BRAHMAN・TOSHI-LOWが初武道館公演の前に語る、42歳の怒り

2017年6月15日。その日はBRAHMANと彼らのファンにとって、忘れられない一日になったように思う。20周年イヤーを経て、「強い怒り」を意味する『不倶戴天』と名付けられたシングルをリリースし、全国14か所を回ったツアーのファイナル。その当日の朝、国会では「共謀罪」法案が強行採決されていた。そして、新木場STUDIO COASTで行われたライブでは、本来最後の曲のはずだったILL-BOSSTINOとの“ラストダンス”を終えた後に、バンドはこの日2回目の“不倶戴天”を叩きつけ、TOSHI-LOWは「レベルミュージックは死んでねえ!」と絶叫してステージを去っていった。とにかく、強烈な一日だった。

そのライブの直後には、来年2月に初の日本武道館公演を行うことを発表。『八面玲瓏』というタイトルが冠され、以前からバンドが用いていた八角形のセンターステージによるライブが行われるという。彼らにとって、このタイミングで日本武道館に立つことの意味とは? そして、「怒り」はどこに向かうのか? TOSHI-LOWが語ってくれたのは、ツアーファイナル直後というタイミングだからこその、貴重なエピソードばかりだった。

2011年からの6年間はいろいろあったけど、自分を本物のパンクスにしてくれたんじゃないかって思う。

―「怒り」が強く表出した『不倶戴天』というシングルに伴うツアーの最終日の朝に、「共謀罪」法案が強行採決されたというのは、どこか運命めいたものを感じました。

TOSHI-LOW:ツアーのファイナルっていうのは、もはや関係ないというか、昔みたいにツアー中はツアーのことだけをやれてるわけではないので……。

―MCでも「主夫をしながらのツアー」とおっしゃってましたね(笑)。

TOSHI-LOW:嫁(りょう)の舞台が重なるという家庭の事情が、こんなにツアーに絡んでくるとは思ってなかった。前ノリできる状態じゃなかったからね(笑)。

まあ、自分たちの活動だけを見ても、昔だったらツアーのときはツアーしかやらなかったのが、今はその間にイベントとかフェスがガンガン入ってくるから、ファイナルも一個のライブという意識で、そういう意味で特別感はなくて。

ただ、何事も区切りを迎えればホッとはするから、そんな朝にああいう強行採決とかを見ると、いかんせん腹立たしくなるし、言われたように「これも運命なのかな」って気もする。やっぱりリアルに生きていきたいと思ってるから、なんでこのシングルが出たのかってことも、結局良かれ悪かれ時代と引き合ってるんだなとは思います。

TOSHI-LOW
TOSHI-LOW

―あの日はILL-BOSTINO(THA BLUE HERB)も登場した最後の“ラストダンス”の後に、2回目の“不倶戴天”をやりましたよね。あれはいつ決めたことだったんですか?

TOSHI-LOW:セミファイナルの盛岡が終わって、みんなで飲んでたときに、BOSSから「“ラストダンス”で終わるのは気持ちいいし、嬉しいんだけど、最後はBRAHMANの曲で締めてほしいんだよね」って言われて。でも、俺としてはやっぱり“ラストダンス”が最後だなと思って、もう1曲付け加えるのはなにか違うと思ったけど、やるんだったら、“不倶戴天”をもう一回かなって。メンバーには直前に言った気がする。

―BOSSからの提案がありつつ、当日の朝の出来事が最後の一押しになった?

TOSHI-LOW:そうなんだよね。それを「面白い」と言ってしまっていいのかわからないけど、やっぱり、引き合うんだよ。だから、あれで合ってたんだと思う。BOSSが出してきた宿題に対して、正しい答えだったんじゃないかな。

―1曲目がSLANGのKOと共演した“守破離”で、最後がBOSSとの“ラストダンス”っていう構成自体、レベルミュージック的な色合いを強めていたように思います。

TOSHI-LOW:それも自然だったんだと思う。あの日の打ち上げでKOと震災が起きた当時のことを話したんだけど、あの頃俺、なかなか寝れなくて、朝方に毎日KOとメールのやりとりをしてたのね。

そのときって、悲しみも強かったんだけど、やっぱり怒りが強くて。「なんでこんなことになってんのに動かねえやつが多いんだ?」とか「なんでミュージシャンは自粛とか言って黙んなきゃいけねえんだ?」って、すごい怒ってた。その怒りをぶつける相手がKOしかいなかったんだとも思う。

俺はそれまでライブでMCもしてなかったし、どっちかというと、自分の心の中の葛藤を深く作品に投影するっていうやり方で自分を作ってたから、社会に対してなにかをアピールする手段はなにも持ってなくて。だからお互いメールで「あいつらなんなんだ?」って言い合ってて。でも、その中には自分に対する怒りもあったんだよね。「俺はこんなところでなにをやってんだ?」って。

TOSHI-LOW

―その頃からずっと、「怒り」が行動原理になっていたと。

TOSHI-LOW:でね、「そのときTOSHI-LOWがくれたメールですげえ覚えてるんだけど」ってKOに言われたのが、俺が「本物のパンクスになりたい」って書いてたんだって。そんなこと完全に忘れてたから、「マジかい?」って思ったんだけど。

でも、だったとしたら、こんな社会で「音楽に政治を持ち込むな」とか「右の人にも左の人にも買ってもらったほうがいいから、特別な主張はしないほうがいいんじゃない?」みたいなことを言ってない今の自分は、そのメールの通りになれたのかなって思う。2011年からの6年間はいろいろあったけど、もしかしたら、自分を本物のパンクスにしてくれたんじゃないかって思ったんだよね。

「絶対赦せないから殺す」みたいな、若いときに思ってた一方的な怒りではもう、自分の怒りは表せない。

―先ほどの話を踏まえて、TOSHI-LOWさんのパンクスに対する憧れの原点を改めてお伺いしたいです。

TOSHI-LOW:生まれて死んでいくことになんの答えもない中で、俺はなにをやってるんだろう? って、小っちゃい頃からそういう疑問を持っていて、そのやり場のない気持ちに合致したのが、ライブハウスであり、パンクロックだったんだよね。ただそこに入ってしまったがゆえに、そこから抜け切れないまま大人になって。刹那なものとしてパンクロックが好きで、太く短く生きて死のうと思ってたのに、気づけば30歳を超えてしまった。

今はそこになんの後悔もなくて、生きてきたからこそ見えたものがいっぱいあると思ってるんだけど、いつの間にか「長生き」とか思っちゃってる自分に気づいたときは苦しくて苦しくて。「自分の人生を自ら終わりにしなければ収集つかないんじゃないか?」とか、「これ以上自分の想いを汚したくない」って、すごく思ってた時期があった。

TOSHI-LOW

―理想とするパンクスとしての自分と、実生活者としての自分に距離ができてしまった?

TOSHI-LOW:ただ、それも人生の中で全部受け止めなきゃいけないわけで、それを受け止めた上で、自分の大事なものはなにかを今は改めてわかってるし、俺にとってパンクがどれだけ大事かも浮き彫りになった。

それは他人様からの評価がどうということではなく、自分自身がそうありたいと願って行動することによってしか、成り得ないものだってわかったから。他人から見て「あいつはパンクかパンクじゃねえか」とかはもはや関係ない。自分がそれを一番気にしてたんだけど、そこを気にすれば気にするほど、そうじゃないところに行ってしまうからね。

―それこそ震災なども経て、40歳を過ぎた今は、周りの評価も気にならなくなったと。

TOSHI-LOW:「音楽で食べていける」ってだけでも、10代の自分からしたら唾をかけられるような、「なに魂売ってんだ、お前」ってなってしまうことかもしれないけど、そんな自分にこの“不倶戴天”を聴かせてやりてえなって思う。

大人になっても怒ってるけど、そうじゃない自分ももちろんある。全部がきれいでピュアなわけじゃなくて、裏側ももちろんあるんだけど、生きるってそういうことなんだって、今ならはっきり伝えられるから。

―20周年という区切りの年を経て、改めて出てきたものが“不倶戴天”という「怒り」の曲だったという、そのことに関してはどのように捉えているのでしょう?

TOSHI-LOW:……俺ももっと丸くなると思ってたんだけど(笑)。でも、ホントにポンッと出てきた曲なんだよね。久々にスタジオでギターをでかい音で弾いてみようと思って鳴らしたらすぐにできた曲だから、狙ってここに来たわけじゃなくて……「このタイミングだったんじゃない?」としか思わないっていうか。でも、この怒りを忘れてしまってはこの先にたどり着けないって、どこかしら思っていて。

TOSHI-LOW

―「怒り」の質が変化していることは、歌詞からも伝わりますよね。

TOSHI-LOW:「絶対赦せないから殺す」みたいな、若いときに思ってた一方的な怒りではもう、自分の怒りは表せない。じゃあ、なんで怒ってるのかって、最終的には怒りたくないから怒ってるのであって、怒るために怒ってるわけじゃない。そういうのが最後の歌詞に表れたんだと思う。

―<すなわち赦すってことだ>という一節ですね。

TOSHI-LOW:あれをバーッて書いてて、最後にあの言葉が出てきて自分でもびっくりしたからね。「赦してえんだ?」って(笑)。

そこは若いときの怒りと本質的に違う。当時の怒りは、相手を焼き尽くしたい、根絶やしにしたいくらいの怒り、一方的な拒絶だったけど、今の怒りはそれをしないために声を上げなきゃいけないっていう、最終的なところが全然違う。

たぶん、この2~3年でもすごく自分の中で変化があって、バンドの20周年を迎えて、それまでの自分を赦さなきゃいけない部分も出てきたんだと思う。「赦す」「赦される」みたいな言葉って、そういう中から出てきた気もしていて。これまでも我儘に生きてきたけど、これからもそれでいいじゃんって思ったんだよね。

TOSHI-LOW

―自分の生き方を赦すということでもあったと。

TOSHI-LOW:はっきり言っちゃうと、諦めてる部分もあってさ。他人様の評価がまったく気にならないと言ったら嘘になるけど、今自分が動いてる基になる道理は、今までと全然違っていて。昔はもうちょっと損得とかも考えてたと思うけど、今はそういうのも抜けてきて、「死んだときに面白かったって言えればいいかな」くらいの感じ。

一個一個の細かいことはあんまり気にならなくなって、だったら、自分の中の自由をもっと求めていきたいし、思ったことはストレートに言いたい。みんな「怒られるかも」とか「嫌われるかも」って、ビビッてそこを表に出さなかったりすると思うんだけど、そうじゃなくて、もっと自分に忠実に、人生の後半戦を迎えたいと思ってる。

いろんな感情が重なり合って自分の思想とかを選ぶんだと思うけど、「こっち側だけが正しい」ってことは100%ないから。

―ツアーファイナルの終了後には、初の日本武道館公演が来年2月に開催されることが発表されました。どういった経緯で開催が決まったのでしょうか?

TOSHI-LOW:武道館が改修工事するからライブできなくなるって、みんな慌てて武道館やったじゃん? でも、その時期が延びたんだよね? それで、スタッフから「やりたい」って話があって、別に断る理由もないし、「いいよ」っていう。「武道館でやりました」っていう記念碑みたいなものはもう俺らは要らないし、これだけいろんな人がやってたら、武道館を特別に思う人も減ってると思うけど、とはいえ、自分たちがやるなら自分たちらしくやりたいとは思ってる。

BRAHMAN『八面玲瓏』フライヤー
BRAHMAN『八面玲瓏』フライヤー

―BRAHMANは以前にも八角形のセンターステージでライブをしたことがあるわけで、「あれを武道館で観たい」という声は当然あったでしょうね。

TOSHI-LOW:あの八角形を作って、「これ、武道館でやればいいのに」って思いながら幕張メッセでやってたから、あれが一番光る場所に行けるのは嬉しい。でも、いざやるってなると、「あれもしたい、これもしたい」っていうのが出てくるんだよね。それは今までやった先輩とか近い世代の武道館のライブを観てきたからで。この間のThe ピーズのライブも、「俺だったらどうしよう」って思いながら観てたしね。

―The ピーズの武道館、すごくよかったみたいですね。

TOSHI-LOW:すごかった。よく武道館で「自分らしくやりたいから、いつも通りやります」って言うやついるけど、それ言ってる時点でいつも通りじゃないわけで(笑)。そんな中で、The ピーズは感謝の言葉も述べてたし、武道館らしいライブだったんだけど、すごく普段通りというか、三人の素朴なところがすぐ目の前にあって、「こういうことか」と思った。

結局、どれだけ飾っても、持ってないものは出ないんだよね。武道館って、それを映し出してしまうハコでもある気がする。だから、「武道館なんて一個の通り道」とも思ってないけど、せっかくやらせていただくからには、あそこに見合うバンドになりたいとは思ってる。

TOSHI-LOW

―『八面玲瓏』というタイトルは「どこから見ても透き通っていて、曇りのないさま。また、心中にわだかまりがなく、清らかに澄みきっているさま」を表すとのことで、同じ四文字熟語でも「不倶戴天」とは大きく意味合いが異なるわけですが、なぜこのタイトルにしたのでしょうか?

TOSHI-LOW:それはもう、そのまんまよ。武道館ってホントは前も後もないじゃん? いつもステージのあるところにステージを建てなくてもいいわけで、俺はせっかくやるなら武道館全体を感じてみたいと思って、そこからいろんなことが決まっていったの。武道館ってさ、どこから見てもステージが近い気がするし、でも広い気もするし、不思議なハコじゃない?

―スタンド席が急こう配だから、広いのに近く感じるっていうのはありますよね。でも、「八面玲瓏」って今のBRAHMAN自体を表してる気もするというか。決して「怒り」だけじゃなく、いろんな感情が渦巻いてると思うんですよね。

TOSHI-LOW:そう言われたらそうかも。確かに、喜怒哀楽だけじゃなくて、その倍くらいは細かくある気がする。「笑い」もあるだろうしね(笑)。

―「怒りたくないから怒るんだ」っていう話もあったように、「不倶戴天」の反対側には、深い優しさがあるでしょうし。

TOSHI-LOW:慈しみみたいな気持ちがないと怒れないしね。じゃないと単純に、「あいつらが悪い」ってなって、それが差別や戦争を引き起こすわけでしょ? ばいきんまんにはばいきんまんなりの意見があるわけじゃん? 俺、アンパンマンよりばいきんまんが好きだったからさ(笑)。

―アンチヒーローへの憧れっていうのは、パンクスへの憧れにも通じますよね(笑)。

TOSHI-LOW:そうそう、きれいなことをきれいって言ってるだけの人は信用できなくて、汚い部分もちゃんとあるっていうのが、パンクにのめり込んだひとつの理由だったと思う。そっちのほうがリアルに見えたんだよね。紋切り型で「人間とはこうであれ」って言われることが息苦しくて仕方なくて、そことは全然違ったからこそ、自分の居場所になった気がする。

やなせたかしは、ばいきんまんを懲らしめることはあっても、殺したことはないのね。「どっちが正しいか」で言い合いをしたら、どっちかが死ぬまでやらなきゃいけなくなるけど、ときには向かい合って共存することで、ばいきんまんを殺さない理由になる。好きも嫌いも、いろんな感情が重なり合って自分の思想とかポジションを選ぶんだと思うけど、「こっち側だけが正しい」ってことは100%ないから。

TOSHI-LOW

―だから、音楽も「答え」を提示するわけではない。

TOSHI-LOW:「答え」として出しちゃうと、そうじゃない部分を見たときに、「矛盾してる」ってなっちゃう。でも、それって片方の面しか見てないから起こることで、「こっちの面もあるんだよ」ってことをずっとやってる気がする。

“不倶戴天”を出したことによって、「人間ってそういうものなんだ」って、わかってもらえた気もするんだよね。だからこそ、もっと感情を出していいし、嫌なことは嫌、ダメなことはダメって言うべきで、それは相手がどんなに権力を持っていたとしても言っていい。俺がパンクロックから教わったことが、今素直に出せてると思う。

「こんな平和な世の中で、なんでそんなに怒ってるんですか?」って、笑われるようになりたい。でも、今は決してそうじゃない。

―今の話を聞くとますます、「八面」が人間の持つ多様性を表しているように思えてきます。

TOSHI-LOW:まあ、当日はずっとケツ観ることになる人もいるわけだよね(笑)。でもさ、俺、裏側から観るのがすごい好きで。上野の博物館に日光菩薩と月光菩薩が来たときに、あれを真ん中に置いてくれて、背中がホントかっこよくてね。子供に泣きながら「もう行こう」って言われるまで、ずっと観てたの(笑)。俺はそういうタイプだから、武道館でずっとケツを向けたまんまって最高だなって(笑)。

TOSHI-LOW

―『不倶戴天』のツアーを終えて、今はまた次のモードに入っているのでしょうか? それとも、「怒り」のモードが続いているのでしょうか?

TOSHI-LOW:次出るシングルはひっくり返るくらい優しいよ(笑)。やっぱりさ、そっちもあるし、こっちもあるわけ。ファンの人って、俺たちに「こうであってほしい」って思うものだから、『不倶戴天』で「これだ!」って思った人は、「え?」ってなるのかもしれないけど、それはそれで楽しんでもらえたら。そこでお別れする人とはお別れしてもいいと思うし、そもそもそんなこと気にしてたら、『不倶戴天』なんて出さないしね(笑)。

BRAHMAN『不倶戴天』ジャケット
BRAHMAN『不倶戴天』ジャケット(Amazonで見る

―じゃあ、八面で言えば、次のシングルは『不倶戴天』の真逆に位置するような作品になるであろうと。武道館に向けて、そうやってBRAHMANの持ついろんな側面が改めて露わになっていくのかもしれないですね。

TOSHI-LOW:コースト(新木場STUDIO COAST)のライブのセットリストを見てて、自分でもメチャクチャだなって思うの。でも、一本のライブとしてやるとできちゃうっていうか、むしろ説得力があるんだよね。「なんで俺、客席の真ん中でこんな歌い上げてるんだろう?」とか思うんだけど(笑)、でも10年前は歌えなかったものが今は歌えてて、新しい発見もある。

30代の頃はまだ迷ってて、プライドによって押しとどめてるような部分もあったけど、そこからこぼれてしまうものがあって。あの日で言えば“Oneness”とかがそう。あれは当時すげえ評判悪かったんだけど、あれから10年くらいして、今は心の大事な部分で歌える曲になった。

今やってることの意味って、今わかることがすべてじゃないんだよね。そう考えると、リリース直後のインタビューとか、「今はまだわかんないんだよ」って感じで、なにも話すことなくて(笑)。

―時間が経つことで、やっと話せることや、わかってくることがあるというか。

TOSHI-LOW:「あれってああだったんですね」「そうだね」っていう、そんなことばっかりっていうかさ。それを見越してやってる人はすごいなって思うけど、俺はそんなに賢くないから、目の前のことを一つひとつクリアにしていくことによって、やっと未来が開けるタイプなんだって。それはもう重々わかってるからね。

TOSHI-LOW

―“不倶戴天”という曲が持つ意味も、これから何年後かによりわかってくるのかもしれないですね。

TOSHI-LOW:できれば“不倶戴天”を歌わなくていいようになっててほしいよね。「こんな平和な世の中で、なんでそんなに怒ってるんですか?」って、笑われるようになりたい。でも、今は決してそうじゃない。目をつむってる人たちはそう言うかもしれないけど、今はいろんな足音が近づいてきてる。敏感な人たちは当然わかってるから。

TOSHI-LOW

イベント情報
BRAHMAN
『八面玲瓏』

2018年2月9日(金)
会場:東京都 九段下 日本武道館
料金:6,000円(記念メダル付)

リリース情報
BRAHMAN
『不倶戴天 -フグタイテン-』(CD)

2017年4月12日(水)発売
価格:1,200円(税込)
TFCC-89615

1. 不倶戴天
2. ラストダンス featuring ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)
3. 怒涛の彼方

プロフィール
BRAHMAN
BRAHMAN (ぶらふまん)

1995年、東京にて結成。メンバーは、TOSHI-LOW(Vo)、KOHKI(G)、MAKOTO(Ba)、RONZI(Dr)。ハードコアと民族音楽をベースにしたサウンドで、パンク / ハードコアに留まらず、ロックシーンの先頭を走り続ける。国内だけでなくアジアやヨーロッパでもライブを行う。2011年3月11日の東日本大震災以降よりライブ中にMCを行うようになり、震災の復興支援を目的とした活動を積極的に展開。2015年7月4日に箭内道彦が監督を務めるドキュメンタリー映画『ブラフマン』が公開。8月12日に20th Anniversary Album『尽未来際』を発表した。2018年2月には、武道館公演が決定。



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