神奈川・横浜美術館が大規模改修工事のため本日3月1日から休館。2023年度中のリニューアルオープンを予定している。
開発が始まったばかりのみなとみらい21地区にできた最初の建物のひとつとして、1989年に開館した横浜美術館。丹下健三が設計を手掛けた。開館以来、展覧会を中心とした「みる」、アトリエの創作活動を中心とした「つくる」、約11万冊の蔵書を擁する美術情報センターを中心とした「まなぶ」の3つを柱として活動を続けてきたほか、2011年以降は『横浜トリエンナーレ』のメイン会場として使用されている。長期休館は今回が初。
今回の改修のポイントは、貴重な文化財である作品を保管し、次世代に引き継ぐための空調設備と、「街との関係をより開かれたものとすること」の2点。「グランモール公園」と美術館をいかにつなぐかという点を重視していた丹下健三の理念を引き継ぎ、広場から美術情報センターに直接入れる入口を設けたり、広場に面した部分に新しい展示ギャラリーを開設したりする予定のほか、バリアフリーの工夫を加えるという。
休館中は、約13000点の所蔵作品を研究し、データを整理、公開。仮事務所での教育普及プログラムの実施や、市内各所に出向いてアウトリーチ活動を予定している。