諏訪敦彦がフランスの俳優イポリット・ジラルドと共同監督を務めた新作『ユキとニナ』が、2010年新春、恵比寿ガーデンシネマほか全国でロードショーされる。
フランス人の父と日本人の母とパリで暮らす女の子、ユキ。彼女はある日母から、父と別れてユキと日本で暮らそうと考えていることを告げられ、ショックを受ける。ユキの親友・ニナの両親も離婚しているが、そのことにニナは納得していなかった。彼女たちは、離ればなれになるのが嫌なあまり2人で家出をするが、誤って深い森へと迷い込んでしまうのだった。
監督は、『M/OTHER』や『H Story』などで、ヨーロッパを中心に圧倒的な評価を受ける諏訪敦彦。本作でも、その独特の繊細な演出が冴えわたっている。さらに共同監督に、ジャン・リュック・ゴダールの『カルメンという名の女』や、オムニバス映画『パリ・ジュテーム』で諏訪が監督した『ヴィクトワール広場』に出演したフランスの俳優、イポリット・ジラルドを迎え、作品に更なる深みを加えた。主題歌は、人気歌手UAが「ううあ」名義でNHKの子ども向け歌番組「うたううあ~NHKドレミノテレビ」で歌う沖縄民謡“てぃんさぐの花”が起用されており、本作のラストに深い余韻をもたらしている。
小さな女の子の視点から、この世界の大きさを見つめた本作。ぜひ、その優しさあふれる映像美に包まれながら、女の子たちと一緒に、深い森へと迷い込んでみてほしい。
『ユキとニナ』
2010年新春、恵比寿ガーデンシネマほか全国でロードショー
監督・脚本:諏訪敦彦、イポリット・ジラルド
主題歌:ううあ『てぃんさぐぬ花』(歌:ううあ&大島保克)
キャスト:
ノエ・サンピ
アリエル・ムーテル
ツユ
イポリット・ジラルド
ほか
配給:ビターズ・エンド