キアロスタミ特集上映に津田健次郎、黒沢清、三宅唱らコメント 予告編到着

上映イベント『そしてキアロスタミはつづく デジタル・リマスター版特集上映』に寄せられた著名人のコメントとイラスト、予告編が公開された。

10月16日から全国で順次開催される同イベントでは、イラン出身の映画監督アッバス・キアロスタミの生誕81年を記念して、初期7作品『トラベラー』『友だちのうちはどこ?』『ホームワーク』『そして人生はつづく』『オリーブの林をぬけて』『桜桃の味』『風が吹くまま』のデジタルリマスター版を上映する。

コメントを寄せたのは、黒柳徹子、中江有里、津田健次郎、黒沢清、三宅唱、清原惟、小森はるか、100%ORANGE。あわせて発表された100%ORANGEの描き下ろしイラストは、全7作鑑賞したリピーターにプレゼントするトートバッグに使用される。

黒柳徹子のコメント

『友だちのうちはどこ?』について
教室の子どもの、ざわめきの声がタイトルバックに。ペルシア語がわかったら、どんなに面白いだろう。
仕事に疲れてる方に、特に見ていただきたい映画。
子どもの心を持ち続けているキアロスタミ監督に「最高です」と、拍手を送りたい♡

中江有里のコメント

『友だちのうちはどこ?』について
ささやかで、あっけなく見失ってしまいそうな生の輝きが細部からあふれていた。
観終わった今もあどけないアハマッドの眼が心に焼き付いている。

津田健次郎のコメント

ジグザグの道を行ったり来たり。そんな人間達を深く真摯に見つめる眼差し。その眼差しは私達を連れて行く。
知らないけど知っている場所。やがて日常に戻った時、同じ景色は少しだけ違って見える。

黒沢清のコメント

ひょっとすると我々は、キアロスタミ作品を見るたびに、リュミエールの『工場の出口』を人類が初めて目にした瞬間に引き戻されているのかもしれない。

三宅唱のコメント

『友だちのうちはどこ?』について
複数人の個別のアクションが同じ画面内で展開され続けることで「社会」が立ち上がる――キアロスタミの演出の豊かさとはひとまずこれだ、と僕は考えた。

清原惟のコメント

『トラベラー』について
子どもを主人公とした映画で、これほどまでに残酷に現実を突きつけるラストを描くのは勇気がいることだと思う。しかし、残酷ではあっても、ふしぎと絶望は感じない。それはなぜだろうか。映画が終わったあと様々な想像がふくらんだ。

小森はるかのコメント

『ホームワーク』について
どの子を観ていても情が湧く。「暴力」や「教育」ではなく、あくまで「宿題」についてのリサーチだという切り口を持つことで、カメラの侵入できない場所で起きている現実を記録できるのだと思った。

100%ORANGEのコメント

『友だちのうちはどこ?』について
「友だちのうちはどこ?」は絵本のようにシンプルに心に入ってきた。
心が動かされてそこから澄んだ水が自分の中に湧き出してきたように感じました。

イベント情報

『そしてキアロスタミはつづく デジタル・リマスター版特集上映』

2021年10月16日(土)~ 会場:東京都 渋谷 ユーロスペースほか
上映作品: 『トラベラー』(監督:アッバス・キアロスタミ) 『友だちのうちはどこ?』(監督:アッバス・キアロスタミ) 『ホームワーク』(監督:アッバス・キアロスタミ) 『そして人生はつづく』(監督:アッバス・キアロスタミ) 『オリーブの林をぬけて』(監督:アッバス・キアロスタミ) 『桜桃の味』(監督:アッバス・キアロスタミ) 『風が吹くまま』(監督:アッバス・キアロスタミ) 配給:ユーロスペース 料金:一般1,500円 大学生1,000円 会員、シニア1,100円 高校生800円 中学生以下500円
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