音楽とアートのイベント『Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13「隅田川怒涛」』春会期が5月22日と23日にオンライン開催される。
『隅田川怒涛』は、約200年前の江戸の華やぎを想い、芸術表現活動を通じて人々が怒涛のように混ざり合っていく姿を描くプロジェクト。隅田川を1つの舞台に見立て、様々なアーティストが音楽を軸にしたライブ、パフォーマンス、インスタレーションなどを春と夏に展開する。ディレクターは清宮陵一(NPO法人トッピングイースト)。
春会期プログラムは当初5月15日から23日かけて開催予定だったが、緊急事態宣言の発令に伴い、3つのプログラムを無観客で無料ライブ配信。5月22日18:30からは蓮沼執太率いる蓮沼執太フィルと大崎清夏、音無史哉、角銅真実、寺尾紗穂が出演する野外コンサート『浜離宮アンビエント』が配信される。蓮沼執太フィルには蓮沼に加えて、石塚周太、イトケン、大谷能生、尾嶋優、葛西敏彦、K-Ta、小林うてな、ゴンドウトモヒコ、斉藤亮輔、千葉広樹、手島絵里子、三浦千明、宮地夏海が参加。
5月23日15:00からは『ことばの渡し』を開催。出演者にいとうせいこう、カニエ・ナハ、川越サイファー、くるんちゅ from MAD City、GOMESS、新橋サイファー、晋平太、SECRET COLORS、田中象雨、Dr.マキダシ、なみちえ、宮尾節子が名を連ねる。
同じく5月23日18:00からは和田永+Nicos Orchest-Labによる『エレクトロニコス・ファンタスティコス!~家電集轟篇~』が行なわれる。和田永が中心となる和田永+Nicos Orchest-Labは、使われなくなった電化製品を電子的にハッキングし、新たな楽器として蘇らせ、オーケストラを目指していくプロジェクト。前半はZoom画面を通じて参加できる『シマシマ演奏体験ワークショップ』、後半はこれまでに作られてきた家電楽器を用いたバンドパフォーマンスをメインに、発電の仕組みを用いた楽器、スケートボードを使用した楽器などの新作を披露する。
夏会期は8月中旬~9月初旬に開催予定。詳細は後日発表される。
清宮陵一(NPO法人トッピングイースト)のコメント
『隅田川怒涛』春会期開催に寄せて
いよいよ!2年の準備期間を経て『隅田川怒涛』の春会期を迎えることができました。改めまして、これまでの間、開催に向けてご尽力くださった全ての方に感謝いたします。残念ながら、東京では三度目となる緊急事態宣言下での開催となってしまい、隅田川沿いで皆さんにお会いすることは叶いません。隅田川南北約10kmを舞台に、たくさんのプログラムが同時多発的に展開され、それらの間を遊覧船に乗ったり新緑豊かなテラスを歩いたり、、という今となっては夢のような景色は、いずれまたの機会を探れたらと思います。
それでも、5月22日と23日に実施する全てのプログラムは、アーティストたちが隅田川沿いに集い、生配信というかたちで皆さんに楽しんでいただけるように設計しました。しかも、この形態だからこそ実現するパフォーマンスとして、蓮沼執太による「浜離宮アンビエント」には、寺尾紗穂と角銅真実のゲスト参加が決定。和田永による「エレクトロニコス・ファンタスティコス!~家電集轟篇~」と、いとうせいこうによる「ことばの渡し」の両プログラムがコラボレーションする時間も用意しています。
隅田川周辺は、さかのぼればこれまでに、明暦の大火をきっかけに両国橋が架けられたことによって栄え、飢饉による餓死者の慰霊と疫病退散のために今の隅田川花火の前身となる両国花火が生まれ、関東大震災、東京大空襲からも時間をかけて復興してきました。
葛飾北斎が描いた《怒涛図》の浪(なみ)のように、人と人とが混ざり合っていく姿を隅田川流域で描いていくプロジェクトが『隅田川怒涛』です。その精神は、会うことが叶わない状況であっても息づき、根を張り、未来へと確実につながっていくと信じています。
2021年5月10日 NPO法人トッピングイースト 清宮陵一
- イベント情報
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『Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13「隅田川怒涛」』
『浜離宮アンビエント』 2021年5月22日(土)18:30〜20:00に配信 出演: 蓮沼執太 蓮沼執太フィル 大崎清夏 音無史哉 角銅真実 寺尾紗穂 『ことばの渡し』 2021年5月23日(日)15:00〜18:00に配信 いとうせいこう カニエ・ナハ 川越サイファー くるんちゅ from MAD City GOMESS 新橋サイファー 晋平太 SECRET COLORS 田中象雨 Dr.マキダシ なみちえ 宮尾節子 『エレクトロニコス・ファンタスティコス!~家電集轟篇~』 2021年5月23日18:00〜19:30に配信 出演:和田永+Nicos Orchest-Lab
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