映画『旅愁』に寄せられた著名人コメントが公開された。
10月24日から公開される『旅愁』は、『第20回TAMA NEW WAVE』グランプリ、男優賞を受賞した作品。東京で民泊を営む李風は、画家の王洋に民泊で絵を飾ることと接客の手伝いを提案し、同居生活を送るようになるが、王洋の元恋人ジェニーが来日したことから平穏だったはずの日常が変化し始めるというあらすじだ。英題は『Travel Nostalgia』。李風役を朱賀、王洋役を王一博、ジェニー役を呉味子が演じる。同作が初の長編作品となる1992年生まれの呉沁遥がメガホンを取った。
コメントを寄せたのは、清原惟、長谷川敏行、藤元明緒、まつむらしんご、万田邦敏、山田由梨。
東京・渋谷のシアター・イメージ・フォーラムでは、10月24日、10月25日、10月27日にイベントを開催。10月24日には朱賀、王一博、リモート参加の呉沁遥監督による舞台挨拶が行なわれる。10月25日は万田邦敏と市山尚三(東京フィルメックス)、10月27日は今泉力哉と佐々木ののかのトークショーを実施。チケットは各回の開催3日前からシアター・イメージ・フォーラムのオフィシャルサイト、劇場窓口で購入可能だ。suzuriでは雪下まゆとのコラボグッズを販売中。
清原惟のコメント
みんなそれぞれ独りきりだけど、孤独なままで肩を寄せ合うことはできる。そんな風にしかいられない愛おしい人たちの姿が、ずっと心に残っています。幸せになることが最終目標じゃなくてもいい、一瞬のきらめきにちゃんと人生が息づいているんだ、ということに気づかされる映画でした。
長谷川敏行のコメント
李風が王洋にかける「君の絵で俺の民泊を飾ってくれよな」という言葉。
なんて美しい愛の告白なのだろう。
異国の街で何者にもなれず、孤独を受け入れ暮らしてきた李風の、精一杯の熱情の迸り。
その感情の行く末に、しみじみと涙させさられた。藤元明緒のコメント
男女三人の愛を巡る旅路が、儚いけどとても心地良くて、こんなにもラストシーンを迎えてほしくないと願った映画は初めてです。三人の嘘が全くない等身大の演技が紡ぐ奇跡的なシーンの連続は、どうやって撮ったのかこっそり教えてほしいです。
まつむらしんごのコメント
三人で旅に出ない方が良いと言われた事がある。
もめるから。
三人で恋をしない方が良いと言われた事はない。が、もめるだろう。
旅も恋も目的より衝動が最優先だ。でも衝動は時に残酷だ。
小さなテントの中で三人の残酷な恋が放つ光は、あまりにも美しかった。万田邦敏のコメント
ああ、哀しいなあ。切ないなあ。異邦人って、こんなに多感なんだね。いや、彼らを見つめ、彼らの物語を紡ぎ出した監督と、彼らを演じたキャストたちの感受性が見事で、題材との1回限りの化学反応が起きたんだね。だから、見終わった後はこの上なくやるせないけど、とても幸せです。
山田由梨のコメント
迷いながら、揺れ動きながら、異国の地で、三人の若者の人生が重なり合ってしまう。危なっかしくて、切ない、もう2度と訪れない瞬間を覗き見た。
- 作品情報
-
『旅愁』
2020年10月24日(土)からシアター・イメージフォーラムほかで公開監督・脚本:呉沁遥 音楽:王耳徳 出演: 朱賀 王一博 呉味子 ほか 配給:イハフィルムズ
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?