「『僕ら』を象っていた哲学はもう消えた」。これは2006年からFLEETとしてメジャーで活動していたfhánaの佐藤純一が2011年に発表した初のボーカロイド楽曲“Cipher”の一節である。もう何度繰り返されたかはわからない、インターネット時代の突入に伴う「価値観の多様化」を鋭く指摘した一節であるが、あれから4年が経ち、fhánaとして活動を続けてきた佐藤は今「それでも、人間の本質はそんなに変わらないのではないか?」と提案する。ただ心の奥底へと到達するまでのルートが、複雑化しただけなのではないか? と。fhánaのファーストアルバム『Outside of Melancholy』は、そんな心の奥底で、「憂鬱の向こう側」で、他の誰でもない「僕」が「君」に発見されるまでの、かけがえのない物語だ。 眼前には無数の世界が、キラキラと輝いている。
さて、物語の詳細はインタビューに譲るとして、とにもかくにも、fhánaのファーストアルバムが遂に完成した。これまでに担当したアニメ主題歌5曲を含む、全14曲70分超の大作であり、第一期fhánaの集大成と言って差し支えないだろう。バンド、ボーカロイド、ネットレーベルという出身の違いを背景としたジャンルレスな音楽性と、それを包括するようなエバーグリーンなメロディーは、「アニソン」の枠を超えてより広く響き渡り、分断された音楽シーンを繋ぐ役割をも果たすかもしれない。軽々しく使いたくはないのだが、やはり「時代の寵児」という言葉がしっくり来る、そんな存在なのだと思う。
いろんな人生の可能性があった中で、こうでしかありえなかった自分って、かけがえのないものだと思うんです。(佐藤)
―ファーストアルバム、70分を超す大作になりましたね。カップリングも含め、5枚のシングル曲をどうまとめるかを考えた結果、このボリュームになったのかと思うのですが、実際サイズ感に関してはどのようにお考えでしたか?
佐藤(Key,Cho):好きなアーティストのファーストアルバムって、ボリュームのあるものが多かったので、そうしたいとは思ってました。実際の収録曲とか曲順に関しては、作りながら考えていったというか、このアルバムの持つ世界観とか意味合いっていうのが、だんだんと見えてきたっていう感じです。
―アルバムの全体像が見えたのは、どういうきっかけだったんですか?
佐藤:まず、表題曲の元ができたときに、「メランコリー」とか「憂鬱の何とか」っていうタイトルにしようと思ったんです。誰しも憂鬱を抱えてると思うんですけど、「憂鬱の外側、向こう側に行こう」っていう、そういう想いをテーマにした曲にしたいなって。
―なぜ「憂鬱」がテーマになったんですか?
佐藤:「憂鬱」って、人それぞれの心の深い部分にあるものだから、そういうところと繋がれるような作品にしたいと思ったんですよね。あと、そもそもfhánaって、結成のきっかけのひとつがノベルゲームが好きで意気投合したということもあり、「並行世界」とかが出てくるような「ループもの」的な世界観に影響を受けていて、そういうものと、僕らがメジャーデビュー以降に作らせていただいてきたアニソンと、その両方の世界観をひとつにしたかった。そういうコンセプトで林(英樹 / fhánaの楽曲の作詞を担当)くんに歌詞を依頼したところ、“Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~”があがってきて、この歌詞を見たときに、一気にアルバムの全体像が見えたんです。
―1曲目の“Outside of Melancholy~”と、アルバム最後の“white light”にはリンクがあり、ループをしていて、その間にいろいろな並行世界が広がっているような印象を受けました。
kevin(PC,Sampler):まさに、そういう狙いでした。
佐藤:ノベルゲームって選択によってその後の展開が変わって別々なエンディングを迎えるんですけど、でもそれって、ゲームやアニメやSF小説だけのことではなくて、現実の世界も同じだと思うんです。みんなそれぞれ生きていくうえで、いろんな選択をしながら生きてるわけじゃないですか? それは「就職か、進学か」みたいな大きな選択じゃなくても、日々ちょっとした選択の積み重ねで今があって、その選択次第によっては、今の自分とは違う自分も存在し得たというか、ホントはみんなどうとでもありえたわけですよね。それこそ、“いつかの、いくつかのきみとのせかい”(アルバム収録曲で、テレビアニメ『僕らはみんな河合荘』オープニング主題歌)じゃないですけど(笑)。
―まさに、それですね(笑)。
佐藤:ただ、可能性としてはどんな人生もありえたんだけど、現実としては、今の自分は今の自分でしかありえないわけじゃないですか? そこで「ホントはこうじゃない方がよかった」って憂鬱を感じる人もいるかもしれないけど、いろんな人生の可能性があった中で、こうでしかありえなかった自分って、取り替えることの出来ない、かけがえのないものだと思うんです。それこそが「憂鬱の向こう側」なんじゃないかって、「この僕」と「この世界」を肯定しようっていう想いが込められたアルバムなんです。
―「いかに自分を肯定するか」っていう、まさに心の奥底に触れるようなテーマですね。
佐藤:なおかつ、fhánaがこれまで主題歌を担当してきたアニメのストーリーも、fhánaという大きな物語の中の可能性のひとつなんだっていう、fhánaとしてのアイデンティティーを僕たち自身が発見したアルバムでもあるんです。ちなみに、アルバムのブックレットには、最初と最後にちょっとした文章が載っていて、それがアルバムの世界観を示唆する内容になっているので、それも含めて楽しんでほしいです。
このアルバムでやりたかったことは言ってみれば「セカイ系」で、今またこういう主観的な世界の認識のあり方に戻ってきている気がするんです。(佐藤)
―タイトルに「Melancholy」が入ってるのは、やっぱり『涼宮ハルヒの憂鬱』ともかかってるわけですよね?
佐藤:そうですね(笑)。あと、スマパン(The Smashing Pumpkins)の『メロンコリーそして終りのない悲しみ』(1995年)も(笑)。
―なるほど、確かに(笑)。なおかつ、この言葉をタイトルに使ってるのは、音楽こそが鬱々とした感情を救ってくれるものだっていう、そういう考えが背景としてあるのかなって。
佐藤:弱ってる人を助けたり、元気づけるのが目的ではないですけど、そういう人が聴いて、何か感じるところがあればいいなとは思ってます。自分自身も思春期の頃は、将来とか身近な人間関係のことでモヤモヤしてて、そういうときに聴いた音楽とか本とか映画って、大人になった後もずっと心に残ってるし、生きる指針になってるんです。このアルバムも、誰かにとって、そういうものになってくれたらいいなって思います。
yuxuki(Gt):自分も中高生の頃はひたすらヘッドフォンで音楽を聴いて支えられていたような人間なので、今度は自分たちの曲をそうやって聴いてもらえたら嬉しいなって思います。それこそ、僕は高校生でSUPERCARの『スリーアウトチェンジ』(1998年)を聴いてめちゃめちゃはまったし。
―あ、ボリューム感のあるファーストアルバムの好例ですね(笑)。
yuxuki:そうですね(笑)。最近って、「音楽を聴く」ことがすごくインスタントになってると思うんです。YouTubeとかで無料で聴けて、大量にあるものがバーって流れていくだけのものになってるっていうか。そういう中だからこそ、インスタントに消化されない、一生寄り添ってくれるような音楽になったらいいなって。
kevin:確かに、僕も同じようなことは感じていて、fhánaは普通にサラッと聴いても耳あたりのいい音楽だとは思うんですけど、歌詞にも曲順にもかなりこだわっているので、流れで1曲1曲じっくり聴いてもらえたら、こんなに嬉しいことはないですね。
―1曲単位で聴くのと、アルバムの流れの中で聴くのって、全然違う体験ですもんね。
kevin:もうそういう聴き方がスタンダードではないのかもしれないけど、作った側としては、そういうところも楽しんでほしいです。
佐藤:音楽の聴き方がインスタントになっている一方で、今ネットとかをやってる若い人って、文脈に対するリテラシーが高いとも思うんですね。例えば、ネットで流行ってるネタとかって、元になる書き込みとか有名人の発言とかがあって、それに対して誰かが面白おかしく言ったことが広まって、それがそのうち普通にアニメの中で出てきたりする。それって言ってみれば、ものすごいハイコンテクストな文化ですよね。みんなが文脈を共有できてるからこそそういう楽しみ方ができてるわけで、それが今の特徴なのかなって。昔はデータベースの共有ができなかったから、個人でルーツを追いかけたり、歴史を勉強したりしたけど、今は知識や体験がみんなの共有財産になっていて、それをちゃんと知らなかったとしても、スマホで調べればすぐに出てくる。そういう風に、文脈のあり方が昔と今とでは変化してるなって感じる中で、「古典的な文脈を与えました!」っていうのが今回の作品であるとも言えます(笑)。
―なるほど、確かに。
佐藤:もうひとつ、今回のアルバムでやりたかったのは言ってみれば「セカイ系」なんです。「セカイ系」って1990年代終わりから2000年代中頃に流行した物語ジャンルで、テンプレ的な説明で言えば、例えば、主人公とヒロインとの個人的な関係性が、国家や社会とかっていう中間のレイヤーをすっ飛ばして、世界の危機とかに繋げて描かれる作品群のことで、自分の自意識が世界の命運と直結してしまうというもの。物語ジャンルとしては一度廃れてしまいましたが、こういう主観的な世界の認識のあり方に、今また戻ってきているんじゃないかと思うんです。
―というと?
佐藤:インターネットが普及してからの世界って、「主観」よりも「客観性」が重視され、様々な角度から相対的に物事を捉えるようなリテラシーの高さが求められるようになったと思うんです。それって「セカイ系」の対極ですよね。だけど、本当にそうなのかな? と。とくにスマホが主流になってからは、自分でブラウザの検索窓にキーワードを入力するよりも、ニュースアプリやSNSから流れてくる情報を得ることが多くなりました。つまり各々が自分の「主観」というフィルターを通してバラバラに偏った情報を摂取していて、さっきの文脈に対するリテラシーの話で言えば、リテラシーが高いといってもすごく偏った分野においてなんです。インターネット黎明期にあったような理想……世界中の誰もが情報発信できて客観的な価値観とか知識をみんなが持つことが出来るようになると語られてきた部分が、たんなる理想論だということが分かってしまったと思うんです。
―なるほど。
佐藤:そもそも人間は「主観」を通してでしか世界を認識することは出来ないし、実はネットが普及する前からずっとそうだったんじゃないかと。そういう意味で、今また「セカイ系」に戻ってきていて、それがちょうどこのアルバムを作るタイミングと重なっていたんじゃないかと。
アニメって90秒の中で印象に残るものを出さないとなので、ある種わざとらしくしたり、派手にすることも必要で、歌い方はかなり変わったと思います。(towana)
―では、楽曲についても訊かせてください。最初に話の出た“Outside of Melancholy~”は、どのように生まれた曲なのでしょうか?
佐藤:今までのfhánaの曲って、アニメのタイアップが前提になっていることが多かったので、90秒っていう限られた時間の中に、コード進行とか展開をぎゅっと詰め込む必要があったんです。それに対して“Outside of Melancholy~”はアルバムの表題曲で、何の制約もなかったので、シンプルでエモーショナルな曲にしたいと思いました。
yuxuki:シンプルとは言いつつ、佐藤さんの曲ってリズムが難しいんですよ(笑)。ハッキリとは跳ねないんだけど、跳ねてるっていうか。
佐藤:ルーツに小沢健二とかがあるんで、ソウルっぽい跳ね感がありつつ、でも曲調はいろんなポップスとかロックが混ざってて、それで難しいのかもしれない(笑)。
―towanaさんはボーカリストとして、リズムの難しさって感じてました?
towana(Vo):……何も考えたことなかった(笑)。何かリズムの話ってしましたっけ?
佐藤:歌のニュアンスの話はしたけど、リズムが違うなって思ったことはないかも。towanaはリズム感がすごくいいんですよ。fhánaで最初に作った自主制作盤には何人かのゲストボーカルが参加してたんですけど、ライブをやったときに、リズムの面でtowanaが一番しっくり来たのは覚えてますね。
―実際、towanaさんはそこからメンバーになって、佐藤さんの要求に応えつつ、ここまでやってきたのかと思うのですが、ご自身ではこの間の変化をどう捉えていますか?
towana:やっぱり、アニメっていうのは90秒の中で印象に残るものを出さないとなので、ある種わざとらしくしたり、派手にすることも必要で、歌い方はかなり変わったと思います。佐藤さんの要求に対しては、「どうしたらいいんだろう?」って思うことも多かったんですけど、今は「ここはこうしてほしいんだろうな」っていうのが、わかるようになってきた気がしますね。
―引き出しが増えたんですね。kevinくんに関しては、以前は「飛び道具的な立ち位置」みたいな話があったかと思うんですけど、そこに関して変化はありますか?
kevin:僕はサンプリングを多用するんですけど、fhánaの曲ってコードが難しくて、サンプリングの素材を曲に合わせるのにかなり苦戦してたんです。でも、だんだんやり方がわかってきて、今は違和感のないフレーズが作れるようになってきたと思いますね。
佐藤:kevinくんにしか出せないサウンドの質感っていうのがあって、それがちょこっと入ると、それだけでfhánaの大きな特徴になるので、すごい重要なんですよ。
towana:ちょこっとで特徴になるって、美味しいよね(笑)。
バンドシーンとアニソンシーンの間には少なくとも何らかの溝があって、その溝の向こう側の人にも伝わり、繋げられる音楽が出来たらいいな、と思って。(yuxuki)
―前回のシングルのときの取材では、あえて「アニソン」にテーマを絞って話していただきましたが、今の日本の音楽シーン全体を見渡した上で、fhánaの立ち位置っていうのをどのように考えていますか?
yuxuki:fhánaみたいなことをやってる人は、あんまりいないんじゃないかと思いますね。例えば、踊らせることに特化した4つ打ちダンスロックも、しっとりと聴かせる歌ものもそれぞれいい所があると思うんですけど、fhánaの曲はもっとハイブリッドで、どんな楽曲の要素も自然と入れることが出来て、最終的にどのジャンルともはっきり定義出来ない仕上がりになるんです。例えば、“Outside of Melancholy~”だったら、4つ打ちでダンサブルだけど、鼻歌で歌っても気持ちいいし、そういうのがいいなって思うんですよね。
―yuxukiくん作曲の“Paradise Chronicle”も、シンセベースが印象的ではあるんだけど、出てくるのは部分的で、もっといろんな要素が詰まってますよね。
yuxuki:僕は洋楽のインディーロックが大好きで、よくギターの人が曲中でシンセ弾いたりするじゃないですか? あれを意識してて、シンベが鳴ってるところでは、ギターは一切鳴ってないんですよ。
―あくまで、ギターの人が弾くシンベなんだ(笑)。
yuxuki:だから、あんまり難しいこともしてないっていう(笑)。
佐藤:このアルバムはアニソンファンの人にももちろん聴いてほしいし、普段アニソンとかを聴かない人にもぜひ聴いてもらいたいですね。今『COUNTDOWN JAPAN』とかにアニソンの人がちょこっと出たり、クロスオーバーが始まってるとは思うんですけど、でもまだまだ畑は分かれていて、客層も全然違うので、そこは混ぜていきたいですね。いろんな畑、島宇宙が混ざっていく、その中間地点にいれたらいいなって。
―前回の取材で「ハブ」の話がありましたけど、まさにfhánaは音楽シーン全体で見てもハブになれる存在だと思っていて。ここ何年かはシティポップブームで、若い人にも渋谷系好きが増える中、例えば、ceroが好きとか、tofubeatsが好きとか、そういう人にも届く要素を間違いなく持ってると思うんですよね。
yuxuki:例えば、自分と同じボカロシーンから出てきた、大好きなヒトリエのwowakaさんも、今は僕らとは別のバンドシーンで活動していて。お互いのシーンの間には少なくとも何らかの溝があって、それは実はごく浅いかもしれないし、想像以上に深いかもしれないんですけど、その溝の向こう側の人にも伝わり、繋げられる音楽が出来たらいいな、とは思います。
―fhánaとヒトリエがライブ一緒にやったりしたら面白いよね。
towana:やりたい!
yuxuki:「やりたいよね」って、もう3年ぐらい話してるんで……そろそろやんないとですね(笑)。
(fhánaは)個々の作家性がありつつ、チームとしてのよさもあり、ジブリとディズニーのいいとこ取りなんじゃないかなって(笑)。(佐藤)
―「ネット3世代」のサウンドプロデューサー3人に、ボーカリストが加わって、fhánaというユニットができている。その編成の独自性に関しては、活動を続ける中で改めて感じたことなどありますか?
佐藤:僕まだ見てないんですけど、今だったら『ベイマックス』って、すごい評判いいじゃないですか? あれを作ってるディズニーは、脚本家も沢山いたりとチームでのもの作りですよね。それに対して、日本は庵野秀明さんとか、宮崎駿さんとか、一人のカリスマの作家性に依る部分が大きくて、周りのスタッフはそういうカリスマを支えるよう頑張ってる。もちろん、それぞれのよさがあると思うんですけど、そういう意味でfhánaは、みんなが曲を作るので、個々の作家性がありつつ、チームとしてのよさもあり、ジブリとディズニーのいいとこ取りなんじゃないかなって(笑)。
towana:大きく出ましたなー!
kevin:今完全に太字が見えましたよ(笑)。
―太字にしておきます(笑)。でも、そういう「個」と「チーム」のあり方は、これから増えていきそうですよね。最近だとKIRINJIとか、鈴木慶一さんのControversial Sparkとか、世代もキャリアもバラバラな人たちが一緒にいるからこそ、面白いものが生まれてるんだと思うんですよね。
佐藤:年が離れてるのが意外といいんだなって、僕も思いました。なんやかんや僕が一番年上で、リーダーでありバンドの発起人だけど、これがみんな同い年くらいだったら、なかなかまとまらなかったんじゃないかなって。
―一番年下のkevinくんはどう思いますか?
kevin:まったくそのとおりだと思いますね。クリエイターって、やっぱり自分の作りたいものにこだわりがあるから、同い年とかだったら、「俺の意見を通したい」とかっていうのが絶対出てくると思うんです。でも、船長というか、舵を取る人がいて、その中で自分なりに工夫するっていう、今のバランスはすごくいいなって思います。
yuxuki:僕は曲を作るときに客観的に聴くタイプで、のめりこみ過ぎないようにしてるんです。全員が「この曲いいじゃん!」ってなっちゃうと、実はメンバー以外からすると、全然いい曲じゃないかもしれないじゃないですか?(笑) なので、客観的に聴くってことが、クオリティーが上がることに繋がるのかなって。大体「この曲いい!」って言ってるんですけどね(笑)。
佐藤:僕は自分の曲を客観的に聴けないので、すごい助かってますね。完成するまで結構迷ってて、作りながらも「大丈夫かな?」って思ってたりするんですけど、yuxukiくんが「これ超いいっすね」って言ってくれると、「大丈夫なんだ」って思える(笑)。この話って最初の並行世界の話とも繋がる話で、曲だって、どうとでも完成させることはできるわけですよね。そのいろんな可能性の中で、どのルートに固定させるか。その選択に一番時間がかかるんで、そこで背中を押してもらえるのはホントに助かりますね。
―では最後に、fhánaという物語の中において、今回のアルバムはどんな位置づけの作品になったと思いますか?
佐藤:fhánaがfhánaであるアイデンティティーを見つけたアルバムだと思います。最初に自分たちが作りたいように自主制作盤を作り、デビューしてからはアニメとリンクさせつつ1曲1曲作っていった中で、まだfhána全体としての「これだ!」っていうのは見つけられてなかったんです。でも、今回のアルバムを作って、オリジナル曲もタイアップ曲もアニメ作品も全てがfhánaっていう大きな物語の中の一部で、それを音楽で表現していくユニットなんだなって、自分たちで発見することができた。それはすごく大きなことでしたね。
- リリース情報
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- fhána
『Outside of Melancholy』初回限定盤(CD+Blu-ray) -
2015年2月4日(水)発売
価格:3,888円(税込)
LACA-35473[CD]
1. Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~
2. tiny lamp
3. divine intervention
4. lyrical sentence
5. スウィンギングシティ
6. はじまりのサヨウナラ
7. いつかの、いくつかのきみとのせかい
8. Paradise Chronicle
9. ARE YOU SLEEPING?
10. ケセラセラ
11. innocent field
12. 君という特異点 [singular you]
13. 星屑のインターリュード
14. white light
[Blu-ray]
1. Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~(Music Video)
2. 星屑のインターリュード(Music Video)
3. いつかの、いくつかのきみとのせかい(Music Video)
4. divine intervention(Music Video)
5. tiny lamp(Music Video)
6. ケセラセラ(Music Video)
7. tiny lamp(2014.9.23 深窓音楽演奏会 at Shinjuku BLAZE)
8. 星屑のインターリュード(2014.9.23 深窓音楽演奏会 at Shinjuku BLAZE)
9. kotonoha breakdown(2014.9.23 深窓音楽演奏会 at Shinjuku BLAZE)
- fhána
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- fhána
『Outside of Melancholy』通常盤(CD) -
2015年2月4日(水)発売
価格:3,240円(税込)
LACA-154731. Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~
2. tiny lamp
3. divine intervention
4. lyrical sentence
5. スウィンギングシティ
6. はじまりのサヨウナラ
7. いつかの、いくつかのきみとのせかい
8. Paradise Chronicle
9. ARE YOU SLEEPING?
10. ケセラセラ
11. innocent field
12. 君という特異点 [singular you]
13. 星屑のインターリュード
14. white light
- fhána
- イベント情報
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- 1stアルバム発売記念ライブ
『Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~』 -
2015年3月1日 (日) OPEN 16:30 / START 17:00
会場:東京都 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
料金:5,500円
- 1stアルバム発売記念ライブ
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- fhána Live Tour 2015
『Outside of Melancholy Show 2015』 -
2015年5月17日(日)
会場:東京都 渋谷 duo MUSIC EXCHAGE2015年5月23日(土)
会場:大阪府 OSAKA MUSE2015年5月24日(日)
会場:京都府 京都 METRO
- fhána Live Tour 2015
- プロフィール
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- fhána (ふぁな)
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“FLEET”としてYouTubeやMySpace時代到来前よりインターネットを拠点に楽曲を発表、メジャーからも音源をリリースしてきた佐藤純一、クリエイティブサークル”s10rw”を立ち上げ、ニコニコ動画ではVOCALOIDをメインボーカルに据えて楽曲を発表しているyuxuki waga、そしてネットレーベルシーンから登場したエレクトロニカユニット”Leggysalad”のkevin mitsunagaという、サウンド・プロデューサー3名で結成。2012年秋には、ゲスト・ボーカルだったtowanaが正式メンバーとして加入し、4人体制へ。2013年夏、TVアニメ「有頂天家族」のED主題歌『ケセラセラ』でメジャーデビュー。2014年11月5日にTVアニメ『天体のメソッド』ED主題歌『星屑のインターリュード』をリリース。
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