書籍『オン・ザ・ロード:書物から見るカウンターカルチャーの系譜―ビート・ジェネレーション・ブック・カタログ』が7月12日に刊行される。
1957年に出版されたジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』は、ニール・キャサディとアメリカを旅した体験をもとに書き上げた自伝的小説。物欲主義や抑圧的な社会に異議を唱えた文学集団「ビート・ジェネレーション」の聖典として知られ、その後の「カウンターカルチャー」にも影響を与えた。
山路和広(Flying Books)が監修を務めた『オン・ザ・ロード:書物から見るカウンターカルチャーの系譜―ビート・ジェネレーション・ブック・カタログ』では、『オン・ザ・ロード』を起点として「ビート・ジェネレーション」「カウンターカルチャー」に纏わる書物1200点をカラー写真で紹介。ケルアック、アレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズらの初版本や「ビート・ジェネレーション」を支えた書店、出版社のシティライツブックス、文芸誌『リトルマガジン』に加えて、日本の「カウンターカルチャー」の中心的存在であった「部族」が刊行した『部族新聞』やミニコミ誌などが掲載される。さらに、マシュー・セアドー(神戸市外国語大学)の特別寄稿文や、「ビート・ジェネレーション」を軸にアメリカや日本における「カウンターカルチャー」の動きを網羅した年表や相関図も収録。
なお同書は、8月8日まで兵庫・神戸のBBプラザ美術館で開催中の『ジャック・ケルアック「オン・ザ・ロード」とビート・ジェネレーション ―書物からみるカウンターカルチャーの系譜』の関連図録書籍となる。
池澤夏樹のコメント
元気で、やんちゃで、前のめりの若い奴ら。
ぼくたちのアメリカ・イメージの半分はケルアックに由来している。野村訓市のコメント
『オン・ザ・ロード』は読むときの年齢によって印象が異なる。
若い頃は、自分がこれからどこへ向うのか?その歩き方を確認する道標に。
年を重ねてからは、自分の辿った道筋が間違ってはいないことを知る指針に。
これからも何度も読み返すだろう、僕の生き方の地図。
- 書籍情報
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『オン・ザ・ロード:書物から見るカウンターカルチャーの系譜 ―ビート・ジェネレーション・ブック・カタログ』
2021年7月12日(月)発売 価格:3,500円(税抜) 発行:トゥーヴァージンズ