有村架純×志尊淳がコロナ禍の現代社会と向きあう映画『人と仕事』10月公開

映画『人と仕事』が10月8日から3週間限定で全国公開される。

同作は、『新聞記者』『パンケーキを毒見する』などの河村光庸プロデューサー(スターサンズ)が企画したドキュメンタリー。有村架純と志尊淳が、コロナ禍に打ちひしがれる日本の「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる保育士や介護士のもとに赴いて声を聴き、ありのままの言葉や表情で現代社会の陰影を浮彫りにしていく。監督を『さんかく窓の外側は夜』の森ガキ侑大が務め、歌を吉田美奈子& W.I.、音楽を岩代太郎が担当。

当初は同じタッグで昨年に劇映画を制作予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が発出されたことで撮影協力が得られず、撮影1か月前に中止となった。河村プロデューサーのアイデアにより、『人と仕事』が始動したとのこと。

今回の発表とあわせて予告編とポスタービジュアルが公開。予告編には、静まりかえった東京・渋谷スクランブル交差点や、有村架純が「初めてみんなの活動が止まる。恐ろしかったですね」と吐露する姿、志尊淳の「地球終わっちゃうんじゃないかな。怖かったです。何が起こるんだろう、これから……いつ終わるんだろう」と述懐する様子、志尊に「出歩いちゃダメですって言われないの?」と問われた看護学生が「言われますけど、だってもう、学校がやっているわけだから、行かなきゃ……」と語るシーン、有村がシングルマザー、児童相談所の職員らにインタビューする場面などが映し出されている。

ポスタービジュアルには「私たちの“今”を体感するヒューマンストーリー!! あなたは何を思う?」というコピーが添えられている。

森ガキ侑大監督のコメント

大学時代に初めてドキュメンタリーを作った際に、もう二度とドキュメンタリーは作らないだろうと確信したのを覚えている。やはり、現実は悲惨でこの世の中には卑怯で劣悪な物事で溢れかえっている。なので、ドキュメンタリーを作っていてとにかく精神的に辛かった。だから、自分は現実から目を背けて生きていく方がよっぽど良いと思ってから17年後にまさか、ドキュメンタリー映画を制作するとは思いもしなかった。ドキュメンタリーを制作した事で自分は社会との接点をようやく見つけられたかもしれないと感じる事ができた。こんな時だから作る理由があると僕は直感で感じました。気がついたら一瞬のうちにカメラをまわして世の中を駆けずり回っていた。多くの人の心を揺さぶる事ができればと思っております。

河村光庸プロデューサー(スターサンズ)のコメント

新型コロナウイルスの世界的感染はとどまることを知りません。当初私はそのリスクは全ての人々に均等にあり、集団の判断が優先される今、現代日本人に欠けている「個の自立」が多くの人々に自然に植え付けられていくのでは‥‥‥と思っていました。しかしその思いは見事に幻想に終わりました。「個の自立」は「自助」にねじ曲げられ、人々は「自己責任」を強いられ、結果、「個」の分断が引き起こされ「社会の分断」へと拍車がかけられたのです。そして、そのことは、別のかたちで、いわゆる人の人たるいとなみ『仕事(職業)』に顕著に表れていきます。
「エッセンシャルワーカー」と「リモートワーカー」。
特に生身の「人」でしかできない「仕事」をつかさどるエッセンシャルワーカーには、コロナで生み出された「負」の全てが背負わされるのです。自粛による壊滅的な打撃を受けたり、分断や差別に晒されたり、リモートワーカーとエッセンシャルワーカーの格差は拡大し、たった今の社会の分断は勿論のこと、人間社会の大いなる矛盾を浮き彫りにしました。この映画は、仕事をしている「人」誰もにやさしく寄り添っていこうとチャレンジをしています。そして、この困難の中、人と仕事の本質を垣間見、時代の変化を実感していただけたらと願っております。

作品情報

『人と仕事』

2021年10月8日(金)から3週間限定で全国公開
監督:森ガキ侑大 歌:吉田美奈子& W.I. 音楽:岩代太郎 出演: 有村架純 志尊淳 配給:スターサンズ、KADOKAWA
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