藤原ヒロシとYO-KINGによるユニット、AOEQのデビュー作『think』『think twice』(2枚同時リリース)と、高木完との共同プロデュースによる竹中直人の14年ぶりの新作『竹中直人のオレンジ気分』は、まるで双子のようなアルバムだ。4人それぞれが交流を持っていることに加え、忌野清志郎に対するオマージュが捧げられているのも同じ。そして、どちらの作品からも「大人って楽しい」というメッセージがはっきりと伝わってくる。最年長の竹中が55歳、一番下のYO-KINGでも43歳と、揃いも揃った4人のいい大人たちは、今も様々な芸術に感動し、憧れ、様々な表現に挑戦し続けている。その姿勢はやはり、昔のようながむしゃらさではなく、大人であることを楽しむ余裕によって保たれているのだろう。「こんな大人になりたい」、誰もがそう思わずにはいられないはずだ。
「大人は楽しい」って言っても、なんかどっかに悲しみを感じちゃって、「結構切ないアルバムじゃん、これ」って、沁み入っちゃいましたね。(竹中)
―今日は錚々たるメンバーに集まっていただきまして…
藤原:おっさんばかりですみません。
―いやいや、感激です(笑)。みなさんはそれぞれに交流があるわけですよね?
高木:この4人で集まるのってすごく不思議な感じ(笑)。
―一番古い付き合いというと、藤原さんと高木さんですか?
藤原:TINNIE PUNXからだから…もう30年ぐらい? でも竹中さんと会ったのもそのすぐ後ぐらいだから…29年ぐらい(笑)。
竹中:ヒロシとはフォークデュオやってたんだもんね。
―高井戸ですよね。ある意味、今回のそれぞれのアルバムの原点とも言うべきデュオですよね。ちなみに、高井戸ってどうやってスタートしたんですか?
藤原ヒロシ
藤原:竹中さんが覚えてるかわかんないですけど、オーストラリアに(いとう)せいこうさんのビデオを撮りに行ったときに、砂漠にギターがあったんですよ。竹中さんのギターだったんですかね?
竹中:そうじゃなかったかな。
藤原:それで僕が古井戸(加奈崎芳太郎と仲井戸麗市によるフォークデュオ)を歌ったら、「あれ、古井戸知ってるの?」って。そこから古井戸の話をするようになったんですよね。僕、古井戸を知ってる大人に会ったのは初めてだったんで。
竹中:僕も初めてでびっくりして。「やっと古井戸の話ができる人にめぐり逢えたっ!」って感じで。
藤原:それで「いっしょにやろう」って誘ってもらって。
竹中:清志郎さんのライブにも一緒に出たもんね。
―では、AOEQはどのように始まったのですか?
YO-KING:2009年に「ハニカム」(藤原とSOPH.の清永浩文、VISVIMの中村ヒロキが主宰するウェブマガジン)のイベントがあって、元々はソロ出演でのオーダーだったんですけど、その前後でヒロさんとご飯食べる機会が何回かあって、「じゃあ一緒にやりましょうよ」って道連れにしました(笑)。だから、最初はライブユニットでしたね。カバー半分、オリジナル半分ぐらいでスタートして。
―藤原さんは以前から歌を歌う機会はあったと思いますが、歌いたいっていう欲求が近年高まってきたということなんでしょうか?
藤原:いや、それはそんなにないんですけど、前は家の中で歌ってたのが、最近はちょっと聴く人が増えてきたっていう(笑)。
YO-KING
高木:昔から家行くとしょっちゅう歌ってましたもん(笑)。ラップの練習してるはずなのに、途中からずっとギター弾いてたり(笑)。
YO-KING:ヒロさんは、上手く歌おうとしてないところが潔いっていうか、スッと歌ってる感じがいいですよね。英語っぽいニュアンスで日本語を歌う人も多いけど、そうじゃなくて、しゃべる延長で歌うような、素直な声の出し方というか。
―竹中さん、高木さんはAOEQのアルバムを聴いてどのような感想を持たれましたか?
竹中:俺感動しちゃって、「うわ、すっげえいいアルバムじゃん!」って思っちゃったなあ。なんか沁みちゃって、参っちゃった。爽やかなところもありつつ、でもなんか…最終的には女々しい感じがして。「大人は楽しい」って言っても、なんかどっかに悲しみを感じちゃって、「結構切ないアルバムじゃん、これ」って、沁み入っちゃいましたね。あと「ヒロシこんなに声きれいだったっけ?」とも思ったし。一緒に歌ったこともあるのに、「これホントにヒロシか?」って(笑)。
藤原:最近の録音技術のおかげだと思います(笑)。
高木:僕は昔から印象は変わらないかな。でも、昔は部屋でやってたものを、今はオリジナルの歌詞で、メロディで、人に伝えるようになってきた感じが、自分も妙に感動して…
藤原:先輩方が成長を見届けてくれた(笑)。でも僕は逆に、(竹中と高木が)一緒にやってるっていうのが想像できなかったんです。完ちゃんはヒップホップとか打ち込みをやってるから、「どういうことになるんだろう?」って思ってたら、ストレートに来ちゃったんで、ちょっとびっくりしました。
実はここ何年もディランとか、古いフォークとかブルースばっかり聴くようになってて。(高木)
―竹中さんはアルバムに関して、「歌をうたいたい!と強く思ったのです」とコメントされていますね。
竹中:それもあるんですけど、逗子でのロケが一時期続いて、その度に「あ、完ちゃん!」って、ばったり会ってたんですよ(笑)。
高木:そうそう、俺が犬の散歩してたりしてね(笑)。
竹中:うん、3回ぐらい会っちゃってさ。それでその時に逗子の映画祭があって、たまたま自分の映画がオープニング上映だったからそのイベントに歌いに行ったんだけど、それを完ちゃんが見に来てくれて。ちょうど5月2日で、清志郎さんが亡くなって1年を迎えるときだったから、24時になってから歌って。そのあとに「完ちゃん、俺、アルバム作りたいんだよね」って話をして。
高木:それで「やりましょう!」って話になって、東京で打ち合わせをしたんだけど、竹中さんが言うには、スタジオに入って録るんじゃなくて、逗子の一軒家みたいなところでやりたいんだけどって。「あ、あの店のこと言ってんな」ってすぐにわかって(笑)。
左:竹中直人、右:高木完
―(笑)。
高木:ヒロシが言ったように、元々僕はDJとかラップとか打ち込みをやってて、そういう側面はこのアルバムにも入れたけど、でも実はここ何年もディランとか、古いフォークとかブルースばっかり聴くようになってて。元々楽器はちょこっとやっただけで、あんまり練習とかしてなかったんだけど、ギター持って歌うと子どもが喜ぶから、わりと普通に弾語りするようになってて。だから、竹中さんの話も面白そうだからやってみたいと思って。
竹中:カバー曲をやろうっていうのは初めから思ってたんですよ。
藤原:僕も誘われたんですけど、ちょうどAOEQをやってたからできなかった。あと、「古井戸やろう」って言われてたんですけど、レコーディングで古井戸をやるのはちょっと恐れ多いっていうのが正直なところで(笑)。
僕らはそんなやっつけじゃなくて、ちゃんとやったよね(笑)。(藤原)
―逗子でのレコーディングはいかがでしたか?
竹中:海に近いところでやるのが理想だったんですよね。1曲録り終って、みんなで海を見に行くっていいよなあって思ってて。でも大変なんだろうな、そんなとこで録音するの…って思ってたら…
高木:まあ、紆余曲折いろいろあった(笑)。竹中さんが、レコーディングスタジオだと、歌って、聴いて、やり直してっていう作業になるから嫌だって…
竹中:なんかこう、スタジオ入って真面目に構えて、集中して音を聴いてる感じが嫌で(笑)。
高木:「終わった! あとは打ち上げだ!」っていう(笑)。だから、どの曲もほぼ2~3テイクで終わりました。バンドのメンバーも初めてやる曲ばかりで、それがまた面白い感じになって。
竹中:声もかすれちゃったりしたんだけど、「まあいいか! しょうがない!」ってね(笑)。
藤原:そういう意味じゃ、僕らは正当派でしたね。
YO-KING:うん、それでもOKテイクが早いレコーディングだったと思ってたんですけど、竹中さんはそれ以上でしたね(笑)。プレイバックも聴いてないってことですよね?
竹中:うん、聴いてない。
YO-KING:それはすごい(笑)。
高木:一瞬聴いたりしたけど、「いいんじゃないですかね?」って(笑)。(レコーディングで使った)シネマアミーゴっていうお店は、映画館として使ってるぐらいなので天井も高くて、音鳴りもよかったんですよね。だからそのままの雰囲気が録れてると思います。
竹中:お店の前は、車がガンガン走ってるんだけどね。
高木:そう、バイクの音も入ったりしちゃうんだけど、そういう生々しい作品作りをやってみたかったんですよ。ちょうどストーンズの『Exile on Main St.』のDVDが出た頃で…
YO-KING:あー、見た見た。
高木:それで「こういうのいいな」って。全然違うんだけど(笑)。
藤原:僕らはそんなやっつけじゃなくて、ちゃんとやったよね。
(全員:爆笑)
高木:やっつけじゃないよ! 今いい話してたのに(笑)!
3/4ページ:僕の中で今回のレコーディングは、藤原ヒロシというシンガーソングライターが、誕生から進化する過程だったんですよ。(YO-KING)
僕の中で今回のレコーディングは、藤原ヒロシというシンガーソングライターが、誕生から進化する過程だったんですよ。(YO-KING)
―AOEQはちゃんとレコーディングしたと(笑)。
藤原:いや、僕らもやっつけ感は否めないんですけど…
YO-KING:否めないですね(笑)。
高木:僕らやっつけじゃないから(笑)。
YO-KING:曲によってですね。弾き語りで一発で録った曲もあれば、ちゃんとリズム・ベーシックを録って、そこにギターや歌を重ねていった曲もあるし。
藤原:技術の進化もあると思いますけど、レコーディングの時間のかけ方が変わりましたね。TINNIE PUNXの時代は一晩寝ないでレコーディングしてたけど、ヨーさんは21時になると帰るんですよ。
YO-KING:22時ぐらいでしょ(笑)。
藤原:(笑)。21~22時には帰るんで、そこから僕は1時間ぐらい残ってチェックしたりしてたんですけど。
高木:真面目にやってたんだ(笑)。
―AOEQはデビューにしていきなり2枚同時リリースっていうのもすごいですよね。
竹中:ゴージャスな感じでずるいと思った(笑)。
YO-KING:結構曲ができてきちゃって(笑)。
高木:オリジナル曲の作曲って、2人の配分はどうなってるの?
YO-KING:僕の中で今回のレコーディングは、藤原ヒロシというシンガーソングライターが、誕生から進化する過程だったんですよ。やっぱり最初の頃は、僕が作った曲にリードギターやコーラスを入れてもらったり、ある程度できてる曲の2番を作って歌ってもらうような感じだったんですけど、途中からヒロさんが持ってきたコード進行とか歌詞のテーマに、僕が日本語をはめていったりして、最後には「こういうのできた」って詞も曲も完璧にできてるものを2曲ぐらい持ってきて、それを歌いあげて終了、僕は、ノータッチ、みたいな。
藤原:(笑)。
YO-KING:すごかったですね。飲み込みが早いというか。
藤原:ヨーさんとやるまでは、日本語を書いて歌にしていく作業をほとんど見たことがなかったんだけど、ヨーさんがやってるのを見てだんだん分かってきた感じですね。
カバーしようかな。「腹も出りゃいいのさ」って(笑)。(高木)
―歌詞のテーマは2人で決めるんですか?
YO-KING:いえ、お互いが持ってきたものを…
藤原:藤子不二雄でいうところのAとFの関係です(笑)。
竹中:あの悲しい曲はどっちが書いたの? 「僕の存在なんか~」っていう。
藤原:悲しい曲は僕です。わりと誰かに乗り移って書いた曲が多いです。“john”っていう曲は、チワワになった気持ちの歌だったり(笑)、マイケル・ジャクソンになった歌とか。
竹中:なるほど…なんか悔しいな、次は俺もオリジナルにしよう!
―(笑)。
藤原:今回のアルバムで2人がやってることも分かったし、できればそっちにも参加したいです。
―じゃあ、次の作品ではメンバーをシャッフルするのも面白いかもしれないですね(笑)。あと“fun days”で歌ってる「大人は楽しい」っていうことは、AOEQのひとつのテーマになっていると思うのですが。
YO-KING:大人が楽しそうな世の中っていいなっていうのが、ずっと僕のテーマとしてあって。実際僕は今まで楽しかったし、ヒロさんのことも知りあう前から、「この人毎日楽しいんだろうな」って思ってたし(笑)、だから、そういうテーマがスッと出てきたんです。
藤原:でも僕はその曲の詞を見たときに、実はちょっと恥ずかしかった。「皺も白髪もどんどん増えればいいのさ」って、ヨーさんはまだいいんだけど、僕はすでに増えてきてるから、なんか負け惜しみっぽくて嫌だなって(笑)。
竹中:いや、白髪が増えるのより、禿げる方がつらいっす(笑)。
高木:腹が出てきちゃったりね(笑)。
―なんか、替え歌できそうですね(笑)。
高木:カバーしようかな。「腹も出りゃいいのさ」って(笑)。
僕らが好きだった人たちは、みんなプレスリーに憧れてるんですよ。(藤原)
―竹中さんのアルバムはカバーアルバムですが、やはりRCサクセションの曲が目につきました。
竹中:うん、清志郎さんは絶対ですね。ずいぶん助けられましたしね。清志郎さん、おかしいんですよ。僕が出てるドラマとか見てくれていて、「竹中、毎回見てるぞ」って電話かけてきてくれるんです。それで「竹中、出番ないか?」って言うんです。「え、ホントに出てくださるんですか?」「おう、出るからな!」「すいません、視聴率一桁なんですけど…」「え!」って…(笑)。実際、出てくれたんですけどね。
―(笑)。RCの曲を自分が歌うっていうのはどういう気分なんですか?
竹中:自分の50歳の誕生会を渋谷のDUOでやったんですが、清志郎さんが発起人になってくれて、そのとき一緒に“いい事ばかりはありゃしない”を歌わせてもらったんですね。だから、それは絶対に入れたいと思ってたんです。清志郎さんってキーが高いんですけど、それだけは元キーで歌えるし。
高木:竹中さんは歌への入り込み方がすごくて、レコーディングでも竹中さんの歌に演奏が引っ張られていく感じがあった。(レコーディングの日数が)3日しかなかったんですけど、1日目で「これは絶対大丈夫だな」って思いましたね。
―AOEQのアルバムにも、やはり清志郎さん関連で、“デイ・ドリーム・ビリーバー”(ザ・タイマーズのカバー)が収められていますね。
藤原:ホントはアルバムには入れないはずだったんです。
YO-KING:替え歌にしちゃってるから、多分ライブだけしかできないんじゃないかと思ってて。でも清志郎さんサイドからご快諾をいただけたので、じゃあ録音してみようってことで。
―やっぱり清志郎さんのような人は、いくつになってもヒーローであり、憧れなんでしょうか?
竹中:清志郎さんに限らずですけど、この年になって、また新たに、偉大さに気づくこともありますね。例えば、ビートルズの『Across The Universe』ってミュージカル映画を3~4年前に劇場で観て、俳優がビートルズのカバーを歌ってるんですよ。僕は映画を通じて気づかされることが多いんですけど、その映画を観てまた新たに、ビートルズってすっげえいい曲ばっかりだなぁって。そういうことを違う角度から改めて思い知ると、泣きそうになりますよね。
―YO-KINGさんも、そういう経験ありますか?
YO-KING:ありますね。最近キース・リチャーズの自伝が出たんですけど、キースがいかにプレスリーに夢中だったのか書いてあるんですね。それで僕も改めてプレスリーのレコードを聴き直しながら、「ここにキースはグッときたんだ」って、魅力を再確認していったりして。
藤原:僕らが好きだった人たちは、みんなプレスリーに憧れてるんですよ。ビートルズもそうだし。最近『ルーツ・オブ~』っていうCDシリーズが出てるの知ってる? ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ビートルズ、エイミー・ワインハウス、エルヴィス・コステロとか、いろいろ出てるんだけど、その人たちが恐らく影響を受けたであろう曲が入ってて、面白いんですよ。
―そういう意味では、『~オレンジ気分』は『ルーツ・オブ・竹中直人』とも言えますよね。
竹中:そうですね。僕にとってフィッシュマンズはやっぱり特別な存在でしたね。ある日突然自分の中に彼らが入ってきちゃって、佐藤伸治に捧げるつもりで舞台も作ったんですよ。『そう。』っていうタイトルで、全編に渡って栗コーダーカルテットがアレンジしたフィッシュマンズの曲を使った舞台。7~8年前くらいからはもう伝道師みたいに、ブルーとオレンジのアルバム(ベスト盤『空中』『宇宙』)を大量に買って、「これ、フィッシュマンズ」ってみんなに配ってた(笑)。
高木:それすごいプロモーションだなあ(笑)。
動じないっていう強さを持つことが必要かなって(竹中)
―では最後に、AOEQの“fun days”のテーマとかけて、楽しい大人のススメというか、楽しい大人になるための秘訣を教えていただけますでしょうか?
YO-KING:楽しくないことも、そりゃありますけどね(笑)。あるんだけど、楽しいことの方にフォーカスして、子供から見て「あ、この大人の人楽しそうだな」って思える大人が増えれば、もっといい感じになると思うんですよね。
―最初に竹中さんも、AOEQのアルバムを切ないっておっしゃってましたもんね。
竹中:そうそう、切ないですよ。一瞬楽しそうに聴こえるんだけど、噛みしめれば噛みしめるほど沁み入ってきちゃって、切なくなってきちゃう感じもあって…深いんですね。一筋縄ではいかないアルバムですね。柔らかそうに見えて、頑固で、ちゃんと魂のこもったアルバム。やばいですね。しかも2枚なんて贅沢過ぎだよ…冗談じゃない!
―(笑)。藤原さん、いかがですか? 楽しい大人の秘訣。
藤原:振り返ってみると、もちろん面倒くさいこともいっぱいあったんだけど、放っておいたら時間が過ぎてったみたいな感じでこの年になっちゃったので、楽しいことばかりの延長みたいに思えますね。嫌だったことは都合よく忘れちゃうので、これから歳を取る人だったら、たとえ今すごく悩んでたとしても、時間が過ぎて楽しくなれると思うんです。
高木:僕もストレスとかってあるようでないようであるようで、やっぱりないってタイプっていうか。「なんだよ」って思ってもすぐ忘れちゃう方なので、やっぱりそれが秘訣かもしれないですね。子供ってすごいポジティヴで、いつでも「住めば都感」があるんですよ。どんなところでも楽しんでるから、子供から教わることもあるんだけど、そうすると同じような人間が2人できちゃって、嫁が大変かもって(笑)。
―(笑)。では、最後に竹中さん、いかがですか?
竹中:震災のとき、ちょうど撮影の移動中、時間があったから、銀座でカレーを食べてたんです。そこに夫婦と息子とおばあちゃんっていう編成のお客さんがいたんですね。それで、揺れがきた瞬間に俺は「やばい!」と思ってすぐ机の下に入って、その家族のお父さんと息子も机の下に入ったんだけど、お母さんとおばあちゃんは平気でカレー食べてて(苦笑)、しかも俺のこと指差しながら「あら、あの人机に入っちゃったわよ」なんて笑われちゃって。
―(笑)。
竹中:しかも「こんなときにお会いするのもなかなかないことだから、一緒に記念写真撮って」って言われて(笑)。それでもう、「おばさんパワーすげえな!」って感激したわけですよ。そういう「動じない強さ」みたいなものを、自分も欲しいなって思って。動じないっていう強さを持つことが、大人の楽しさも生んでくれるんじゃないかって思うんですよね。でもやっぱり無理だ。動じちゃうな(笑)。
- リリース情報
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- AOEQ
『think』 -
2011年7月13日発売
価格:2,500円(税込)
AICL-2258 / Sony Music Associated Records1. fun days
2. pink cloud
3. ミスター・ロンリー
4. 消えない虹
5. 0(zero)
6. プカプカ
7. 走った
8. devil in her heart
9. 夢の世界
10. i shall be released -live at kanazawa-
- AOEQ
-
- AOEQ
『think twice』 -
2011年7月13日発売
価格:2,500円(税込)
AICL-2259 / Sony Music Associated Records1. shabon out
2. 轍
3. john
4. 最優先
5. how many
6. ユメでキスしたような
7. colour
8. デイ・ドリーム・ビリーバー
9. you're wondering now -live at niigata-
10. fun days -reprise-
- AOEQ
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- 竹中直人
『竹中直人のオレンジ気分』初回限定盤(CD+DVD+ブックレット) -
2011年7月20日発売
価格:3,675円(税込)
VIZL-424 / Victor1. 夜の散歩をしないかね(RCサクセション)
2. いい事ばかりはありゃしない(RCサクセション)
3. ハミングバード(斉藤和義)
4. いかれたBaby(FISHMANS)
5. ひこうき(FISHMANS)
6. 忙しすぎたから(RCサクセション)
7. ティーンエイジャー(仲井戸麗市)
8. サヨナラCOLOR(SUPER BUTTER DOG)
9. 恋は紅いバラ(加山雄三)
10. 君に星が降る(竹中直人)
[特典]
・スペシャルDVD(中野裕之監督によるビデオクリップ作品を収録)
・スペシャルブックレット(竹中直人セルフライナーノーツ他を収録)
※画像は初回限定盤ジャケット
- 竹中直人
- プロフィール
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- AOEQ
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音楽プロデューサー・藤原ヒロシと、YO-KING (真心ブラザーズ) によるスペシャル・ユニット。とあるイベントへの出演をきっかけに、YO-KINGが藤原を巻き込む形で2009年10月に初ライブ。翌2010年4月には、作品未発表ながら全国ツアーを敢行。フォークからポップス&ロックまで、オリジナル、カバーを織り交ぜた楽曲を、互いのリード・ボーカルで繰り広げるパフォーマンスと、”大人な”WツッコミMCが各所で話題となる。
竹中直人と高木完との逗子での出会い(再会)をきっかけに始まった音楽プロジェクト。竹中直人が音楽仲間を集めて敬愛するアーティストたちの楽曲をカバーするというコンセプトに、ヒップホップを経てフォーキーなルーツミュージックへの嗜好を深めていた高木完が呼応。2人の共同プロデュースにより、逗子シネマアミーゴでスタジオライブレコーディングを行った。2011年7月20日、アルバム『竹中直人のオレンジ気分』発売。10月3日(月)渋谷duo他、プロジェクトメンバーでのライブを予定している。
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