『重力ピエロ』や『陽気なギャングが地球を回す』で絶大な支持を集める作家・伊坂幸太郎が、『ゆうびん小説』という一風変わった試みで作品を書くことが明らかになった。
『ゆうびん小説』とは伊坂が現在執筆中の連載小説が自宅のポストに郵便で届けられるという企画。執筆される新作のタイトルは、太宰治の小説『グッド・バイ』を伊坂流に生み出したという作品『バイバイ、ブラックバード』であることが明らかにされている。
この特別な小説を読むことができるのは、応募者の中から1話につき50名という限られた人数のみとなっている。応募は本屋大賞ウェブサイト、あるいはフリーペーパー『LOVE書店!』に掲載されているのでそちらをチェックしてほしい。応募締め切りは3月末日まで。
今回の試みに対して伊坂は「今、音楽も映画もネットでダウンロードできますけど、僕、どちらかというと"徒歩派"なんです。歩いて、お店に行って、CDジャケットを手に入れるほうが愛着がわくんです。小説も誰でも手に入れられるんじゃなくて、限られた読者に届くっていうのは面白いんじゃないかなと。」とコメントしている。
なお、書き下ろしの最終話を収録した『バイバイ、ブラックバード』は単行本として2010年刊行される予定だ。