3Dアニメーション映画『トゥルーノース』が『アルス・エレクトロニカ2021』コンピューターアニメーション部門栄誉賞を受賞した。
現在公開中の同作は、『アヌシー国際アニメーション映画祭』長編コントルシャン部門にノミネートされた作品。政治犯強制収容所に送還され、過酷な生存競争の中で他人を欺くヨハンが、愛する家族を失ったことをきっかけに「生きる」意味を考え始め、やがて自身の戦いに他者を巻き込んでいく姿を描く。同作が初監督作品となる清水ハン栄治がメガホンを取り、実際に収容体験を持つ脱北者や元看守などにインタビューを行ない、約10年の歳月をかけて制作した。
「メディアアートのアカデミー賞」と称される『アルス・エレクトロニカ』。過去には坂本龍一+岩井俊雄、チームラボ、真鍋大度らが受賞している。
6月18日には東京・丸の内TOEIでトークイベント付き上映会が開催。清水ハン栄治監督と西野亮廣が登壇する。チケットは6月17日16:00まで販売中。
清水ハン栄治監督のコメント
デジタルやCGって言うと、最先端過ぎてクールで無機質な印象がありますが、僕らが目指したのはそんなデジタルアートに人間の温かさを送り込み、より多くの共感を生み出すこと。アート×エンターテイメント×アクティビズムが融合した形で、声なき人たちの声を世界に届かせることが僕らの役目です。このような晴れ舞台で評価されたのは本当に光栄です。インドネシアのアニメーター達にこの栄誉を分かち合います!
- 作品情報
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『トゥルーノース』
2021年6月4日(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開監督・脚本:清水ハン栄治 音楽:マシュー・ワイルダー 声の出演: ジョエル・サットン マイケル・ササキ ブランディン・ステニス エミリー・ヘレス 上映時間:94分 配給:東映ビデオ
Special Feature
Crossing??
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