短編映画製作プロジェクト『DIVOC-12』の公募監督が発表された。
2021年に全国公開される『DIVOC-12』は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めることを目的とした12人の映像監督による12本の短編映画製作プロジェクト。「DIVOC」は「COVID」を反対に並べた言葉となり、「12人のクリエイターとともに、COVID-19をひっくり返したい」という想いが込められているという。また「DIVOC」のそれぞれの文字が表す「Diversity」「Innovation」「Value」「Originality」「Creativity」という意味を軸にプロジェクトを進めていくとのこと。
同プロジェクトを牽引するのは、藤井道人監督、上田慎一郎監督、三島有紀子監督。「成長への気づき」というテーマを掲げる藤井道人監督チームには志自岐希生監督、林田浩川監督、「感触」というテーマでメガホンを取る上田慎一郎監督チームにはふくだみゆき監督、中元雄監督、「共有」というテーマで制作する三島有紀子監督チームには山嵜晋平監督、齋藤栄美監督の参加がする。
167人の応募から選出された公募監督は、藤井監督チームに加わる廣賢一郎監督、上田監督チームに参加するエバンズ未夜子監督、三島監督チームへの参加が決まった加藤拓人監督の3人。
廣賢一郎監督のコメント
このような機会を頂けたことに感謝をしています。こんな混迷な時代だからこそ、私はただ自分に出来る事を精一杯続けようと思います。今回、田村隆一「帰途」という詩から着想を得た物語を紡ぐ予定です。頑張ります!
藤井道人監督のコメント
廣監督が持つ表現への眼差しにとても好感が持てました。今生きている社会への疑問や、愛についての考察に無二の個性を感じました。これから一緒に映画を作れることが今からとても楽しみです。
エバンズ未夜子監督のコメント
この度「感触」というテーマでこの企画に参加させて頂きます。対面での関わりが制限された中、人と触れ合いぬくもりを感じる機会が減りました。しかし、私たちは様々な媒体を通して互いに心で触れ合うことができます。その1つが映画だと思います。変わりゆく時代に動揺する私たちの、閉ざしてしまった心を換気する様な映画をお届けしたいです。
上田慎一郎監督のコメント
どんな映画になるのか想像がつかない。それが彼女を選んだ一番の理由でした。先日、19歳の彼女が「昭和ってエモいじゃないですか」と言っていました。わかるようで、わかりませんでした。僕らには理解しきれない新しい価値観や世界観。それが映画となって沢山の人を揺さぶるのが楽しみでなりません。
加藤拓人監督のコメント
まるでフィクションのような現実の中、かつて映画に救われた瞬間があった事を忘れていた気がします。
いま作られるべき映画とは何か、そして共有できる事は何か。
この機会を与えてくれた全ての人に感謝し、その答えを見つけていきたいと思います。三島有紀子監督のコメント
脚本から「隔離」と「安心」というテーマが浮かび上がり、加藤さんがコロナ禍の社会をどう見ているのかという視点が明確でした。メタファーとして架空の世界を描いた物語が面白く、この作品を観たいと思いました。何より監督するために生きていること、そして制作期間の他の仕事を断って「空けています」と言った彼の覚悟が見えたことも大きいです。
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『DIVOC-12』
2021年に全国公開