ドキュメンタリー映画『くじらびと』が9月3日から東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。あわせてポスタービジュアルが到着した。
人口1500人で太陽の土地を意味するインドネシア・ラマレラ村を取材した同作。手造りの舟と銛1本でマッコウクジラに挑むラマファと呼ばれる漁師たちの姿を中心に、命をかけた漁で得た獲物が村人の命を支えているというラマレラ村の日々を記録している。
ラマレラの人々の日常を捉えたのは、写真家で映画監督の石川梵。過去作『世界でいちばん美しい村』でネパールの大震災後の様子を捉えた石川は、同時にライフワークとして30年間ラマレラ村の人々の姿を追い続けてきたという。『くじらびと』は2017年から3年にわたり撮影され、世界で初めてラマレラでの鯨漁の空撮と水中撮影に成功している。
オフィシャルサポーターには、山田洋次、関野吉晴、中村征夫、宮崎学、髙橋ツトム、石川直樹、安田菜津紀が名を連ねる。
ポスタービジュアルには、ラマレラのラマファが銛一本で水面下のマッコウクジラに飛びかかる瞬間が映し出されている。
山田洋次のコメント
インドネシアの小さな島に何年も通って作り上げたこの作品を見ていると、
美しい映像から吹き出す石川監督のすさまじいエネルギーにぼくは圧倒される。石川梵監督のコメント
1991年写真家だった私は勇壮な鯨漁に魅了され撮影を始めた。撮影は過酷を極め、初めて鯨漁に出会うまで4年、作品になるまで7年かかった。しかし30年を経た今もくじらびとは私を魅了してやまない。そこには大自然の懐に抱かれ、恵みに感謝し、和を尊び、謙虚に生きるあまりに美しい人々の姿があるからだ。その姿が消え去る前に記録として残さなければいけない。それが30年関わった私の使命だと思った。そして今、それがこの映画「くじらびと」という形で結実した。この映画は、私たちにとって、鯨漁の凄さだけではなく、人はいかに生きるべきか、環境や自然とどう向き合うべきかという非常に重く大事なことを語りかけてくれると信じている。
- 作品情報
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『くじらびと』
2021年9月3日(金)から新宿ピカデリーほか全国で公開監督・プロデューサー:石川梵 音楽:吉田大致、*はなおと* 上映時間:113分 配給:アンプラグド
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?