片岡一郎の書籍『活動写真弁史 映画に魂を吹き込む人びと』が10月31日に刊行される。
1977年生まれの片岡一郎は東京出身の活動写真弁士、声優。2002年に澤登翠に入門し、同年2月にデビューした。クロアチア、ドイツ、アメリカ、オーストラリア、ロシア、オランダ、デンマーク、中国など国内外で活動しており、これまでに説明した無声映画作品は300作を超える。2019年にNHK大河ドラマ『いだてん』に出演し、周防正行監督の映画『カツベン!』に実演指導、時代考証、出演で協力した。
活動写真弁士の通史となる同書には、弁士名鑑、人名索引、約200点の図版などを収録しているほか、総天然色折込附録が付属。新発見の事実や資料を駆使して従来の映画史の空白を埋め、時代に翻弄される群像を描くとのこと。巻末解説は周防正行が担当。帯には『カツベン!』に出演した高良健吾の「音がないなら、しゃべった方が面白くね? そんな感じで始まったであろう無声映画時代の活弁(妄想)。無声に音色をつけ、人を楽しませる純粋な喋り。読んで実際にも見てほしいです。ぜひ!」という推薦文が記載されている。
関連企画として、2021年1月6日から『活動写真弁士の世界展~日本映画興行の始まり~』が京都・おもちゃ映画ミュージアムで開催。同書に掲載した資料の現物、未掲載資料、脱稿後に入手した新資料などを紹介予定だ。
- 書籍情報
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『活動写真弁史 映画に魂を吹き込む人びと』
2020年10月31日(土)発売 著者:片岡一郎 価格:6,600円(税抜) 発行:共和国