清川あさみの個展『あめつちのうた』が故郷・淡路島で開催 新作も展示

『ふるさと洲本応援事業特別開催 清川あさみ個展「あめつちのうた」』が4月29日から兵庫・淡路島のS BRICKで開催される。

1979年生まれの清川あさみは淡路島出身のアーティスト。服飾を学びながら読者モデルをしていた2000年代から「ファッションと自己表現の可能性」をテーマに創作活動を行なう。雑誌やSNSなど、人々が日々関わる情報メディアやシステムが拡張する社会で、個人のアイデンティティを形成する「内面」「外面」の関係やそこに生じる心理的な矛盾やギャップなどを主題とする。写真に直接刺繍する手法をはじめ、雑誌、書籍、布、キャンバスなど多様なビジュアル表現を展開。またアート、クリエイティブディレクターや絵本作家としても活動しており、谷川俊太郎との共著『かみさまはいる いない?』を発表している。

同展では、アーティスト活動20周年を迎えた清川がこれまであまり公開することのなかった初期作品から、代表作『美女採集』『TOKYO モンスター』、約3メートルの新作『あめつちのうた』を含む約40点の作品が展示される。

会場となるS BRICKは4月29日にオープン。明治時代に建てられた洲本市民広場にある旧鐘紡紡績工場跡の赤レンガ倉庫をリノベーションしている。

清川あさみのコメント

淡路島で生まれ、服飾を学ぶ為に1997年に上京しました。その頃の私にとって、東京は人やものや情報が集まるだけでなく、自分自身が表現者となる可能性に満ちた場所でした。上京した当日、原宿の路上でスカウトされ、始まった女性誌のモデルのお仕事もそのひとつでした。
モデルをしながら、他人から見た人の外面と内面の関係にその人の深層心理や社会状況がどのように影響するのか?ということに関心を持ちました。ファッション誌が扱う商業写真が「表」だとすると、「裏」に隠れたモデル自身の心の奥に興味が湧いたのです。
そして写真に刺繍をするという方法で、誰もが持っているコンプレックスなどをテーマにしたシリーズが「美女採集」、「Complex」、「Tokyo Monster」などになります。
糸は日常の様々な場面に現れます。刺繍をすると、どんな所にでも物質感を伴ったイメージが現れます。そこには過去・現在・未来へと物語を繋ぐ力があると信じています。
世界中でCOVID-19が猛威を振るい、先の見えない不安が人々の間に広がるなか、希望の光を実感したのは、自分が生まれた場所に戻り、太古から変わらぬ海や朝日の美しさを目にした時でした。
国生み神話で知られるイザナギとイザナミは高天原の神々に命じられ、日本の島々を創成したと言われます。そのはじまりの島としても語られる故郷、淡路島から臨む海とそこに浮かび上がる朝日をモチーフに作品をつくりたいと思いました。
人間と自然との新たな関わり方が求められている現在、自分たちが自然の一部であることを知ると共に、生命の美しさを讃える「あめつちのうた」がうまれました。
この作品が、これからの私たちの新しい物語を紡いでくれることを願って。

イベント情報

『ふるさと洲本応援事業特別開催 清川あさみ個展「あめつちのうた」』

2021年4月29日(木・祝)~5月30日(日) 会場:兵庫県 淡路島 S BRICK 時間:10:00~18:00(初日のみ15:30~19:00) 料金:一般500円 ※小学生以下無性
  • HOME
  • Art,Design
  • 清川あさみの個展『あめつちのうた』が故郷・淡路島で開催 新作も展示

Special Feature

Crossing??

CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?

詳しくみる

JOB

これからの企業を彩る9つのバッヂ認証システム

グリーンカンパニー

グリーンカンパニーについて
グリーンカンパニーについて