柳楽優弥、三浦春馬、有村架純が戦時下の若者役　映画『太陽の子』来年公開

『映画「太陽の子」』が2021年に公開される。

同作は、終戦記念日の8月15日に放送された日米合作ドラマ『太陽の子』を異なる視点から描いた作品。戦況が激化し、最終局面を迎えた1944年の日本を舞台に、「どの国よりも早く、原爆を作る」という依頼を受けた京大物理学研究室の科学者・石村修、修の弟・裕之、2人が秘かに思いを寄せる朝倉世津の苦悩と青春を映し出す。

兵器開発を進めるべきか葛藤する石村修役を柳楽優弥、戦地から一時帰宅する裕之役を7月18日に急逝した三浦春馬、家を失い、幼なじみである修の家に住む朝倉世津役を有村架純が演じる。共演者にイッセー尾形、山本晋也、國村隼、田中裕子、ピーター・ストーメアが名を連ねる。音楽を『愛を読む人』のニコ・ミューリー、サウンドディレクターを『アリー／スター誕生』のマット・ヴォウレスが担当。監督と脚本をNHK連続テレビ小説『ひよっこ』の黒崎博が務める。

黒崎博監督のコメント

若者たちは今その刹那に命を燃やして生きる。その先に何が待っているかは誰にも分かりようがなく、だからこそ命は尊い。この映画にはそんな人生の一瞬一瞬が刻まれています。日本映画界の第一線を担う俳優たちと、「科学と人間」という巨大なテーマにじっくり向き合った、ひと夏の「格闘の記録」をぜひご覧ください。

柳楽優弥のコメント

このお話をいただいた時、戦争というものを僕達の下の世代にも伝えなければいけないと強く感じました。私が演じた修は、研究に対する情熱を燃やしながら自分の行為に疑いを持ち、葛藤していきます。彼の問いを意識しながら、監督と毎日話し合い、自分たちの中での答えを探しながら演じさせていただきました。前回のドラマでは、断片的だった物語の続きが映画ではしっかりと描かれます。科学者の苦悩や葛藤も描かれています。当たり前だった日常や幸せを尊く思える今だからこそ、国内外多くの方にこの作品を見届けていただけたら嬉しいです。

有村架純のコメント

戦時中、どれだけの想いを抱えて皆様が生きておられたか、想像してもしても、計り知れません。人々が繋いできてくれた歴史に沿って、自分は生かされているんだと、私はこの作品に参加し改めて感じることができました。きっと当時も、今自分が見ている景色と同じように、太陽の光や緑豊かな木々、何もかも鮮明に映し出され感じ取っていたに違いないと思うと、生きてゆく日々が当たり前でないことを痛感しましたし、再び惨劇の場とならないよう願いたいと思います。是非、ご覧頂き、一緒に考えていけたら幸いです。

※記事掲載時、一部誤りがありました。訂正してお詫びいたします。