展覧会『第14回 shiseido art egg』が10月2日から東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催される。
2006年にスタートした公募プログラム『shiseido art egg』では、新進アーティストによる「新しい美の発見と創造」を応援。新型コロナウイルス感染症の影響を受けて開催延期となっていた今回は、215件の応募から選ばれた入選者3人の個展を開催する。
日程は、10月2日から10月25日まで西太志展、10月30日から11月22日まで橋本晶子展、11月27日から12月20日まで藤田クレア展。事前予約制となる。
「shiseido art egg賞」は展覧会開催後に資生堂ギャラリーのオフィシャルサイトで発表予定。今井俊介、大崎清夏、川上典李子が審査員を務める。
西太志のコメント
この度は、 コロナウィルスの感染拡大の影響により、開催が延期されていた“shiseido art egg”が再開される見通しがつき、大変嬉しく思っています。 未だに日本だけでなく、 世界中で不安な情勢が続いていますが、展覧会を無事に開催、 閉幕できるように尽力するつもりです。ただ、 コロナ以前とコロナ以後では、全ての見え方が変わるのかもしれない。とも感じています。現実感を伴わないと思っていた様々な出来事が、いよいよリアルな現実として、世界中で共有しているような、、今日も外はマスクをつけた人々で溢れていて、ふとそんな風に考えてしまうのです。
橋本晶子のコメント
春からあっという間に季節が過ぎ、展示をとりまく環境も変わってきました。また現在も、状況がうつり変わるさなかにあるようです。そんな中でも、ありがたいことに作品発表の機会をいただきました。この数ヶ月の間には、その場を訪れること・この場で遠くを見ること、といった今回の作品にも通じるいくつかの言葉を通して、展示という出来事について思いなおす時間もありました。今は、あの地下へと続く階段と大きな白い壁の空間に、まずは作品を果たそうと思います。
期間中、この場所で起こっていることに気づいていただけたら嬉しいです。藤田クレアのコメント
自粛している間、なんて事もない気づきが幾つもありました。
一つ挙げるとしたら、今までの作品では「如何に二つの物を物理的に近づけるか」を探っていましたが、今世間では「如何に物理的距離を取りながら、繋がり合うか」が重視されるようになったかと思います。それを目の当たりにし、一旦原点に立ち戻って「繋がり」ということ自体が何なのか。どのような構造を持つのか。について重点を置くようになりました。制作をする上でも今までと違った制限があって不便ですが、環境と共に我々も変化する必要性と可能性にも気がつかされました。
展示にお越しになってくださる方々には是非、私の考える「繋がり」を観て、感じていただけたらと思います。お会いできることを楽しみにしております。
- イベント情報
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『第14回 shiseido art egg』
2020年10月2日(金)~12月20日(日) 会場:東京都 銀座 資生堂ギャラリー 時間:平日11:00~19:00、日曜祝日11:00~18:00 休館:月曜 料金:無料