映画『劇場版「アンダードッグ」』の主題歌が、石崎ひゅーいの書き下ろした楽曲“Flowers”になることが発表。全キャストと本予告編が公開された。
前後編からなる劇場版、全8話の配信版が製作される『アンダードッグ』は、3人のボクサーのドラマが交錯する作品。チャンピオンへの道から外れ、「咬ませ犬」としてリングに上がり続ける崖っぷちボクサー末永晃役を森山未來、児童養護施設で育ち、秘密の過去を持つ天才ボクサー大村龍太役を北村匠海、大物俳優の2世で、鳴かず飛ばずの芸人ボクサー宮木瞬役を勝地涼が演じる。劇場版は11月27日から公開、配信版は2021年1月1日からABEMAプレミアムで配信される。監督を『百円の恋』の武正晴が務め、原作・脚本の足立紳ほか同作の製作陣が再集結した。
新たに出演が発表されたのは、水川あさみ、瀧内公美、萩原みのり、冨手麻妙、二ノ宮隆太郎、熊谷真実、風間杜夫、柄本明、竹原慎二、山本博(ロバート)、友近、バッファロー吾郎A、好井まさお、じゅんいちダビッドソン、ツムラフェスティバル、ジャッキーちゃん。
水川あさみは晃の妻・佳子役、瀧内公美は晃が勤務するデリヘル店にやって来る明美役、萩原みのりは龍太を養護施設時代から支える妻・加奈役、冨手麻妙は瞬が唯一心を開く恋人・愛役、二ノ宮隆太郎は晃と腐れ縁のデリヘル店の店長・木田役、熊谷真実は木田を支えるデリヘル嬢の兼子役、風間杜夫は瞬の父で俳優の幸三郎役、柄本明は晃にチャンピオンの夢を託した父・作郎役を演じる。
石崎ひゅーいの“Flowers”を使用した本予告編では、子供が晃に「お父さんがボクシングやめたらまた一緒に住めるんでしょう?」と語りかける姿や、幸三郎が瞬に「変なことになる前にこの世界やめろ」と忠告する様子、龍太が「万が一片目が見えなくなっても、こっちの目で加奈も赤ん坊も見えるよ」と話す場面、晃、龍太、瞬のトレーニング風景や試合のシーン、「やっぱこれだよな」という言葉などが確認できる。
なお劇場版は10月31日から開催される『第33回東京国際映画祭』でオープニング作品として上映される。
石崎ひゅーいのコメント
武監督の作品は以前から好きでした。なのでオファーを頂いた時は純粋に嬉しかったです。
現場で監督とお話させて頂いた時、印象的だったのが「普通だったら映画の主人公になり得ない、世間の誰にも相手にされない奴がクライマックスにリングの上で光を浴びるストーリーを作りたい。」と仰っていた事でした。
自粛期間中、スーパーと家との往来の日々の中、ひび割れたコンクリートから不格好な姿で咲いてる花を見つけました。
その姿が、まるでこの物語の登場人物達のようだと感じたんです。この歌は「僕」の歌じゃなくて「僕ら」の歌です。
「アンダードッグ」というリングに立たせて頂いた事、そして一緒に戦える事に心底興奮しています。武正晴のコメント
ボクサーという非情の世界の住人を花に例えた詩情に感銘を受けた。
「敵だらけの 今夜に 感謝するよ ありがとう」という歌詞を、この半年唱えながら眠れぬ夜を乗り越えた。強くなれた。
この映画によって名曲が生まれたことに誇りを感じる。映画創りが才能との邂逅の場であることを強く再認識できた。
幸運である。只々感謝しかない。佐藤現プロデューサーのコメント
石崎ひゅーいさんなら、地べたでもがきながら生きる者たちの心情を、俯瞰から見下ろすのではなく同じ眼線から表現してくれるのではないかと思い、書き下ろしをお願いしました。
そして出来上がった「Flowers」は、まさに主人公たちの心の叫びであり、魂を燃やして生きようと思わせてくれる力強い歌でした。
最高の主題歌です。
- 作品情報
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『劇場版「アンダードッグ」前編』
2020年11月27日(金)からWHITE CINE QUINTOほか全国で順次公開
『劇場版「アンダードッグ」後編』監督:武正晴 原作・脚本:足立紳 音楽:海田庄吾 主題歌:石崎ひゅーい“Flowers” 出演: 森山未來 北村匠海 勝地涼 瀧内公美 熊谷真実 水川あさみ 冨手麻妙 萩原みのり 風間杜夫 柄本明 ほか 配給:東映ビデオ
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?