相米慎二の著書『相米慎二 最低な日々』が9月9日に刊行される。
2001年9月9日に53歳で逝去した映画監督の相米慎二。初の著書となる同書は、1994年から1995年にかけて月刊誌で連載していたエッセイをはじめ、永瀬正敏が『ションベン・ライダー』での出会いなどを綴った「あとがきにかえて」、映画ジャーナリスト金原由佳のインタビュー原稿「相米慎二、自作を語る。」「相米慎二に訊く、50の質問。」が収録される。
9月4日からは富山・ほとり座、9月11日からは東京・渋谷のユーロスペースで特集上映『後20年 作家主義 相米慎二』を実施。上映作品などは各劇場のオフィシャルサイトで確認しよう。
永瀬正敏のコメント
僕と相米のオヤジ(僕はいつの頃からか彼をオヤジと呼んでいたので、以下その呼称で続ける)の関係性は、映画監督と一俳優というものをはるかに超えていて、本当の血縁関係における父と息子のようなものだった(と勝手に思っている)。だから、息子側としては同性の親にまつわるこっぱずかしさが常にあり、会うと八割は不真面目な言葉を投げあった。ただ、ふとした瞬間にオヤジから出てくる重い言葉が会話の一割、二割あり、結局それが今でもずっと僕の心の中に重く残っている。彼の残したエッセイと一緒。どうでもいいことを書き連ねているんだけど、ラストの締めの一文にオヤジの強い感情が凝縮されていて、その情景が強く浮かんでくる。
※『相米慎二 最低な日々』収録「あとがきにかえて」から抜粋
- 書籍情報
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『相米慎二 最低な日々』
2021年9月9日(木)発売 著者:相米慎二 価格:2,750円(税込) 発行:A PEOPLE