「夜明け/dawn」をキーワードにした展覧会に水江未来、平野薫、水上愛美

展示会『dawn』が7月22日まで東京・東急プラザ渋谷で開催されている。

新時代の始まりを比喩する「夜明け/dawn」をキーワードにした同展では、3人の作家の作品を紹介。3階の「111」でアニメーション作家・水江未来の『MODERN』シリーズを上映するほか、6階のアーバンコアで平野薫の『rain』シリーズから旧東ドイツ製の傘を解いたインスタレーション、7階のイベントスペースで水上愛美の2017年から2021年までの絵画を展示する。

水江未来のコメント

都市は目まぐるしく変化していきます。積み木のように次々と新しいビルが建設され、古い景色は消えていきます。いま新しく建設されたビル群も、100年後にはまったく違う景色になっています。私たちはつねに建設中の世界を生きています。

平野薫のコメント

これは旧東ドイツの傘です。作品タイトルにある“DDR”とは、第二次世界大戦後にドイツに建国されたドイツ民主共和国(東ドイツ)/ Deutsche Demokratische Republik(DDR))のことです。
作品の上部に見えるのは傘の骨組みで、そこから下がる青い糸は、布地を一本ずつ順番に糸の状態までほどいて、結び、つないだものです。私は、この東ドイツ製の古い傘をドイツで見つけました。きっとベルリンの壁崩壊前、東西分断時代の雨の日に、東ドイツに住むひとがこの傘をさしていたのでしょう。
この青い糸が東ドイツの傘だとわかるとき、傘をさしていた人の気配や雨の情景のみならず、使われていた場所や歴史的な時間さえもこのなかに見ることができ、たしかにその時代にも人々の日々の暮らしがあったのだろうと思い出させてくれるのです。

水上愛美のコメント

例えば千年前、見知らぬ地域の人類はどれだけ自分と似ているか、また千年後の人類はどれだけ自分と違うのか──膨大な時間のなか、いつの時代も見知らぬ誰かが様々なイメージを生み出してきた。今日わたしは、新しく一つの物語を完成させるために、その星の数ほどあるストックのなかから異なる時代の神話や逸話、現象、モチーフを採取し、現代の作品として再構成を試みている。

イベント情報

『dawn』

2021年6月29日(火)〜7月22日(木・祝) 会場:東京都 東急プラザ渋谷 3階111、6階アーバンコア、7階イベントスペース
参加作家: 水江未来 平野薫 水上愛美
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