河瀬直美監督が「そうめん発祥の地」を撮影 三輪そうめんPRムービー公開

河瀬直美監督による奈良県三輪素麺工業協同組合のPRムービーが、三輪そうめんブランドサイトで公開された。

奈良県桜井市三輪地区にある日本最古の神社・大神神社にゆかりのある三輪そうめんは、手延べそうめんの起源。1200年以上前、大神神社ご祭神の子孫である人物が飢饉と疫病に苦しむ民の救済を祈願して神の啓示を受け、その内容に従って三輪の里に小麦を撒き、粉に挽き、三輪山の湧き水でこね延ばして糸状にしたものがそうめんの起源であると伝えられているという。三輪そうめんは桜井市の地場産品の一つであり、奈良においても伝統型産業として認定。近年の食文化の多様化によりそうめんの消費量は年々低下傾向にあるとのこと。

三輪素麺工業協同組合は、かつて疫病退散の祈りを込めて人々を救った三輪そうめんの起源とその魅力を広く伝えるため、また観光面でも大神神社をはじめ、悠久の神話世界を感じられる桜井市を多くの人に知ってもらうためにPRムービーを制作。奈良出身の河瀬直美監督に制作を依頼し、昨年12月に桜井市の大神神社と、記紀『万葉集』に登場する「山の辺の道」周辺で撮影が行なわれた。

河瀬直美監督のコメント

三輪の里には、古くから信仰の対象となってきたとても神聖な土地の記憶があります。
そうした記憶を紐解けば、人の暮らしの中にお素麺が常に寄り添ってきた事実があります。
ここは素麺発祥の地。豊かな自然は山に水をたたえ、神様のお膝元でこうした食文化を後世に伝える基盤でもあります。

今回のコンセプトムービーは、こうした歴史的背景の中で三輪にしかない神々しさを表現し、ここでこそ続けてこられたお素麺のこれまでとこれからが伝わるようなものを創作しました。
都会に疲れた女性がそこにある光を発見し、溢れる涙を拭うことなく、頬を伝う。
それを私は美しいと思いました。ここでしか生まれなかった感情が記録されています。
人の心を魅了する三輪の里とお素麺を存分に味わってください。

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