井手内創&内山拓也監督の映画『青い、森』が劇場公開 主題歌は原田郁子

映画『青い、森』が11月6日から東京・アップリンク吉祥寺、京都・アップリンク京都ほか全国で順次公開される。

同作は映像作家・井手内創と『佐々木、イン、マイマイン』の内山拓也監督が共同監督を務めた予告編『青い、森』が、『第2回未完成映画予告編大賞』の平川雄一朗賞とMI-CAN男優賞を受賞し、制作された作品。幼い頃に両親を亡くし、祖父をも失った波が志村と長岡と出会い、ヒッチハイクで北を目指す旅に出る中、波が忽然と姿を消し、4年の月日が経過するというあらすじだ。

波役を清水尋也が務めるほか、門下秀太郎が志村役、田中偉登が長岡役を演じる。同作に共鳴したという原田郁子(クラムボン)が書き下ろしのエンディングテーマを提供。

井手内創監督のコメント

二十歳の頃、代々木公園近くの家に集まっては夜中まで撮影を繰り返していた。
電気もガスも止まった真冬の家ではダウンは必須、朝起き目を開けると横たわるソファーには霜が降りている。
八年が経ち、この映画も僕自身もまるっきり姿を変えた。
あの日を共に過ごした仲間とも既に連絡を取る事もない。
あいつ、どうしてんのかな。
「時には昔の話を」を聴く。
それでもあの部屋の寒さを思い出す事は出来ない。
どうしたものか。
あいつ、この映画観に来てくれんのかな。

内山拓也監督のコメント

この映画の原点は、およそ7年前、右も左も分からぬまま脚本を書き、友人達を集めて井手内と映像を作り始めた自主映画です。
結果的に頓挫した企画を再び掘り起こし、「青い、森」として息を吹き返しました。
あの時から僕らはずっと喪失を抱えていて、時代は今を生きる私たちから奪い続けています。
この事実に直面する現在、大切な人に会える日々の豊かさに寄り添い、その未来の一助になることを願っています。

清水尋也のコメント

星降る町の映画祭での上映から、約2年。
こうして劇場のスクリーンで皆様にお届け出来る事が無事決定し、とても嬉しい気持ちで一杯です。
井手内監督と内山監督が描いた物語に、いかに命を吹き込む事が出来るか奮闘する毎日でした。
色々な事が起き、変化が訪れている昨今ですが、そんな毎日に少しでも意味を与えられるような作品になっていると思います。
波が何を見て何を感じ、そしてそれを追い求める2人の若者の拙くも賢明な姿を、是非劇場でご覧下さい。

原田郁子(クラムボン)のコメント

いなくなっても、いるということ。生き続ける、ということ。人と人の距離。計り知れない、それぞれの、こと。
何度も何度も繰り返しみたラストシーン。森の奥へ分け入って、さらにその先へ誘うような、サウンドスケープをつくれたらと思いました。
この映画から生まれた曲。よろしくお願いします。

 

作品情報

『青い、森』

2020年11月6日(金)からアップリンク吉祥寺、アップリンク京都ほか全国で順次公開
監督:井手内創、内山拓也 脚本:内山拓也 音楽:小野川浩幸 主題歌:原田郁子“青い、森、、” 出演: 清水尋也 門下秀太郎 田中偉登 伊藤公一 岩崎楓士 山田登是 上映時間:50分(予定) 配給協力:SPOTTED PRODUCTIONS
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