スーパーカーのデビュー20周年を記念して、ベストアルバム『PERMAFROST』が4月25日に発売された。当時まだ青森に住んでいた4人が鳴らした瑞々しいデビューアルバム『スリーアウトチェンジ』、1990年代後半の海外におけるダンスミュージックの盛り上がりをバンドスタイルで消化した『Futurama』など、今もたくさんの人に愛され続ける作品を数多く残したバンドの歩みを、貴重な資料が詰まったブックレットとともに楽しむことができる。
そんなベスト盤の印象的な「鉱石ジャケット」を手掛けたのが、Central67の木村豊。スピッツ、椎名林檎、ASIAN KUNG-FU GENERATION、ぼくのりりっくのぼうよみなど、幅広いアーティストの作品を手掛けるなかにあって、デビュー当初から大部分のアートワークに携わってきたスーパーカーは特に自由な「実験の場」だったという。楽曲同様に、決して古びることのないジャケット制作の裏話を、当時の貴重なエピソードを交えて語ってもらった。
スーパーカーみたいなバンドは珍しかったと思うんです。
—まずは、スーパーカーとの出会いについて話していただけますか?
木村:最初の出会いは、まだメンバー全員が青森にいた頃で。スーパーカーのスタッフが僕と同級生だったんですけど、「青森でアー写を撮ってほしい」って言われたんですよ、僕デザイナーなのに(笑)。それで、青森に日帰りで行ったのが初めてですね。
—そのときに撮った写真が、2ndシングル『Lucky』(1997年12月)のアートワークになっているんですよね。当時のメンバーはどんな印象でしたか?
木村:一人ひとりの実家を回ってピックアップしていったんですけど、メンバーたちが、本当に友達の家に遊びに行くような感覚で。家の外から名前を叫んで呼び出す、みたいな(笑)。
—放課後に友達を誘って遊びに行くような(笑)。実際の撮影はどんな感じで行われたのでしょうか?
木村:僕はまったく土地勘がなかったので、メンバーに「どこか面白いところない?」って聞きながら移動して。途中で公園に辿り着くと、なにかイベントらしきことをやっていて、そこで撮ったんです。それがアー写になって、ジャケットにも使われたっていう。
“Lucky”を聴く(Spotifyを開く)
—スーパーカーのデビューは1997年ですが、木村さんから見て、当時はどんな時代で、スーパーカーの登場はなにが新しかったと言えるでしょうか?
木村:その頃って、ミュージシャンの当たり年で。相当いろんな人が出てきたので、デビュー当時はスーパーカーだけが突出していた感じではなかったと思うんですよね。
—くるりがいて、NUMBER GIRLがいて、その一方では椎名林檎さんがいて……。
木村:宇多田ヒカルさんもいましたしね。でも、スーパーカーみたいなバンドは珍しかったと思うんです。渋谷系以降で、洋楽志向で、でも日本語で。そういうバンドは少なかった。
—アートワークのデザイン的にも、「渋谷系以降」を意識されていた頃だったそうですね。
木村:わりとなにをやってもいい時期だったんですよね。スーパーカーでいうと、UKロックとか見えやすい影響源もあったけど、ジャケットではそこの真似をしなくてもよかった。渋谷系だと、ジャケットも含めて影響受けたものをそのまま出す、ということが多かったんですけど、この時代はもう関係ない。NUMBER GIRLとかも、影響を受けた音楽とジャケットはなにも関係ないじゃないですか?
—アメリカのハードコアバンドは女子高生を使わないですよね(笑)(1999年7月、メジャー1stアルバム『SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT』のジャケットで女子高生のイラストが描かれている)。
木村:だから、すごくフラットにやってましたね。「スーパーカー」というイメージに合わせて作るというよりも、「その都度、曲に合わせて作る」みたいな。特に初期はそうでした。
基本的にはミキちゃんと淳治くんがバンドのスポークスマンでしたね。
—1stアルバム『スリーアウトチェンジ』(1998年4月)のアートワークは、どのようなアイデアから作られているのでしょうか?
木村:メンバーが「トリコロール(青、白、赤の3色)で作りたい」って言ったんですよね。その頃、トリコロールがブームだったらしくて(笑)。なので、プラケースそのものに色を付けました。ジャケット自体も、なか(歌詞カード)に入ってたものがそのままジャケになってるので、表一っぽくないんですよね。
『スリーアウトチェンジ』収録“cream soda”を聴く(Spotifyを開く)
—さきほどの青森の話もそうですけど、当時のスーパーカーには「青春」のイメージもあったので、それを表したジャケットでもあったのかなと。
木村:それは(いしわたり)淳治くんのイメージとしてあったかもしれないですかね。最初の頃は、淳治くんと(フルカワ)ミキちゃんがジャケットの打ち合わせで発言することが多かったんです。基本的にはミキちゃんと淳治くんがバンドのスポークスマン的な感じでしたね。
この時期、トランスやテクノが流行っていて、スーパーカーは突出してそっちにいった印象があります。
—『スリーアウトチェンジ』の歌詞カードには、メンバーを撮ったたくさんの写真が使われています。
木村:山中湖のスタジオで合宿をしたことがあって、冬だったので雪が降ったんですけど、そこで写真を撮って大量に使おうっていう。特にコンセプトはなくて、そういう意味では『Lucky』の延長線上で作ったというか。佇まいがフォトジェニックだから、全員揃うと、いい感じの写真になるんですよね。
—作品自体に対しては、どんな印象ですか?
木村:未だに聴きますけど、とにかく長い(笑)(19曲入り78分)。この頃は本当に「ロックバンド」って感じですけど、次からはもうちょっと違いますよね。いわゆる、ダンスミュージックに寄っていく。
—次に出たシングルの『Sunday People』(1998年9月)ではブレイクビーツを取り入れてましたからね。デビュー当時レーベルメイトだったROVOの影響もあったとか。
木村:この時期って、トランスやテクノが流行ってたので、バンドがそっちにいくのもある意味普通だったと思うんです。でも、そのなかでスーパーカーは突出してそっちにいったという印象がありますね。
『JUMP UP』収録“Sunday People”を聴く(Spotifyを開く)
—続いて、2ndアルバムの『JUMP UP』(1999年3月)は、かなりコンセプチュアルなアートワークになってますね。
木村:このときは、メンバーからは特になにもなくて、僕がゴアテックスのパンフレットみたいにしたかったんです。ゴアテックスを買うと、これにそっくりの冊子がついてきて、それがかっこいいなと思ったからやっただけ。この撮影はスタジオで雨を降らせたんですけど、それがメンバー的には相当面白かったみたいで。スタジオでちゃんと撮ること自体、このときが初めてだった気がします。
『JUMP UP』の歌詞カードの中身も含めて、ゴアテックスのパンフレットのパロディーになっている
—東京事変もそうですけど、こういう広告のパロディーみたいなアートワークは木村さんらしさのひとつだなと。
木村:New Orderとか、バーナード・サムナー(New Order)とジョニー・マー(The Smiths)がやってたElectronicも、広告のパロディーみたいなことをやっていて。スーパーカーって、ちょっとNew Orderっぽいじゃないですか? ロックバンドだけど、打ち込みもやってて、女性メンバーもいて。なので、わりとそこからの影響はあるかもしれないですね。
メンバーから、とにかく見たことない感じ、なんだかわからないジャケットがいいって言われたんです。
—3rdアルバム『Futurama』(2000年11月)のアイデアは、どこから出てきたのでしょうか?
木村:メンバーから「見たことないジャケットにしてほしい」って言われたんです。とにかく見たことない感じ、なんだかわからないジャケットがいいって。具体的になにかが写ってるとか、なにか書いてあるとかじゃなく、よくわからない感じがいいって言ってましたね。
『Futurama』収録“FAIRWAY”を聴く(Spotifyを開く)
—既存の「ロックバンド」像からは抜け出ていたし、淳治さんの歌詞も抽象度を増してきていて、そういう作品性が「なんだかわからない感じ」に繋がっていたのかもしれない。そして、それに対する返答が、ロールシャッハテストだったと。
木村:ロールシャッハテスト自体、なんだかわからないものを見せて、なにに見えたかを答えてもらうテストですからね。自分でこういうものが作れるのかわからなかったんですけど、試してみたら、意外とできて。
—完全に手作業で作られてるんですよね?
木村:そう。紙にインクを垂らして、半分に閉じて、開いてっていう、本当に手作業でやりました。当時宇川(直宏)くんに「これ本当に手でやってるの?」って言われましたね。「片方だけ作って、パソコン上で作業してシンメトリーにしてるんだと思った」って。
『Futurama』の歌詞カードのなかには、ジャケットには使われなかったロールシャッハテストのデザインが載っている
—でも、よく見るとこれシンメトリーではないですもんね。メンバーのリアクションはいかがでしたか?
木村:ミキちゃんはすごく気に入ってくれてました。ミキちゃんが一番、デザインに関していろいろ意見があったので。歌詞カードのアー写も見たことない感じにできたんですよね。昼間から夕方までが1枚の写真に写ってるんです。これは、一人ひとり、時間をずらして撮りました。
—なおかつ、タイトルに合わせてパノラマになっていると。作品そのものに対する印象はいかがですか?
木村:当時からしたら、すごく革新的だったんじゃないですかね。まだロックっぽさもありつつ、ダンスミュージックになっている。『HIGHVISION』(2002年4月、4thアルバム)からはロック色が薄れてくるけど、まだギターもガンガン鳴っていて。洋楽だとそこまで特別な感じではなかったかもしれないけど、日本だとあんまりいなかったんじゃないかな。
—海外でいう「ビッグビート」、日本でいう「デジロック」の盛り上がりがあったなか、BOOM BOOM SATELLITESのようなバンドはいましたけど、歌もののポップミュージックとして、メジャーのど真ん中でやってるバンドはいなかったなと。
木村:そうですよね。ここまでわかりやすい形でやってるバンドはなかったと思います。
他でやれないアイデアを、全部スーパーカーで使ってたんです。
—では、4thアルバム『HIGHVISION』に関してはいかがでしょうか?
木村:これが一番大変だった記憶があります。『Futurama』のときと同じく、はっきりとしたビジョンはなくて。これは伊豆あたりの湖なんですけど、普通に撮った写真をメンバーが「違う」って言って、確認用に撮ってたポラロイドの写真を見て「これでいい」って言ったんです。それで、それを一回パソコンに取り込んで、ちょっと色をいじって入稿しました。だから、ボケボケの写真なんですよね。「『HIGHVISION』というタイトルなのに、ボケボケの写真でいいのかな?」って思いつつ(笑)。
4thアルバム『HIGHVISION』ジャケット
『HIGHVISION』収録“STROBOLIGHTS”を聴く(Spotifyを開く)
—でも、その違和感みたいな部分が逆に面白味になっていますよね。
木村:ちょっとトランスっぽいジャケになってますよね。この頃のシングルのジャケはずっとハイファイな感じだったんですけど、これはあんまりハイファイ感がない。アルバムとしては、これが一番売れたんですよね?
—そうですね。映画『ピンポン』(2002年公開、曽利文彦監督)に“YUMEGIWA LAST BOY”や“Strobolights”が使われたこともあり、一番売れたアルバムとなりました。個人的な評価としても、ここがひとつの到達点かなと。
木村:でも、ジャケットに関しては、今でもよくわからないっていう(笑)。
—後期のシングルに関しては、どれが印象に残っていますか?
木村:『YUMEGIWA LAST BOY』(2001年11月、11thシングル)から『LAST SCENE』(2004年1月、15thシングル)までのアートワークは、全部好きです。この辺は今見ても全然いいなって思う。『BGM』(2003年11月、14thシングル)と『LAST SCENE』以外は、曲とか意味性を考えるのではなく、やってみたかったことをやってるって感じですね。他でやれないアイデアを、全部スーパーカーで使ってたんです。
—楽曲や作品の世界観にこだわりの強いアーティストが多いなか、スーパーカーは「面白ければ、なんでもやってみよう」みたいな感覚だった?
木村:そうですね。「これどういう意味?」って聞かれることはほぼなかったです。淳治くんくらいかな、そういうことを理路整然と聞いてくるのは。『YUMEGIWA LAST BOY』の撮影のとき、メンバーにスプーンを持たせて、一列に座らせて撮ったんですけど、「全員が同じ方向向いて座ってるのはどういう意味?」って聞かれて。「被験者みたいな感じです」って言ったら、「だったら、わかる」って、納得してくれたのは覚えてます。
11thシングル『YUMEGIWA LAST BOY』ジャケット
11thシングル『YUMEGIWA LAST BOY』裏ジャケット
—イメージ的にも、納得なエピソードです(笑)。唯一メンバー4人がジャケットに登場している『RECREATION』(2003年2月、13thシングル)に関してはいかがですか?
木村:もともとは裏で使ってる煙だけの写真をジャケットにする予定だったんです。でも撮ってみたら、メンバーがいたほうがよかったので、4つ並べて使いました。あと、この時代に4分割でメンバーを入れてるジャケってないなって思ったんですよね。The Beatlesとかはっぴいえんどみたいな、あの感じをあえてやってみようと思ったんです。
13thシングル『RECREATION』ジャケット
“RECREATION”を聴く(Spotifyを開く)
—木村さんがずっと関わっているスピッツ、椎名林檎さん、そして、スーパーカーを合わせて、「3S」と呼んでいらっしゃるのを木村さんの本(『死んだらJ-POPが困る人、CDジャケットデザイナー 木村豊』)で拝見しましたが、スーパーカーは木村さんにとって、いろいろ実験的なことがやれる場所として、大きな意味があったわけですね。
木村:普通使えないようなアイデアをそのままできるので、やってて面白かったですね。スーパーカーは「3S」のなかでも突出して意味のないことができて、本当に「実験の場」という感じでした。だから、スーパーカーでやったことを、他のアーティストにフィードバックすることも多かったです。
—それって、具体例を挙げていただくことできますか?
木村:ビジュアルというよりは、文字の入れ方とか、グラフィック的な話ですね。あとは、撮影の仕方とか。スーパーカーの後半のアー写は、ずっとカメラマンの内田将二さんにお願いしてたんですけど、広告並みにシャープな写真を撮ってもらってました。アー写もちゃんとコンセプトを作って撮るということをやっていて、それがスーパーカーにハマったというか。とにかく、ジャケットもアー写も、そのときに面白いと思ったことをやってた感じですね。
『Futurama』の進化系をやりたかった。その想いが一番ですね。
—では、20周年記念盤『PERMAFROST』のアートワークのアイデアは、どこから生まれたものなのでしょうか?
木村:解散しているので当然メンバーと話すこともなく、「一回自由にアイデアを出してください」と言われたので、前々から使いたかった鉱石をこの機会に、という。
『SUPERCAR 20th Anniversary Best「PERMAFROST」』ジャケット(Amazonで見る)
—その感じは、以前と変わらずですね(笑)。
木村:スーパーカー以外だと使えないかなって(笑)。あと、『Futurama』の進化系をやりたかった。その想いが一番ですね。『RE:SUPERCAR 1』(2011年4月)は『HIGHVISION』と同じ場所で撮影していて、『HIGHVISION』をやり直すみたいなイメージだったので、それと考え方は近いです。
—なるほど。でも、今回はちゃんとシンメトリーですよね。
木村:本当はシンメトリーじゃない方向でやりたくて。裏面とかはそのイメージなんですけど、これだとシャープさがないというか、ぼんやりしちゃうので、結局Photoshop上でシンメトリーにしたものを使ったんですよね。
—鉱石を使いたいというのは、なにか元ネタがあったりするのでしょうか?
木村:特になくて(笑)。ブックレットに使われてる鉱石はもともと僕が持ってたものなんですけど、他は鉱石に詳しいスタイリストに全部用意してもらいました。だからクレジットも「STYLIST」じゃなくて「MINERALIST」として載ってるんですよ(笑)。本当に鉱石が好きな人が見たら、相当いい石を使ってるってわかるみたいです。
—デザイン的には、コラージュになっていて、そこも木村さんらしいところですよね。
木村:そうですね。鉱石ひとつだとつまらないので、現場で積み上げて撮りました。一応、4つの石をくっつけようというアイデアはあったんですけど……4つじゃなかったりもして(笑)。基本的には見た目の面白さが一番。当時ずっとやってた感じと、今回もあまり変わらない感覚ですね。
世に出てない情報もあって、当時の感じが伝わりきってない気がするんです。
—デビューから20年が経った今もスーパーカーが愛され続ける理由について、木村さんはどうお考えですか?
木村:一回途切れちゃった感じがあると思うんですよね……なので、このベスト盤で改めて評価されてほしいなって。今聴いても、古い感じがしないんですよ。20年前の音源って、どうしても古く感じると思うけど、『Futurama』以降はもちろん、1stアルバムも全然古くならない。最後に出た『ANSWER』(2004年2月、5thアルバム)とか、今出ても全然不思議じゃないと思うし。やっぱり音が古くならないっていうのは大きいと思います。「懐かしい」って感じにならないんですよね。
“LAST SCENE”を聴く(Spotifyを開く)
—たしかに、そこは大きいですね。
木村:あと、当時ってまだネットが発達していない時代じゃないですか? だから世に出てない情報もあって、空白があるように見えるというか、当時の感じが伝わりきってない気がするんです。今ってみんなとりあえずネットで調べるじゃないですか? で、ネットに存在していないと、なかったことみたいになっちゃう。なので今回、こうやってちゃんとスーパーカーの資料が満載のブックレットもCDと合わせて出るというのは、すごく重要だなって思います。
—木村さんはスーパーカーの解散後もメンバー関連の作品に関わっていらっしゃいますが、個人的に印象的なのがナカコーさんの『Masterpeace』(2014年4月)で。ナカコーさん本人が全面に出てるジャケットって、それまで一度もなかったですよね。
木村:これは、そもそもはレコード会社の意向なんです。ナカコーが「俺の顔で」とは絶対に言い出さないと思いますけど(笑)、昔だったら提案しても「嫌だ」って断ってたでしょうね。このときも、とりあえずポートレイトを撮りに行こうと言って海に行ったんですけど、ちゃんとしたコンセプトはなくて、かなり雑というか、行って撮っただけ。
Koji Nakamura『Masterpeace』ジャケット
—このときナカコーさんとはなにかお話されましたか?
木村:彼はずっと波の音を録ってましたね(笑)。「上手く録れないんだよね」って言いながら。
—フィールドレコーディングをしてたと。ナカコーさんらしいですね(笑)。
今はすごくいい時代だなって思いますね。
—木村さんご自身は、当時と今とで仕事への向き合い方になにか変化はありますか?
木村:僕自身は全然変わってないと思います。ただ、スーパーカーでやってたようなやり方が、今は他の新しいバンドでも通用しやすいんですよね。当時は「スーパーカー以外じゃできない」と思ってたアイデアも、今だったら通りやすい。今の若いバンドの人たちって、ジャケットに関して、メジャーインディー関わらず、発想が自由なんですよね。
—昔のほうが、こだわりの強い人が多かった?
木村:今の人はこだわらないってことにこだわってるというか、あんまり「ジャケットとはこういうもの」というのに捉われずにやってる気がします。忘れらんねえよの柴犬のジャケット(『犬にしてくれ』 / 2015年6月、3rdアルバム)とか、衝撃的でしたね(笑)。
—言ってみれば、それはスーパーカーのアートワークに通じる感覚だと。
木村:今はもっとフラットなんだと思いますね。当時は、「メジャーにはこういう決まりごとがあるから、そうじゃないことをやろう」と思ってたんですけど、今はなにかのアンチじゃなくて、ただフラットにやってるだけ。そういうものが普通に出せるっていうのは、20年前では考えられなかったので、今はすごくいい時代だなって思いますね。
- リリース情報
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- スーパーカー
『SUPERCAR 20th Anniversary Best「PERMAFROST」』初回生産限定盤(2CD+Blu-ray) -
2018年4月25日(水)発売
価格:6,480円(税込)
KSCL-30036/8[CD1]
1. WONDER WORD
2. Sunday People
3. Flicker
4. Free Your Soul
5. DRIVE
6. AOHARU YOUTH
7. WHITE SURF style 5.
8. Lucky
9. YUMEGIWA LAST BOY
10. cream soda
[CD2]
1. RECREATION
2. Love Forever
3. STORYWRITER
4. PLANET
5. BGM
6. My Girl
7. FAIRWAY
8. Strobolights
9. BE
10. LAST SCENE
[Blu-ray]
1. cream soda
2. Lucky
3. PLANET
4. DRIVE
5. Sunday People
6. My Girl
7. Love Forever
8. Desperado
9. BE
10. FAIRWAY
11. WHITE SURF style 5.
12. Strobolights
13. YUMEGIWA LAST BOY
14. AOHARU YOUTH
15. RECREATION
16. BGM
17. LAST SCENE
18. WONDER WORD
- スーパーカー
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- スーパーカー
『SUPERCAR 20th Anniversary Best「PERMAFROST」』初回限定仕様盤(2CD) -
2018年4月25日(水)発売
価格:3,456円(税込)
KSCL-30039/40[CD1]
1. WONDER WORD
2. Sunday People
3. Flicker
4. Free Your Soul
5. DRIVE
6. AOHARU YOUTH
7. WHITE SURF style 5.
8. Lucky
9. YUMEGIWA LAST BOY
10. cream soda
[CD2]
1. RECREATION
2. Love Forever
3. STORYWRITER
4. PLANET
5. BGM
6. My Girl
7. FAIRWAY
8. Strobolights
9. BE
10. LAST SCENE
- スーパーカー
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- ゆるふわギャング
『Contains Samples from SUPERCAR』(アナログ7インチ) -
2018年4月25日(水)発売
価格:1,620円(税込)
KSKL-8533[SIDE-A]
1. YUMEGIWA LAST BOY(ゆるふわギャング version)
[SIDE-B]
1. Strobolights(ゆるふわギャング version)
- ゆるふわギャング
- プロフィール
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- 木村豊 (きむら ゆたか)
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1995年にデザイン事務所「Central67」を設立。CDジャケットを中心にミュージックビデオの監督や本の装幀、ツアーグッズ等のデザインを手がける。2002年に作品集『脳内TRANSPOSE Central67 Works』を発表。赤い公園、UNICORN、スピッツなど様々なアーティストのデザイン関係に携わっている。
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