5人の物語が繋がる 『TIFF』2部門受賞、仏映画​​『悪なき殺人』12月公開

映画『悪なき殺人』が12月3日から東京・新宿武蔵野館ほかで全国で順次公開、12月4日からデジタル公開される。

同作は『第32回東京国際映画祭』観客賞、最優秀女優賞を受賞したサスペンスドラマ。フランスの人里離れた町で発生した失踪事件を軸に、5つのストーリーを通してある5人の男女が思いもよらない形で繋がり、ある事実が明らかになっていく様を描く。原題は『Seules les Bêtes』、英題は『Only the Animals』。

不倫される夫ミシェル役で主演を務めたのは『ジュリアン』のドゥニ・メノーシェ。ミシェルと関わり合うマリオン役をダンサーから俳優に転身したナディア・テレスキウィッツが演じ、『女っ気なし』のロール・カラミー、『ダンケルク』『レ・ミゼラブル』のダミアン・ボナールが共演者に名を連ねる。監督を『ハリー、見知らぬ友人』『マンク 破戒僧』のドミニク・モル監督が務めた。

今回の発表とあわせて場面写真が公開。

ドミニク・モル監督のコメント

コラン・ニエルの原作を読み、このユニークな設定をすぐ映画化したいと思いました。
物語は猛吹雪の夜に行方不明になったある女性の謎の失踪事件を軸に、それぞれ秘密を抱えた5人のキャラクターを中心にした5つのストーリーが展開していきます。いかにそれぞれが絡み合い、補い合い、かつ、矛盾しているか。彼らがどう紐づいていて、失踪事件の真相は一体何なのか、この謎めいた世界観に、読んでいて好奇心がどんどん掻き立てられました。原作を3分の2くらいまで読み進むと、物語の舞台が雪で覆われたフランスの山間の町から、突如、灼熱のアフリカに移り、驚かされました。私たちにとって物語の中心は、失踪事件の真相解明ではなく、登場人物たちと、彼らが取ってきた行動を通して彼らがそれぞれどんな夢を抱き、どんな世界に生きているかを描くことにあるのです。
本作は5つの「愛」の物語で構成しています。誤解や秘密、妄想、失望、幻滅から生じたフラストレーションの溜まった非対称の愛の物語です。どのキャラクターも愛したい、そして愛されたいという衝動にかられて行動しています。愛を求め、愛を信じ、愛を分かち合い、愛に生きる。それを叶えたくて彼らはみな理想を想像し、その想像が彼らを動かします。それが良い方向に転じる場合もあれば、悪い方向に転じることもあるのです。

作品情報

『悪なき殺人』

2021年12月3日(金)から新宿武蔵野館ほかで全国で順次公開、12月4日(土)からデジタル公開
監督:ドミニク・モル 出演: ドゥニ・メノーシェ ロール・カラミー ダミアン・ボナール ナディア・テレスキウィッツ 上映時間:116分 配給:STAR CHANNEL MOVIES
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