「四次元ツアー」をコンセプトに時空を超えるストーリーを描いた『ロックンロール・マジック』、「世界旅行」をコンセプトに世界各地の音楽要素を取り込んだ『ロックンロール世界旅行』に続き、ザ50回転ズがミニアルバム3部作を締めくくる『ロックンロール・ラブレター』を完成させた。ロックンロール愛にあふれたラブソング集として、50回転ズ史上最高にロマンチックな作品となった今作は、飯塚健監督の熱いラブコールに応えて書き下ろされた、映画『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』主題歌“涙のスターダスト・トレイン”も収録。映画とのコラボによる同曲のミュージックビデオも手掛けた飯塚監督にも加わっていただき、ザ50回転ズのクリエーターとしての本音に迫った。
僕が50回転ズじゃなきゃ嫌だと言い張り続けまして(飯塚)
―飯塚監督がメガホンをとった映画『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』で、50回転ズの“涙のスターダスト・トレイン”が主題歌になったわけですけど、監督はかなり昔から50回転ズを聴かれてたそうですね。
飯塚:たぶん2006年くらいからだと思うんですけど…。
ダニー:それ、デビューした年じゃないですか!
飯塚:ちょうど『彩恋 SAI-REN』(2007年8月公開)という映画を編集していたときですね。その映画では、くるりやフラワーカンパニーズの曲もかかっていたりするんですけど、このシーンに合うロックはないかなと探しているときに50回転ズに巡り会ったんですよ。そのときはいろんな事情があって負けてしまったんですけど(笑)、そのときの想いもありまして、今回は絶対に負けないぞ、と。
ドリー:いい話じゃないですか!
ダニー:いきなり泣けるね!
―そもそもなんで50回転ズを主題歌に起用しようと?
飯塚:やっぱり単純に好きだから、ただそれだけですよね。マジメな話をすると、しんみりとした曲で終わらせる方法もあったと思うんですよ。でも、辛気くさい終わりは好きじゃないし、ロックしかないでしょと思っていたので、プロデューサーたちに思い切って言ったんです。
飯塚健
―「このバンド使ってみたいんだけど」みたいな?
飯塚:いやいや、そんな上からじゃないですよ。ただ、プロデューサーからいろいろ提案みたいなものもいただいてはいたんですけど、僕は50回転ズじゃなきゃ嫌だと言い張り続けまして。
ダニー:ありがとうございます! おかげでいまの50回転ズがあります!
―『荒川アンダー ザ ブリッジ』は漫画が原作でアニメ化、ドラマ化もされてきましたけど、話をもらったとき、50回転ズは『荒川』を知っていたんですか?
ダニー:実はですね…、読んでませんでした。でも、そのお話をいただいて、漫画喫茶で一気に読みましたね。それで、監督と直接お会いする機会も作っていただいたんですけど、映画の雰囲気がわかるような資料映像もいただいて。そもそも原作がすごかったので、「これ映像になるんかい!」「フルCGちゃうんかい!」と思っていたんですけど、それが見事な手腕…、力技とも言える見事な手腕で映像化してて。
―あれ、よく実写にしましたよね(笑)。
飯塚:ほんとですよね(笑)。
こんなときこそバカバカしいものをっていうのは、モノを作ってる人間はみんな考えたと思うんです(ダニー)
―曲はオファーを受けてから書き下ろしたわけですね。どういう部分を大事にして曲を作ろうと?
ダニー:映画のために曲を書いてはいるんですけど、映画の内容を暗に説明するような歌詞にはしたくなかったんですよ。監督もそれを望んでなかったし、50回転ズとしてもこれからライブでもやっていく曲にしたかったし。だから、せめぎあうとまでは言わないけど、共通の着地点に向かって…アカン、マジメ過ぎる。ここカットしてください!
―いい話だったのに(笑)。
ダニー:まぁ、いつもなら「オレらは最高やと思うけど、他の人がどう思うかは知らん!」っていう感じで作っていたんですよ。そこを監督と話し合いながら進めていったので、いい方向に転がってるなという実感を持ちながら制作できましたね。歌詞の内容についても、監督が「もうちょっと元気のある50回転ズが聴きたい」とおっしゃってくださったので、ちょっと元気をプラスしたり。
ダニー
飯塚:やっぱり50回転ズの魅力はエネルギーだと思うんですよ。去年は(震災という)大変なことがあったじゃないですか。ちょうど『荒川』も撮影中だったんですけど、映画なんて撮ってる場合なのかよって思った時期もありますし、実際に中断もあったし、みんないろんな想いがあったと思うんです。そこで何が必要かって、根本的に言うと元気だと思うんです。50回転ズにはそういうパワーがあると思っていて…これもカットですね(笑)。
ダニー:カット! カット! マジメすぎる!
―いま誉められてたんだから(笑)。
ダニー:いや、実際ね、監督ともチラッとそういう話はしたんですけど、もう一度襟を正して作品に臨もうとかではなく、こんなときこそバカバカしいものをっていうのは、モノを作ってる人間はみんな考えたと思うんです。もちろん真摯に臨んでるんやけど、やっぱり映画を見ている2時間だけは日常から切り離して、バカバカしい気分で楽しんでもらいたいなって。オレらだってライブをやるときは、毎回そういうつもりで臨んでいるので。
ドリー
ドリー:ほんまにそうやね。
ダニー:オレらはステージの上では普段の話とか絶対にしませんからね。「いやー、今日来る途中に事故っちゃってさ」みたいな、そんな話はしたことない。やっぱり、みんなロックンロールの魔法にかかってほしいんですよ。そのためにステージで飛んだり跳ねたり叫んだりしているわけですから。
ボギー:そうやね。僕ができるのはその元気と切なさを込めて、4分間エイトビートを叩くだけやし。
飯塚:かっこいい!
ダニー:いいこと言うなー。カットしよう!
ドリー:かっこいいからカットで!
―ボギー君、珍しくいいコメントしたのに(笑)。
現場で50回転ズを見ていて、相当「表現」を追求してるなって。そういうのがわかって、すごくうれしかったです。(飯塚)
―でも、“涙のスターダスト・トレイン”は、最後の「忘れ物なんて/大したもんじゃねえ」っていう歌詞がグッとくるんですよ。これ、裏返すと「本当に大事なものは何?」ってことじゃないですか。さっき歌で映画の内容を説明したくないと言ってましたけど、これはすごい『荒川』の物語の本質を突いてるなって。
ダニー:映画とはリンクしすぎないように、意識的に外してるくらいの感じで作ってはいるので、それは原作を知ってる人ならではの副作用的なものかもしれないですね。そこまで歌詞の意味を汲んで聴いてもらえるのはうれしいですけど。
飯塚:僕は「一瞬と永遠が/ならんで歌い出す」っていうところが好きなんです。原作の漫画って、最後にカラーで描かれたページがあるんですけど、そこに叙情詩みたいな、宇宙の始まりみたいなことが描かれてるんですよ。それは『荒川』のギャグとは180度違う要素だと思うんですけど、誰にでもハマる哲学というか。この「一瞬と永遠が~」っていう部分には、漫画のカラーパートみたいな雰囲気があるんですよね。
ダニー:確かに歌詞って、具体的に物語を描いたりしない場合、哲学的になってくるんですよ。7年ミュージシャンやってますけど、今回やってみて初めて知りました。ほんまに、これもこの機会をいただいたおかげですよ。
―“涙のスターダスト・トレイン”はミュージックビデオも監督が手掛けられたんですよね? 映画でニノ役を演じた桐谷美玲さんも出演して、映画のロケ現場で撮影してますけど、どういうものを作ろうと?
飯塚:かっこいいものを。まずそこかなと。やっぱり主題歌というところのいろんなバランスがあると思うんですけど、あんまり政治が効かないようなギリギリのところはどこなんだろうな? って。
―また書きづらいことを(笑)。
飯塚:でも、現実、主題歌って常にそういうものがつきまとってしまうものなので。だから、ファンとして撮る気持ちと、『荒川』のっていうことと、そのいい落としどころを探ったというか。
―逆に50回転ズ側からオーダーしたことは?
ダニー:「こんな僕たちですが、もしかっこよく撮れるもんなら撮ってみてください」って(笑)。
写真左:ドリー
―ここ、いつもなら笑うところだけど、今回は本当にかっこいい! 正直な感想として、映画や原作を知らなくても伝わるし、ビデオクリップを見て映画が気になる人も多いと思うんです。強烈な顔で歌う50回転ズを至近距離で見つめる女の子は何者なんだろう? みたいな。
飯塚:そういってもらえるとホッとします。
ボギー
ボギー:僕らの衣装も『荒川』の世界観と妙にマッチしてて、登場人物になったような気分でしたね。
飯塚:それは編集してるときも、そういう話が出ましたね。『荒川』の出演者たちと並んでも、普通に負けてない。それに、3人ともよく動く(笑)。それはすごくいい意味なんですけど、振り切れてるんですよ。簡単にできることではないですから。
―監督は今回一緒に仕事してみて、同じクリエーターとして共感を覚えたことはありました?
飯塚:おこがましいかもしれないですけど、「追求、追求、また追求」ってこういうことなのかなって。そういうことをしてない人たちも少なからずいると思うんですよ、どのジャンルにも。だけど現場で50回転ズを見ていて、相当「表現」を追求してるなって。そういうのがわかって、すごくうれしかったです。
―どういう部分にそれを感じたんですか?
飯塚:雰囲気なんですよ。僕はレコーディングにちょっとお邪魔させてもらっただけで、専門的なことはわからないですけど、例えば映画の現場だったら、一歩入ればいい現場か悪い現場かなんて絶対わかるんです。
ダニー:へー。そういうもんなんや。
飯塚:それはもう丸出しになるんですよね。スタッフがいい顔して働いてるか、キャストが楽しそうにやってるか。それは別にニコニコしてるからいいってわけじゃなくて、緊張してるシーンを撮ってるのにニコニコしてるヤツなんかいないんですけど、そこに入る前まではやっぱりニコニコしてるべきというか。そういうのはどの制作現場も一緒だろうなと思っていて。50回転ズのレコーディングにチラッとお邪魔させてもらって、すごく納得したんですよね。
―こういう空気なら、そりゃいいものができるわと。
飯塚:そうですね。普段あんまり見せたくないところかもしれないですけど。僕で言えば脚本書いてるところを見られてるようなものですからね。
―監督も脚本を書いてるときは、書きながらニヤニヤしちゃったりするんですか?
飯塚:全然しますよ。「やっぱオレ天才だな」って思うときとか全然ありますから。脚本自体、基本的に読みづらいものなので、そのくらい自信があるものじゃないと、プロデューサーに読んでくださいと言えないですからね。
ロックというロマンチックなベールがかかってるわけやから、「携帯電話」とか「ツイッター」が歌詞に出てきたらアカン(ダニー)
―監督は3部作すべて聴かれたそうですが、『ロックンロール・ラブレター』はいかがでした?
飯塚:1本しっかりとした芯はありつつ、ちょっと違った部分をチラ見せしてきたというか。今回はタイトルに「ラブレター」とついてるくらいだから、やっぱり「ラブ」があるんだと思うんですけど、誰か恋でもしました?(笑)
ダニー:これは“涙のスターダスト・トレイン”があったから、このタイトルになったんですよ!
飯塚:えっ、そうなんですか!?
ダニー:そうなんです! ある程度アルバムの世界観を統一したかったんですけど、“涙のスターダスト・トレイン”がロマンチックで胸キュンな曲だったので、そしたらラブソングでしょと。それで、『ロックンロール・ラブソング』だとかっこ悪いから、『ロックンロール・ラブレター』でしょと。まぁ、安直に決めた部分はありますけど(笑)、ラブレター、ラブソング、共通の旗印のもとにロマンチックな曲が集まりましたね。
―50回転ズのラブソングって、基本的に女の子に対するラブソングではないですよね。
ダニー:ロックンロールに対するラブソングですもんね。過去にはお金に対するラブソングとか、ビールに対するラブソングもありましたけど、今回はロマンチックなラブソングに特化して。
飯塚:僕は“ロックンロール・ラブレター”が特に好きですね。あと“Baby, I Love You”も50回転ズっぽくないという部分も含めていいなって。
ダニー:その50回転ズっぽくないっていうのは、キラキラ感やと思うんですよ。The Boysというイギリスのパンクバンドがいるんですけど、ゴリゴリしたビートなのにキラキラした鍵盤も入ってて。曲自体は意識してないんですけど、そういうキラキラ感や胸キュン加減は意識しましたね。あとはニック・ロウとか、イギリスのパブ・サーキットまわりの人とか。
―歌詞についてはどうですか?
ダニー:やっぱり「非現実感」みたいなものがないとアカンなと。ロックというロマンチックなベールがかかってるわけやから、「携帯電話」とか「ツイッター」が歌詞に出てきたらアカンなと思ってたんですよ。昔からロックやってる人ってどんなんかわからへんっていう憧れがあって、そういうのは守らなアカン一線やと思っているので。そうやって純粋にロックンロールに対する愛情を歌った結果、下世話な部分が出ずに作ることができたんじゃないかな。
飯塚:言葉って賞味期限があると思うんですけど、いくつか賞味期限がない言葉っていうのがあって。そのなかにラブソングっていうのもあると思うんです。それに「ロック」っていうのも日本語に変換不可能な言葉だと思うんですけど、英和辞典引いてもロックはロックですよね。50回転ズの歌は、そういう不変なところに向かっているところがかっこいいなと思うんです。
―監督は3部作を通して、改めて50回転ズに対して感じたことはありますか?
飯塚:ほんとに、もっと多くの人に聴いてほしいんですよ。そういう想いで映画の主題歌にも推しましたし。「推す」とか言うとエラそうで嫌なんですけど、映画のプロデューサー陣に、「こういうバンドがいて、もっと多くの人に聴いてもらうべきだと思ってるんで」って。そうしたらもう少しハッピーな人が増えると思うんですよ、単純な話。
ダニー:ほんまにうれしいなぁ…泣いていいですか? ウッ、ウウッ(泣)。
―監督からこれだけ応援してもらってるわけですけど、今後の50回転ズの予定は?
ダニー:そこですよ! 曲のストックは1曲もありません。ツアーがもうじき始まりますと。まぁ、ツアーが終わったら、次はこうやりたいなっていうのがバンバン出てくると思うんで、そこからまた新しいレコードに向けて曲をガンガン書いて、曲が書けたらレコーディングして、録れたら発売して、またツアーして、曲書いて、その繰り返しですよ。ロックンロールはタフでないとやっていけんから。監督の次回作はどうなんですか?
飯塚:撮りますよ。3月と8月と。今年は2本撮る予定です。あと4月には久々に舞台もやります。
ダニー:超過密! 監督のほうがオレらより全然タフかもしれん(笑)。
- リリース情報
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- ザ50回転ズ
『ロックンロール・ラブレター』初回生産限定盤(CD+DVD) -
2012年2月1日発売
価格:2,300円(税込)
AICL-2340/11. 涙のスターダスト・トレイン
2. エイトビートがとまらない
3. ロックンロール・ラブレター
4. おねがいR・A・D・I・O
5. Baby, I Love You
6. ぶっちぎりのラブソング
[DVD収録内容]
・『The 50KAITENZ JAPAN TOUR LIVE AT TOKYO』
※三方背BOX付き紙ジャケット仕様
- ザ50回転ズ
- 作品情報
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- 『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』
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2012年2月4日から新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本・編集:飯塚健
原作:中村光『荒川アンダー ザ ブリッジ』
主題歌:ザ50回転ズ“涙のスターダスト・トレイン”
出演:
林遣都
桐谷美玲
小栗旬
山田孝之
城田優
上川隆也
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテイメント
- イベント情報
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- ザ50回転ズワンマンツアー
『涙のスターダストショー』 -
2012年1月18日(水)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:京都府 京都磔磔2012年1月21日(土)OPEN 17:45/ START 18:30
会場:兵庫県 神戸 VARIT.2012年1月22日(日)OPEN 17:15 / START 18:00
会場:大阪府 十三ファンダンゴ2012年1月26日(木)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:千葉県 千葉 LOOK2012年1月27日(金)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:東京都 吉祥寺 ROCK JOINT GB2012年1月30日(月)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:神奈川県 横浜 club Lizard YOKOHAMA2012年2月1日(水)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:東京都 下北沢SHELTER料金:各公演 前売3,000円(ドリンク別)
- ザ50回転ズワンマンツアー
- プロフィール
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- ザ50回転ズ
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2004年富田林の「大阪ロックンロール少年院」に収容されていた(という設定)、「徳島の酔いどれ」ダニー(Gt,Vo)、「出雲の妖怪」ドリー(Ba,Vo)、「浪速のドラ息子」ボギー(Dr,Vo)の3人が少年院にて奇跡の出会いをし、結成。チャック・ベリー、ラモーンズ、マミーズなどロックンロール・パンク・サーフ・ガレージ等のバンドから多大なる影響を受ける。これまでに2枚のミニアルバム、3枚のアルバムを発表。デビュー以来、アメリカ/オーストラリア/ドイツと海外ツアーも精力的に行い、国内のみならず海外のロックファンも虜にしている。そのロックンロールを完全に体現した完璧なライブパフォーマンスには定評がある。
- 飯塚健
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1979年生まれ。22歳の時に『Summer Nude』を初監督。2003年に公開、劇場デビューを果たす。その後も『放郷物語』(06)、『彩恋 SAI-REN』(07)などを発表。また、『燃え尽きる寸前の光』(08)、『ファンタジア』(09)などの舞台演出や、小説やエッセイ集も上梓するなど、幅広く活躍するマルチ・クリエイター。最新作はLISMOドラマ『REPLAY&DESTROY』(11)。
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