ハイブリッド型総合書店「honto」が、2020年と2019年の書籍購買データを比較した結果を発表した。
これは最初の緊急事態宣言発令からもうすぐ1年が経過することを受けて調査されたもの。いわゆる「巣ごもり需要」の影響で書籍販売冊数が約20%アップした点や、販売冊数の変化が大きい書籍ジャンルから、新型コロナウイルスが生活に与えた影響を浮き彫りにしている。
書籍販売冊数は、2018年から2019年の伸び率を100%とすると、2019年から2020年は119%となった。ジャンル別の伸び率としては、「ゲーム・アニメ・サブカルチャー/ゲーム」が147%、「暮らし・実用/工作・手芸・クラフト」が131%、「漫画・コミック」が122%、「文庫/一般」が115%、「趣味・ホビー」が122%となった。
「ゲーム・アニメ・サブカルチャー/ゲーム」では『あつまれ どうぶつの森』の攻略本『あつまれどうぶつの森完全攻略本+超カタログ』が好調だった。
「暮らし・実用/工作・手芸・クラフト」では裁縫の基礎解説本や、自宅でマスクが作れるムック本などがヒットした。
「漫画・コミック」は『鬼滅の刃』がヒットしたほか、『SPY×FAMILY』『呪術廻戦』なども人気を集め、上位50位中48作品を集英社作品が占めるという結果に。
「文庫/一般」では並みいる話題作を押しのけてアルベール・カミュの『ペスト』が首位に輝いた。
「趣味・ホビー」ではスケッチ、カメラ、ソロキャンプ関連の趣味本が人気だった。
一方、「旅行・地図」のカテゴリーは70%の伸び率となった。とくに海外旅行ガイドや旅行会話のジャンルが低下し、海外旅行に行きたくても行けない社会状況を反映した結果となった。
2回目の緊急事態宣言が発令された2021年。依然として油断できない状況は続いている。今年はどんな本がヒットするだろうか?