短編映画『春』が10月1日から東京・アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。
9つの映画祭でグランプリに輝き、『第22回文化庁メディア芸術祭』新人賞、『第20回TAMA NEW WAVE』ベスト女優賞を受賞した同作は、子供返りする認知症の祖父と、就職活動を控える美大生アミの1年間の物語を描く作品。監督と脚本を務めた大森歩が自身の経験をもとに制作した。大森監督の新作『リッちゃん、健ちゃんの夏。』と同時上映。
祖父の家に居候するアミ役を演じるのは、同作が初主演映画となる古川琴音。祖父役を花王おさむ、アミの同級生でアニメオタクの橋本役を加藤才紀子が演じる。
今回の発表とあわせてポスタービジュアルが公開。「子供になったジィちゃん。大人になる私。ふたり思春期。」というコピーが添えられている。
古川琴音のコメント
本作は私にとっての初主演映画になります。
今から約3年前、この仕事をまさに始めたばかりというタイミングで頂いたお仕事でした。
主演のプレッシャーを感じようにも感じられない、ただやってみるしかない!という怖いもの知らずの状態でお芝居していたように思います。
3日間の短い撮影期間でしたが、暗中模索していたのでもっと長く撮っていたようにも感じます。そんな中で拠り所となったのが、大森監督のおじいさんへの想いでした。
撮影中に度々、監督からおじいさんのお話を聞くことがありました。
本人に直接言えなかった気持ちがこの物語にたくさん詰まっていることが分かり、私自身もこの作品を大切に思い、慎重になれたように思います。
楽しんでご鑑賞ください。ありがとうございます。花王おさむのコメント
上映決定、おめでとうございます。
私は、舞台の仕事が多いので、どうしても芝居をしようとしてしまいます。
大森監督には「芝居をしようとしないように」と言われ、どうしたら…と思っていましたが、撮影が3日間だけで、あれよあれよという間に撮ってくれたので、ああしよう、こうしようと考える暇もなく、それが逆に良かったのかもしれません。
孫役の古川琴音さんの自然な演技に、教えられることが多かったです。
- 作品情報
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『春』
2021年10月1日(金)からアップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開監督・脚本:大森歩 出演: 古川琴音 花王おさむ 加藤才紀子 西智子 伊勢田世山 松山茂雄 上映時間:27分 配給:アルミード
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?