしたちは地域文化を土台にすえ、芸術をもちいて今までとは違うプロセスを考え、表現する機会として「すみだ向島 EXPO」の、2020 年の開催を宣言します。
密集密接、長屋暮らしの多くひろがるこの地域には、歴史的にも、人を警戒し、調査し、認めて、安心できる関係になるまでの作法や知恵が、豊富に詰まっています。わたしたちはこの地域に、コロナ禍後の新しい共同体や関わりあいの可能性を感じてやみません。
コロナ禍の直面により「会ってはならない」という制約を受けるなか、すみだ向島 EXPOでは、地域との関係/距離にあらためて取り組み、物理的な制限を超える問いに向かいます。
未曽有の事態におかれた今日だからこそ、それ以前に策定した「隣人と、幸せな日」というテーマについての熟考を更新し、EXPOを展開していこうと考えています。
- イベント情報
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『すみだ向島 EXPO 2020』
2020年9月12日(土)~10月11日(日) 会場:東京都 墨田区曳舟エリアの街中会場約40か所時間:10:00~18:00(最終受付は16:00まで、ユートリヤドームは20:00まで) 休日:水曜 料金(日時指定パスポートチケット):前売2,500円(限定50枚) 大人3,300円 大学・専門学生2,000円 高校生以下・障がい者1,000円 ※3歳以下無料関連リンク
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