映画『明け方の若者たち』の全キャストが発表された。
カツセマサヒコの長編小説デビュー作『明け方の若者たち』を映画化する同作は、下北沢、明大前、高円寺など退屈な飲み会で出会った「彼女」に一瞬で恋をした「僕」の恋と、何者にもなれないまま大人になっていくことへの葛藤を描いた作品。「僕」役を北村匠海が演じ、監督を松本花奈が務める。脚本は『愛はどこにも消えない』『過ぎて行け、延滞10代』などで松本監督とタッグを組んだ小寺和久。公開は2022年正月。
明らかになったキャストは、黒島結菜、井上祐貴、高橋ひとみ、濱田マリ、佐津川愛美、山中崇、菅原健、楽駆ら。
黒島結菜は明大前の飲み会で「僕」が一目惚れをする「彼女」役、井上祐貴は新入社員の「僕」の同期で後に親友となる尚人役、高橋ひとみは「僕」の母・知子役、濱田マリは「僕」と「彼女」の出会いの場となる沖縄料理屋の女将役、佐津川愛美は「僕」が友人に連れられて訪れた風俗で出会う風俗嬢・ミカ役、山中崇は「僕」の上司・中山役、菅原健は「僕」と尚人の同期・黒澤役、楽駆は明大前での「勝ち組飲み」の主催者である同級生・石田役をそれぞれ演じる。
黒島結菜のコメント
台詞を言葉にするのがとても難しくてわからないことだらけでしたが、今のわたしにできる精一杯ができたと思います。
北村くんとは3回目の共演だったので、安心して現場で過ごすことができ、井上くんは初めてなのに初めてじゃないような不思議な人でとても楽しくお芝居ができました。松本監督の演出は常に新しくて、ニヤッとしてしまうくらい面白かったです。
撮影が終わって少し経ちますが、今思い出すとすごく純粋で美しい時間でした。
誠実で一生懸命なこの物語を多くの方に見て感じていただけると嬉しいです。井上祐貴のコメント
脚本を読んだ時、同世代の登場人物に共感して、とても楽しく読み進めました。
撮影合間の北村くんや黒島さんとの他愛もない会話も、まるで劇中の1シーンに感じる様な現場で、撮影中はそんな感覚で過ごしていました。
僕が演じさせて頂いた古賀尚人は、カッコよくてなんでもこなせる。でもその裏には努力やプライドがあるんだろうなと演じながら感じました。僕自身尚人からたくさん刺激を受けたこの作品。今は完成が楽しみです。松本花奈監督のコメント
黒島結菜を撮影して
冒頭、沖縄料理屋での飲み会のシーンで、皆の輪に混ざろうとせず時間を持て余したように、ただそこに“いる”だけの「彼女」の姿をモニター越しに見たとき、思い描いていた「彼女」像とあまりに一致していて心臓がバクバクしたことを覚えています。黒島さんご自身は撮影の合間などは北村さんたちとワイワイ喋ったりしていて、とてもポジティブな空気感を纏われている方だという印象を受けました。ですが、カメラが回って「彼女」を演じ始めるとガラッと変わり、どこかセンシティブでつかみどころのない空気感を纏われていて、その振り幅に驚きました。「僕」から見た「彼女」の視点だけでは描ききれない“不安定さ”が「彼女」への興味が尽きない理由なのだと感じました。
井上祐貴を撮影して
井上さんとは今回2度目だったのですが、またご一緒することができて嬉しかったです。尚人という役柄は、友達想いで仕事への意欲もあり、良いときも悪いときも常にその時々のベストを追求できる男です。一見何でも出来すぎて嫌な奴にも見えそうですが、井上さんはそんな尚人をとても人間味溢れる人物として演じてくれました。描かれないところでの彼の悩みや葛藤が滲んでいるからこそ、一層愛される人物になっているかと思います。また北村さんや菅原さんとは実際仲が良さそうで、3人のシーンでちょいちょい挟まれるアドリブがリアルで面白かったです。
- 作品情報
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『明け方の若者たち』
2022年正月公開監督:松本花奈 脚本:小寺和久 原作:カツセマサヒコ『明け方の若者たち』(幻冬舎) 出演: 北村匠海 黒島結菜 井上祐貴 山中崇 楽駆 菅原健 高橋春織 三島ゆたか 岩本淳 境浩一朗 永島聖羅 木崎絹子 寺田ムロラン 田原イサヲ わちみなみ 新田さちか 宮島はるか 佐津川愛美 高橋ひとみ 濱田マリ
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?